占い師の地図?!
ーたぬき視点ー
遂に来た〜!!
立ち並ぶ店からは、賑やかな声が飛ぶ。
しかもだ、いい匂いが辺りに立ち込めて俺の行手を阻むんだよ。
キョロキョロしてたら、オヤジが目敏くそんな俺に串に刺さった美味しそうなパンをくれた。
うまっ!!
芳ばしい香りに砂糖がまぶしてあるパンは、まだ湯気がたっていて最高ー!!
あ、アレ。。
焼きとうもろこしだよ、たぶん。
え?これも買ってくれるの??
オヤジ…。
結婚前で浮かれてるのか?
とうもろこしは、不思議に枝豆っぽい味で塩が効いて最高ー!!
ん??
目的…。
なんだっけ?
あーーー!!
あそこに、占いのお婆さんがいる!
駆け出す俺に、オヤジの声が遠ざかる。
人混みが凄いせいか、すり抜ける俺にオヤジは追いつかないんだよ。
『おや、こりゃ珍しいお客さんだ』
うーん。
しわっしわのお婆さんだな。
でも、こう言う人が当たるんだよな!
「俺とオヤジの未来をお願いします!!」
家族なら当然でしょ!
二人の未来に思いを馳せていたら。
『こりゃ、何かが邪魔してはっきり見えないが行かなきゃならん。
世界のヘソに。
如何すべきかは、近くにある者が教えよう。
よいか、呉々も忘れるな。
この世界の未来の為に、二人の未来の為に…』
すっげー占い師だよ。
だって、俺の目の前からボンって消えたもん。
あ、手品師か?
でも、地図までくれるんだから親切だよな。
「タヌキ!!何処へ行ってたんだ!!
俺は必死に探して、何処にもいないからもしかしたら誘拐かと。
んらお前…それは?」
オヤジ!!
安心してくれ。
ものすごーーく腕の良い手品師を、あ、間違えた。ものすごーーく…ん?
急に焦りだしたオヤジに問い詰められて、俺は占いの結果を教えた。
オヤジも占いって欲しかったのか?
「タヌキ。
これはこの世界に存在しないモノで作られている。いったい何処から…」
紙の事?
ほら、木から取るんだよ。
和紙とか有名だろ?
ダメだ。オヤジは文房具に詳しくないらしい。やけにブツブツ呟くオヤジの前に、ようやく主人公登場だー!!
『それの詮索はやめよ。ロクな目に合わないぞ。それでも詮索するか?』
久しぶりのお嫁さんの登場にオヤジが焦ってるな。顔色が悪いし。
『それより、空を見よ。
ラクスゥが着陸するぞ?!』
あ、馬。
背中に何か乗ってるような…河童か?
そうか。
とうとう、出席者が集まり出したのか。
ど、どうしよう。
ベールもお祝いの鯛も無いよ…オヤジの一世一代の式なのに。
俺。。。
俯く俺の目に道端の草が目に入る。
!!!
そうか!!
そうだよ、草笛。
これなら祝いの笛になるかも。
心を込めて演奏すれば…。
思いついた俺は、オヤジとお嫁さんの話し合いの途中で草笛を作ってとにかく練習っと!
ぴぃ。
むむ。
人混みでこんな音じゃ、鈍感なオヤジは気付かない。
お嫁さんにも無理そうだ。
でも、コレしか無いんだ!!
それでも、必死の俺に援軍登場だ!!
仲間たち。
仲間たちが来てくれたんだ!!
河童が呼んだとか自慢してるけど、確かにたぬきだし。
河童の仲間じゃないよ!!
仲間たち…ありがとう!!!
よーし。。。
と、なれば腹太鼓に急遽変更だ!
ドンドコ・ドンド!!
楽しいリズムにやっとオヤジも気付いてくれた。
お嫁さんは、いつの間にか布を被ってる?!
そうか、角隠しか。
その手が…。
和式の結婚式とは、奥ゆかしいなぁ、
いつの間に、他の人達も取り囲んで賑やかな演奏会となる。
『お主…我はコレの嫁では無い。
守護するモノ。
嫁は、別の場所で探せ』
え?
ええーーーー!!!!!!
布を取り去ったお嫁さんの姿がーー!!
まさかのニューレディだったの?
しかも、振られた…。
青い顔をしたオヤジ。
分かった!!
大丈夫だよ、俺がちゃんとお嫁さんをまた、探すから。
そうか、だから占い師が地図までくれたのか。
世界のヘソにお嫁さんがいる!!
よーし!!
オヤジよ。
景気付けにもう一曲だぁ!!
ー指輪の精 視点ー
コレは面白くなった。
まさか、ラクスゥやレレベーナまで手を貸すとは。
精霊たちを仲間と呼ぶ其方だ。
もしかしたら、お前ならば、止められるかもしれんな。
田中 健一郎…。
皆さま、お読みくだりありがとうございます。
今年一年、楽しく書いて参りました。
来年も、未熟ながら書き進めて参ります。
宜しければ、またご一読くだされば幸いです。
良いお年をお迎えください。ちかず




