第12話 はしたない喘ぎ声
給食の初日だったその日の夜、翌日がお休みということで俺は4人の女の子たちを抱きしめ、恒例の口づけタイムを終えた。週に1度の定期イベントとはいえ、可愛い女の子との口づけは何度しても慣れないしドキドキする。だが、今夜はもっと楽しいことが待っているのだ。
「そうだセルシア、寝る前に悪いんだけど、おにぎり2つ作って俺の部屋に持ってきてくれるかな」
「おにぎり、ですか?」
「うん。塩で握って海苔だけ巻いてくれれば、具は入れなくていいから」
「はい、分かりました。お夕飯、足りませんでしたか?」
「いや、そういうわけではないよ。じゃ、頼むね。他の皆は寝て大丈夫だから」
お休みなさい、と小さくお辞儀して、ミルエナとワグー、ノエルンの3人は自分の部屋に向かう。セルシアは俺の頼みを聞いてキッチンに入っていった。
「失礼します」
「どうぞ、入って」
少し時間がかかっていると思ったら、どうやら彼女は卵焼きを作ってくれていたようだ。おにぎりだけでいいと言ったのに、優しい子だよ。こういうことをされると、お仕置きするのが後ろめたく感じられる。だが、呼んでしまった以上、もう後戻りは出来ないしするつもりもない。
このおにぎりは、これから響き渡るセルシアの喘ぎ声を外に漏らさないよう、法力で結界を張るために作らせたのだ。力を使えば腹が減る。その状態では彼女の耳を存分に楽しめないからだ。
「こちらに置けばよろしいですか?」
「うん、いいよ」
テーブルの上におにぎりと卵焼きを乗せた盆が置かれたところで、俺は彼女の傍に歩み寄って早九字を切る。
「あ、あの、旦那様?」
「うまい!」
強烈な空腹感が襲ってきたが、セルシアがせっかく作ってくれたのだ。ちゃんと味わって食べるのが礼儀というものだろう。そして――
「旦那様、扉が開きません」
ここでようやく自分の状況を察した彼女は、後退ってドアノブに手をかけた。だが時すでに遅しである。
「どうしたの? こっちにおいで」
「旦那様……?」
「命令だよ。さ、早くおいで」
「命令……うぅ……」
泣きそうな顔になりながらも、彼女には命令に逆らう術などない。ゆっくりと寄ってきた細い体を、俺はそっと抱きしめて髪を撫でた。
「セルシア、いい香りだ」
柔らかくて温かい彼女からは、ほんのりと甘い香りが漂ってくる。自分がこれから何をされるか分かっていても、頭を撫でられる心地よさには勝てないらしい。俺の胸に頭をコツンと預けて、そのまま目を閉じてしまった。
「旦那様?」
「うん?」
「私、お仕置きされるんですよね」
「そうだね」
「やっぱり旦那様は、私がいじわるって言ったことを怒ってらっしゃるのですか?」
少し涙目になりながら、セルシアは顔を上げて俺を見つめてきた。
「あはは、そんなことで怒ったりするもんか」
「ではどうして、私はお仕置きされるのですか?」
「セルシアはお仕置き嫌い?」
「う……嫌いと言うより……」
「言うより?」
「はしたない声が出てしまうので、恥ずかしいんです」
なるほど、そっちか。
「じゃ、お仕置き自体は嫌ではないんだね?」
「旦那様にずっと抱きしめていて頂けるので……」
「つまり?」
「好きです……」
でも、と彼女は続ける。
「私がはしたない声を出してしまうのを我慢出来ないせいで、旦那様に嫌われるのは嫌です!」
彼女の反応と喘ぎ声を楽しむためにすることだ。それで嫌いになるなど、あり得るはずがない。
「何だ、そんなことを気にしていたのか」
「旦那様?」
「セルシアの声、俺は大好きだよ」
「私の……大好き……?」
「うん。普通に喋ってる声も、耳を触られて出してしまう声もね。それが聞きたいからお仕置きするんだよ」
「うるさく……ないのですか?」
「俺が黙れなんて、1度でも命令したことあった?」
「ありません……」
そこで彼女の肩を抱いてベッドに招き入れる。そして腕の中にすっぽり収まってしまう小さな体を抱きしめ、まずは唇を重ねた。
「旦那様……」
「セルシア、触るよ」
「は、はい……」
俺の指が長い耳に触れた瞬間、セルシアの体がビクンと波打つ。そして、柔らかくて手触りのいい耳を包み込むようにして手を滑らせると、途端に彼女の息が荒くなった。
「だ、旦那様……あっ!」
「感じるの?」
「感じ……あっ、あっ!」
俺のパジャマをギュッと掴み、必死に声を押し殺そうとする姿が可愛くてたまらない。
「声、我慢しなくていいんだよ」
「ひぅっ! あっ! 旦那……様……はぁん」
「ちょっと舐めてみてもいい?」
「舐め……そ、それはお許しくだ……ひゃんっ!」
耳の付け根から先っぽに向かって舌を這わせると、セルシアの体が痙攣したかのようにビクビクと震え始めた。これは楽しい。というかめちゃくちゃエロい。
「だ、だん、あっ! なさ……はぅっ! ま……もう、お許し、うぐっ!」
こうして思う存分お仕置きを楽しんだ後、俺は彼女を部屋に帰さずにそのまま2人で眠りに就いたのだった。




