お客さんは…二人!
フ、フンフフン♪婚活パーティー♪♪♪
おっといけない。
ラーメン中心のパーティー計画してたら歌が出ちゃったよ。
オヤジは何やらギルドへお出かけ。
お留守番の俺は、台所を物色しながらパーティー計画を模索してたら…お客さんが来た!
しかも、知ってる人だ。
「パパラヌ。
私を家に入れていいの?
せっかくゼルの奴が防護魔法を何重にも掛けてるのに」
ロナさん。
オヤジを諦められない女心ですね!
でも、入り口を開けたのはそちらのお客さんの為かな?
「パパラヌ。
すっかり馴染んで元気そうじゃなか。
坊やはお出かけかい?」
坊や?
ええーー!!
まさかの子持ちなのか、オヤジ…。
じゃあ…あの服は。。。
「パパラヌ!
そりゃ奴があんまり可哀想だよ。
きっぱり童貞だね、アイツは」
は!!
ロナさん…女性の慎みが!!
しかし、オヤジよ…童貞か。
あー何か仲間意識が生まれるな。
どうしてだろう。
優しい気持ちになるんだ。
あれ?
オヤジ?!
「はぁはぁ。
防護魔法が破られたから帰ってみれば、お師匠様は良いとして何故お前が居るんだ?」
睨むオヤジにリリラル様がツッ込む。
「だって、これだけ大物が出りゃ気になるじゃないか。しかも、倒したのがアンタだって言うじゃないか?あの魔法棒はどうしたんだい?
まさか…新しいモノを?」
リリラル様に苦笑いしながら、オヤジは答えた。
「確かに私が倒しました。ご報告が遅れた事をお詫びします。魔法棒はこちらです」
「はぁ。噂は本当だったんだね。
パパラヌ。
お前、ちょっとこっちに来な」
ん?俺かい。
トコトコ歩いて近寄ろうとするとオヤジが目の前に立ちはだかる?
おい。
先に進めないよ。
「お師匠様。
このパパラヌは俺を助けてくれました。
大事な甕を割って、身を捨てて。
私は、彼に報いたいのです。お願いです。
手出しは…」
おぉ。
オヤジよ。
あんなに甕買って貰ったのに、まだ気にしてたのか。まさか!!
また、甕の買い出しか?
もう、本当にいいのに。
「お前も、大人になったんだね。
そうかい。魔法棒パパラヌがしてくれたんだね。
パパラヌや。
坊やをありがとうよ」
リリラルさん。
優しい表情に嫁候補として躍り出そうだけど。
ちょっと会話スキルがね。
大人と言ったり、坊やと言ったり。
ん?
オヤジが頭を下げてる?
やっぱり、リリラルさんは重役なのだな。
オヤジめ。
高嶺の花と諦めたのか。
よし!
婚活パーティーには是非リリラルさんをお呼びして…と。
考え事をしている間に、オヤジ達は難しい話を始めた。
取り敢えず、巣穴(毛布の場所)へ戻ろう。
とにかく、リリラルさんに連絡先を聞かなきゃな!