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私って悪役令嬢ですわよね? 〜全てを奪われた令嬢の逆襲〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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25/63

25:職人たちと。




 職人たちと話し合いながら、王妃陛下にお披露目する製品を次々と決めていきました。

 見本用といえど、本物の宝石を使うのであれば、使用してほしいというのが本音です。

 職人たちの努力の結晶を眠らせるなど言語道断。

 それに――――。


「宝石はケースなどに飾っても意味がないのですよね」

「ふむ? なぜだい?」

「宝石は、着けた人を輝かせるものですから」


 そう言うと、職人たちが深く頷きました。

 ゲアトにいたっては、バンッとテーブルを叩きながら立ち上がりました。


「分かっとるじゃないか!」


 あまりの勢いに驚いていましたら、ホルガーとアヒムの二人が「座れジジイ」とかなんとか言いながら、服を引っ張りイスに座らせていました。

 この三人、前から顔見知りではあったらしいものの、以前はそこまで深く関わることはなかったのだとか。

 一緒に作業することになってから、かなり息が合うというか仲良くなっているらしいのです。


「全く……ジジイはシラフでも騒がしいな」

「あら、飲んだらもっと騒がしいの?」

「それがですね――――」


 ホルガーが嬉々として話してくれました。

 新たな技術をほぼ確実に習得できた喜び。弟子たちにまで教えられたこと。その弟子たちが、更に自分たちで考えて新たな技術を生み出そうとしていること。

 それらがとても嬉しくて、夜遅くまで作業した日などは、三人で晩酌をすることが増えたのだとか。


「ジジイは弱ぇのに、ガンガン飲むんだよな」

「あぁ。そして、ベロンベロンに酔って最後は必ず、『嬢ちゃんをこんな目に遭わせたヤツラを許さーん』って叫ぶんですよ」


 アヒムがムッとしながら言うと、ホルガーはくすくすと笑いながら、そっぽを向いて照れているゲアトに視線を送っていました。

 

「ゲアト、貴方が味方になってくれて心強いわ」

「ふ、ふんっ! 持ち上げたって何も出やせんぞ」

「あははははは!」


 ツンとして照れを誤魔化すゲアトがあまりにも可愛らしく、笑いが止まらなくなってしまいました。




「――――では、来週のどこかで披露する場を用意しておく。細かな事が決まりしだい書面で通達する」

「承知しました」


 談笑しつつも作り上げる作品の話はしっかりとまとめ終えました。

 あとは、制作に取り掛かるのみ。

 出来上がりまでまた通おうとしていたのですが、三人が自分たちの技術を信頼してくれ、お披露目で見せたい、と言ったので深く頷きました。

 職人を信頼し、仕事を任せるのも大切です。


 私は私で、通わない間にできることをすることにしました。

 ザンジルにどう復讐するかなど、詰めましょう。

 悪役らしく、倍以上の報復を――――。




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


『結婚前夜に義妹に婚約者を奪われたので、責任取ってもらいます。』

☆ 2巻 6/20発売 ☆

書籍表紙

なんと!
超絶素敵な表紙絵を描いてくださったのは、『おの秋人』様っ!
このラブラブ具合、神じゃね?(*´艸`*)キャッ

2巻も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
フェルモたんの話とか、子供たちとかもちょい出てくるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されますが、一例としてリンクボタンも置いておきます。


▷▶▷ Amazon

▷▶▷ honto

▷▶▷ ピッコマ

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