No.3の呪縛
今日は“黒い”です<m(__)m>
ベッドから這い出たカレは
何も履かないままで
私が掛けてあげたジャケットのポケットからタバコの箱をまさぐった。
「ちょっと! ここで吸わないでよ」
「へえ~じゃあオトコがベランダに顔を出してもいいんだ」
「だから!! 私の部屋では吸わないで!!」
カレ、笑いともため息とも付かない息を鼻から吐いて、半分歪んだ箱からタバコを振り出す。
「せめて電子タバコにしてよ」
早くも諦めてボヤく私の目の前に…
カレは悠然とタバコの煙を吹いて寄越す。
「うまい酒飲んだ後、タバコ吸いたくなるだろ?」
「知らないわよ!吸わないんだから!」
「だからさぁ~それとおんなじなんだよ」
「なにが?! わけわかんない!!」
「キレんなよ! せっかくオレが褒めてやってんのにさ」
「何を褒めてるって言うのよ!」
「んー! 皆まで言わせんなよ…まあ今は詩的な気分だから言ってやるよ。お前の胸、たおやかなワイングラスの様に手に収まりが良くて口当たりもいい。 んで! “下”の口当たりも言う事ねえや! それに引きかえ…巨乳ってのは大味なのかな?」
「それ、私に言ってんの?!! 私が!! …ほかのオンナの事なんて知る訳ないでしょ!!」
私がブチ当てた言葉を既に置き去りにして…“事”の前に私が畳んであげた…パンツに足をシャツに頭をと次々と突っ込んで行くカレ
去り際も手慣れたルーティーンなのか…
仕方なく私もベッドから這い出て
カレが私から剝ぎ取った下着のありかを探す。
ショーツはベッドの脚元でクシャっていたが…
ブラはストラップとバックベルトでゴミ箱から一夜干し…いや午睡干し??状態で引っ掛かっていた。
それでも私は…カレに言ってあげる。
「お腹大丈夫? 何か作るけど」
「いやいい これから接待だから…」
「そう…じゃあビールも要らない?」
「そうだな…ったく土曜の夜まで接待なんてさ! せっかくお前とゆっくりできると思ったのに…」
「仕方ないじゃない お仕事なんだから」とカレが欲しがっていた言葉を私はあげる。
バカな話。
三文芝居にもなりゃしない…
カレの“本命”は微乳のお嬢様
だから私は
今、ここでも…
少なくともNo.3だと悟った。
今日の“ご接待”のお相手はお嬢様?それとも“巨乳”?
何か用を言い付けられる時には次女と一緒くたにされるのに…
可愛いと言うキャプションが付けられる時には決して末っ子とは並ばない…
浮かばれない三女
それが私
やるせない気持ちを…中々うまく表現できない(-_-;)
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