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私って悪役令嬢ですわよね? 〜全てを奪われた令嬢の逆襲〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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28/63

28:ヘンドリック殿下が呼ばれた理由。

 



 国王陛下がヘンドリック殿下に、自分の横に座るようにと言ったのですが、ヘンドリック殿下は私の横に座ってしまいました。


「おやおや。反抗期か?」

「そういう煽りはいりません」

「ティアーナ嬢が困っているぞ」

「…………でしょうね」

「ふっ」


 なぜにこうも国王陛下は楽しそうなのでしょうか?

 そして、楽しそうな国王陛下とは反対に、ヘンドリック殿下は真顔です。

 ただ、膝の上に乗せていた手をそっと撫でてくださいました。大丈夫だというように。


「見せつけてくれるなぁ」

「っ!?」


 角度的に国王陛下からは、ガゼボのテーブルで隠れて見えないかと思ったのですが、どうやらしっかりと見えていたようです。

 慌てて引き抜こうとしたのですが、ヘンドリック様は気にしていないというか、見せつけるためだったようで、ぎっちりと握りしめられてしまいました。


「で、話とは?」

「あぁ、ザンジルから捜索依頼が出ている」

「は?」

「正確には、ザンジル国王とザンジル王太子の連名でな。ティアーナ嬢たちが入国していないか調査をしてほしいと」


 私を探している? 

 私というか、私たち家族を?


「国外追放は重すぎるので、もう一度しっかりとした調査をしてから罪状を確定させたい、と書いてあった」

「――――罪状」


 私たちが何をしたというのでしょうか? 罪を着せておいて、国外追放しておいて、探している? しかも、結局は罪を着せるのですよね? なんのために?


「書面はそうだったが、みつけた場合は王太子宛の私信の中にティアーナ嬢の情報を紛れ込ませて欲しい、と走り書きが加えられていたところを見ると、内部分裂を起こしているようだぞ」

「王太子殿下が……?」


 ザンジルの王太子殿下は、気弱なザンジル国王に似てはいるものの、国王よりは為政者らしい芯の強さがある方です。

 弟の婚約者だからと、誕生日には花束を家に送ってくださる気づかいもできる方でした。


「――――ティアーナ、それは、気づかいじゃない」

「え?」

「んはははは! 全力の下心だな!」

「ええ!?」


 見事なほどに伝わってないなと、国王陛下は大笑い。ヘンドリック様は苦笑い。

 ただの気づかいだと思うのですが、お二人ともがそう言われるのなら、そうなのかもしれません。ちょっと信じられませんが。


「下心がなければ、走り書きを加えてまで君を助けようとはしないよ」

「……渡しませんからね?」

「ヘンドリックの意見は聞いていない。ティアーナ嬢、どうしたい?」


 どうしたいと聞かれても、いきなり過ぎて頭が混乱中です。




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


『結婚前夜に義妹に婚約者を奪われたので、責任取ってもらいます。』

☆ 2巻 6/20発売 ☆

書籍表紙

なんと!
超絶素敵な表紙絵を描いてくださったのは、『おの秋人』様っ!
このラブラブ具合、神じゃね?(*´艸`*)キャッ

2巻も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
フェルモたんの話とか、子供たちとかもちょい出てくるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されますが、一例としてリンクボタンも置いておきます。


▷▶▷ Amazon

▷▶▷ honto

▷▶▷ ピッコマ

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