表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

三題噺一覧

三題小噺シリーズ 025 『積乱雲』『コーナーキック』『清少納言』

作者: ふみた

サッカーワールドカップにちなんだ3作目。

(^^)

ベルギー戦を覚えている方はぜひご一読を、、

けっこう自信作です。


…7月某日の深夜3時。。

俺は近所の寂れたバーに来ていた。


ここには無口なマスターと酒とテレビが一台あるだけ。

静かにサッカー代表戦を観るには持ってこいの隠れ家のような場所。

(。・ω・。)

カウンターに座る俺以外に客もいない。。



『いやぁマスター、(^-^)、今日の試合は厳しそうだねぇ。。』

「…( ˘ω˘ )…」


『相手は優勝候補。普通では勝てないかと、』

「……( ˘ω˘ )…」



…全く、(ㆀ˘・з・˘)

マスターの無口はいつも以上。

独り言を呟くしかない。。


そもそも日本が弱いのは、ベルギーのように代表に黒人移民がいないからじゃないか。。

サッカーに専念する異人がいればきっと。


あぁ、(*´ー`*)

専念の異人の力が欲しい。(^-^)



…なんて呟くと、窓の向こうの積乱雲が俄かにビカビカ光り出し。。


物凄いカミナリがおちた、∑(゜Д゜)


何があったかと表に出ると、煙を吹いたオープンカーの外車が一台。。

どこかで見たようなと思うと…


側面に万葉仮名で〈でろりあん〉と書いてる。。

…微妙に時代遅れ??

。(´⊙ω⊙`)


しかも中には…∑(゜Д゜)

いかにも時空を超えて来たような時代遅れの人々が乗っていて。。



『あの…あなた方は??∑(゜Д゜)

なぜここに??』

「…何を申す??(^-^) お主がマロたちの力を求めたのではないのか??」


『はぁ!?俺が求めたのはサッカー専任の黒人の異人。こんな白塗り貴族じゃないですよ。』

「いやいや、(^-^) 千年の倭国人の偉人と聞いたのだが。。」



…どんな聞き間違い??(*⁰▿⁰*)


まさかこの人たち、本当に千年前からやってきたバックトゥザ何とか??


…っていうか自分で自分のことを偉人って言うな、、(。-_-。)


どんな凄い人なんだ!?

と聞いてみたら、、



「マロは、藤原の入道じゃ。(^-^)」

『なにそれ??入道雲を扱える人??(´∀`)』


「…まさか。(^-^) お主はマロを知らぬのか??』

『…まぁその、(。-_-。)』


「…俗名は藤原道長じゃが。」

『み…道長!?(°▽°) うわわ…超有名人。光源氏じゃないスか!!』


「ワラワはその縁者で、、」

『ま…まさかその紫色のお着物は…まさか有名な女流歌人の紫、、』


「…清少納言です。(^-^)」

『何でやねん、(*゜▽゜)ノ けどこれまた負けない超有名人。。』



なんか物凄い人が来てしまいました。(°▽°)

夢でもこんな設定はあり得ません!


もうテーブル席に移って一緒に応援しましょう。

これが千年後の蹴鞠です、、

平安時代に伝えてくださいよ。。


しかも…日本は大善戦。(^-^)

前半を終えて同点ですよ。。

後半開始早々から押してるよ。


もしやこの偉人たちのおかげ??

何かの特殊能力かも。。



「実はワラワには…物事の魅力を引き出す能力があります。」

『なるほど。(^-^) たしかに枕草子はそういうお話でしたね。』


「例えば春はあけぼの。(^-^) 異人の横綱は春に強かったと…」

『…やっぱり異人ですか、Σ(-᷅_-᷄๑) それに今は7月ですよ…』


「その通りです。(^-^) だから夏は、、」

『…そうか!!( ・∇・)』


そう。夏は夜です。(°▽°)

だから夜の日本は強いんだって。

さらに…



「マロは…風水ができる。。」

『方角を力にするんですね(^-^)、今はどの方位に力を感じます??』


「うむ。亥の気を感じる。(^-^)」

『なんですそれ?猪木ってこと??』

「亥の方角…北北西に運気が、」

『…??(^_^)?』


とか言ってたらなんと…


日本が先制点!!?(°▽°)

決めたのはまさかの、、


元気ですかぁ!?٩( 'ω' )و


なんかよく分からないけど

亥の気は大当たりだ!


けど少し運気が変わったようで…



『今度は…西北方向に運気??』

「うむ。(^-^)西北の者はおるか?」


『監督が早稲田…都の西北出身。。』

「いや、選手ではおらぬか??」



…西北の選手??(ㆀ˘・з・˘)

なんか居そうな気がする。。


…っていうか西北って風水では

何という方角なの??


とか考てたらテレビからまた

大絶叫が響いた、、



戌亥(いぬい)だぁっ!!!(°▽°)」



そうだ。乾だ。(^○^)ノ

これでなんと2点リード。


もう楽勝かと思ってたら、、



「…赤い妖気を感じます。。」

『何ですか??清少納言さん。』


「いえ、妖気ではなく悪魔、、

赤い悪魔の気を感じます。。」

『…げっ!Σ('◉⌓◉’)』



そうだ。忘れてた訳じゃないけど相手は優勝候補。

通称は 赤い悪魔…


悪魔が息を吹き返せば勝てない。。



…同点に追いつかれた。

Σ('◉⌓◉’)

明らかに日本の気が落ちている。。

これには理由があるようで…



「…夜が白んできましたから。このまま夜が明けたら日本の運気はなくなります…」

『…それは拙い。何せ今は夏至の直後。もうじき朝の5時には夜が明けます。』


「では延長戦では勝ち目はありません。今は後半のロスタイム、、何とかここは皆で力を合わせて運気を集中して。。」

『俺も協力します!これが本当のラストチャンスだ!!』



これが…最後の勝機。( ・∇・)ノ

気を集中して赤い悪魔をコーナーに追い詰めろ!


その願いが…通じた。(`・ω・´)

終了間際にコーナーキックのチャンスを掴みとった。


ここで決める…はずだったのに、、

Σ('◉⌓◉’)



『…逆にやられてしまった、(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾』

「すまぬ、(-_-;) どうやらたった今夜が明けてしまったようだ、、」


『……仕方ないです。。これまさに一夜の夢、、お二人と同じテーブルで飲めたことは一生忘れません。。』



「ではワラワたちはそろそろ平安時代に帰りますが…あなたはどうします??」

『俺は…もう暫く飲みます。。』


「それなら席を移りはったら?? 一人で飲むのにテーブル席はないでしょ。」

『…だけど今は、。゜(゜´Д`゜)゜。』



カウンターは避けることにします。

(*´ー`*)



おあとがよろしいようで、、



ゴールを決めたのが原口元気と乾貴士。

試合終了時刻がほぼ夜明け時。

結末はあの…僅か14秒のカウンター攻撃。。

(^^)

この3つが結びついたことで話の大筋は決まりました。


次回はガラッと変わって

『梅雨明け宣言』『リニアモーターカー』『東インド会社』

を駄洒落でまとめてみました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ