【短編】『はじまりの村』←イマココ
うわぁ…今日の私って、何もかもツイてない…
まっすぐ帰れば良かった…!
「異世界の聖女様よ!我々の世界によくぞおいでくださいました!」
異世界に召喚されちゃうなんて…!
私、一ノ瀬鈴子は、教室に忘れ物を取って下駄箱に行くと、学年一モテる女子、早河さんに出会った。そのとき足元が光り…!
そのまま異世界に召喚されたらしい。
「え、何あのイケメン…格好良い…!」
振り返ると、早河さんもいた。
(この人とかー…ツイてなさすぎるでしょ…)
向かいには、The・王子様の人や、白い髭の生えたおじいちゃん、フードを被った怪しい人などが十人くらいいた。
(…うわぁ…)
The・王子様の人が、
「私は、ホーリィ王国の王子、セイクレッドと申します。黒髪の聖女様、こちらへおいでください」
(ふむふむ、黒髪…早河さんが聖女かー…私茶髪だし)
「はい、よろこんで!」
私をおいて話が進んでいく
「ワシはアルキメデスと申します。貴方様を召喚した魔術師にございます。」
「こんにちは!私は〜早河美麗っていいます♡よろしくおねがいします♡セイクレッド王子♡」
(え、あの声どっからでてんの?すっごい高い声…)
「黒髪の聖女様、貴方様の御力をお貸しいただけますか?」
「はい、よろこんで!」
(え、何させられるかわかんないのに了承しちゃうんだ…)
早河さんがニッコニコで了承したあと、向こう側の視線がこちらを向いた。
「…で、そちらの方は…」
アルキメデスとかいうおじいちゃんがこちらを見る。
(今しかない!)
「あの…私は聖女?というのじゃないんで、…帰らせてもらうことって…できたりしますか?」
「はい、可能でございます」
やったー!帰れる!
向かいにいるおじいちゃんが前にあった二つの魔法陣を光らせた。
(なんで二つ?)
「右手側の魔法陣にお入りください。元の世界への転送魔法陣でございます。」
私は私から見た右手側の魔法陣に入った。光が強くなり、体を包み込む。
「!待ちなされ!そちらは…!」
慌てているようなおじいちゃんの声が聞こえたような気がしたが…もしかして…
入る魔法陣間違えた?
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ここ、どこーーー!?
ツイてないの限界を突破するとは…
見渡す限り一面の原っぱ!何もない!
「ここ、本当にどこなのー!?!?」
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なんやかんや色々あって、『はじまりの村』っていうところに住んでるおばあちゃんが拾ってくれて、今は畑のお野菜つくるの楽しんでます!
“トゥー・モコロシ”とか“カッブ”とか聞き覚えある名前の野菜があるけど…考えないでおこう
この世界のたんぽぽの綿毛って、灰色でりんご(この世界ではアップリュ)みたいなサイズなんですね!
…え、これ綿毛じゃなくて精霊?しかも幻の精霊?
…えぇ…、…考えないでおこう…
鈴子が入った魔法陣はもう一つの魔法陣に魔力を送る電池のようなものでした。電池の魔法陣で転移するなんて、大賢者もびっくりしたでしょうね。




