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History Origin ~なんちゃって歴史物語~  作者: 283
第一章:弥生時代
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第一章:弥生時代 『罪人扱い』

「──ください。─きてください。起きてください、章史(あきひと)様。」


控えめに身体を揺すられる。寝ぼけ眼を擦り身体を起こすと、卑弥呼(ひみこ)のお付きの女中さんだった。


「どうかしましたか?」


「いえ、それが。昨日花を売りに来たやつを出せ!と、副兵士長様がいらっしゃいまして。他に兵士を数人連れて何やら物々しい様子で、屋敷の前でお待ちいただいています。お気をつけください。」


そう言うと頭を下げ、女中さんは部屋を出ていった。

副兵士長...?そんな奴とは面識が無いし、なんで俺が卑弥呼(ひみこ)の屋敷に住んでることが分かったんだ?何個も疑問が浮かぶ。が、ひとまずその疑問を後回しにして、身なりを整えるために立ち上がる。壁際にある木刀に目がいった。


女中さんは気をつけろと言っていた。この木刀を持っておけば、多少は護身になるだろう。でも正直、昨夜よく分からない現象に遭遇したので五卆芹(いおり)に詳しく事情を聞くまでは持ち歩くのはちょっと遠慮したい。


そう結論づけると同時に身支度も終わったので、特に何も手に持たず屋敷の玄関へと向かった。


--------------------


玄関から覗き見ると、確かにいる。その副兵士長とやらが。

背は俺よりもかなり高く、ガタイも良い。さすが副兵士長といった所で、威圧感が凄い。戦っても勝てないだろうな、などと思いながら屋敷の外階段を降りる。副兵士長が俺に気づいて、声を飛ばしてきた。


「早くこっちに来い!」


階段をおりる速度を上げ、副兵士長の前にたどり着く。


「初めまして、あの──。」


俺の挨拶を遮るようにして副兵士長が手を挙げた。なんだ?と思った次の瞬間、俺に向けて四方から槍が突き出される。


「な…何するんですか!?」


訳がわからず、目の前の副兵士長に尋ねる。が、当人はニヤニヤと笑みを浮かべるだけで何も言う様子はない。


「なんの真似ですか!」


少し語気を強めて再度聞く。

しかし副兵士長は何も答えず、腰に吊っている剣を抜くと俺に突きつけてきた。そこでやっと言葉を発する。


「お前がやった事は罪になるんだよ。取り敢えずついてきてもらおうか。断ったら、分かってるよな...?」


罪を犯したと言われても、心当たりが全くない。だが反論しようものなら切り捨てられるかもしれない。

黙り込んだ俺を肯定と見たのだろう、副兵士長は再度片手をあげると歩き出した。


「ついてこい。」


渋々後に続く。屋敷の誰かに伝言を入れたかったが、周りを囲う兵士達に阻まれ出来そうもなく、せめて屋敷から誰か出てきてくれれば…、と振り返るが誰も出てくるはずもない。


「おい!早くしろ!」


かなり先に行ってしまっている副兵士長にどやされる。諦めて前を向くと、副兵士長との間隔を詰めるべく歩く速度を上げた。

ついに20話目です。

面白いと思っていただけましたら、ブックマーク等よろしくお願いします。泣いて喜びます。


20話がこんなに短くていいのか.....?

できるだけ早くあげれるようにします...( ´ᾥ` )


それでは次回も、よろしゅう!!


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