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私って悪役令嬢ですわよね? 〜全てを奪われた令嬢の逆襲〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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13/63

13:ブラフと覚悟。

 



 王妃陛下がヘンドリック殿下に来るように言いました。が、一向に来られません。


「ふふっ。表情を一切変えないのね」


 驚きのあまり顔が固まっていたのですが、都合よく受け取っていただけたようです。


「騙してごめんなさいね」

「いえ」

「貴女の覚悟は受け取ったわ。好きになさい」

「っ、ありがとう存じます」


 受け入れてもらえたと思いホッとした瞬間、衝撃的な宣言をされてしまいました。


「婚約を反故にした問題と、ブリリアントカットの件は別ですが」

「……承知しております」


 とは言ったものの、婚約の件は一切知りませんし、カットはあの三人に頑張ってもらうしかありません。

 先ずは、このお茶会を無事に終わらせることですね。




 最終的には、王妃陛下にヴァイラントのためになる働きを期待している、と言ってはいただけました。瞳は鋭いままでしたが。


「ルネ、ヘンドリック殿下に今夜お時間をくださいと連絡したいの」

「…………承知しました」


 侍女――ルネにお願いすると、怪訝な顔をされてしまいました。

 あのお茶会では侍女たちは排除され、二人きりになってから話をしていましたので、呼び出した理由が謎なのかもしれません。


「大丈夫、貴女の主人の不利になるようなことは一切しないわ」

「承知しました」


 深々と臣下の礼をしたあと、侍女が部屋から出ていきました。きっとヘンドリック殿下に伝言しに行ってくれたのでしょう。

 



 予想していたよりも早い時間に、ヘンドリック殿下が部屋に来てくださいました。


「お呼び立てして申し訳ございません」

「いや、こちらこそすまなかったな。母があのように動くとは予想外だった」


 私を保護すること、この部屋を使うことは、国王陛下と王妃陛下に、ちゃんと許可を取っていたそうです。

 両陛下とも好きにしていいと仰っていたそうなのですが、どうやら王妃陛下は思うことがあったようです。


「私の説得が弱かったか」


 ヘンドリック殿下が大きなため息を吐きながら、ソファに身体を投げ出されました。

 高い位置でひとつに結ばれていた赤い髪を解き、ふるふると頭を振ったり、首を左右に捻っています。


「お疲れですね」

「んー、ちょっとな」


 そんな時に呼び出して申し訳ないとは思うものの、何度も『申し訳ない』と言われても煩わしいだけでしょうから、ここはグッと我慢ですね。


「少し、お伺いしたいことができたのですが、お時間いただいてもよろしいでしょうか?」

「ん」


 ヘンドリック殿下がソファに投げ出していた身体を起こし、背もたれに肘をついてこちらを向かれました。

 とても寛がれている様子なので、ちょっと聞きづらくなってきました。

 

 ――――でも、聞かねば。


 聞かなければ進めないと思うので、覚悟を決めましょう。




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


『結婚前夜に義妹に婚約者を奪われたので、責任取ってもらいます。』

☆ 2巻 6/20発売 ☆

書籍表紙

なんと!
超絶素敵な表紙絵を描いてくださったのは、『おの秋人』様っ!
このラブラブ具合、神じゃね?(*´艸`*)キャッ

2巻も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
フェルモたんの話とか、子供たちとかもちょい出てくるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されますが、一例としてリンクボタンも置いておきます。


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▷▶▷ honto

▷▶▷ ピッコマ

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