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『或る狂いのエッセイ集』

『本の収集狂い』

『本の収集狂い』



いつからだろう、それはもう、学生の頃から、本屋に行っては、気に入った本を購入していた。文庫本、単行本だけに留まらず、ファッション雑誌や文芸誌も購入し、収集する狂いに興じていた。金に糸目を付けず、ひたすら、必要な本を、必要なだけ、購入し、収集していたのである。



狂い、とは言っても、群衆の類の、収集狂いなどは、比ではないと、自負するくらいの、収集馬鹿狂いである。例えば、芥川や太宰の文庫本は、表紙の絵が異なるものでも、それは惜しみなく、収集するのである。何か、クズな俺はクズとは違うんだ、という、馬鹿げた一種の満足感ために、買っていたのかもしれないと、今振り返ると、思う狂いである。



そして、それらの収集した本は、きちんと本屋の紙カバーによって、日焼けをも防ぐ形式で、何年経った今でも、まるで、今日か昨日買ったのかと思われる程の、最高の保存状態で、本棚に並べてあり、紙カバーの為に、どこにどの小説家の本があるのか、分からないと言った、本末転倒な馬鹿げた保存狂いでもって、本は収集された狂いである。

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