纏めて大きく恩返し作戦始める?!
オヤジ??
起きるとオヤジの姿は、無かった。
甕…ダメになったな。
まぁ、その前に命拾いしたけど。
オヤジよ。
たぬきをどうするつもりだ?
恩返しするも、次から次へとまたもや助けられて。
うーむ。
こりゃ思い切った方法で、纏めて大きく恩返し作戦をするしか無いな。
とは言え、オヤジはあれで無欲だから困った。
と、なれば…。
最後は、お嫁さんしかない!!
寂しいから、無欲とか世捨て人風になるのだ。
あのリリカル様とか言う人は、絶対違うと言うし。
良さそうな人だったのに。
人間の女性なら大丈夫だよな、
あ!
そうだ!
街へ行けば、見つけられるカモしれないぞ。
甕も欲しいし。
オヤジに頼んでみるか。
オヤジ!!
噂をすれば影だな。
おかえり!
窶れたオヤジの風体をみて、ふと思う。
その前にオヤジの身嗜みからかと。
よーし。
恩返し作戦は、いよいよ佳境にきたな。
「タヌキ。怪我は大丈夫か?
もし、大丈夫なら甕を買いに行こうか?」
以心伝心…、
オヤジ頼むぞー!
街へと来た俺は、異変に気付いたぞ?
なんだろう?
目線がやたらとオヤジへ集まるな。
しかも、熱い目線のほとんどがオヤジのような風体の男たち…。
オヤジ。
まさか…。
「お?いたいた。
相変わらずパパラヌ連れか?
この辺りでも、パパラヌ連れの買い物マスターとして有名になってるぞ!」
なるほど。
爆買いのオヤジを狙った商売人の熱い視線かぁ。
それにしても、ダラさんはオヤジを目敏く見つけるなぁ。知り合いっぽいけど、この人何者かな?
「お?パパラヌよ。
もしかして登場数回にして、やっと俺様に興味を持ったのか?
よしよし。
俺の本当の名前を教えてやろう。
それは『愛の伝道師』だ。
ん?
なんだ?そのキラキラして目は?
まさか、パパラヌの恋人探しまでは範疇じゃないんだな。
ごめんよ」
『愛の伝道師』
すこーしウンクサイ気がするが、今このタイミング!がお告げの気がする。
確かに、浮名を流していそうなタイプだ。
ダラさんに…あ!!
オヤジ?
「いいか。
アイツは青少年には毒の男だ。
もちろん、パパラヌにも毒だぞ!
ほっておいて、甕を見に行こう」
オヤジの女性の好みをまずは掴んでからだな。
決意を露わに店へと向かおうとすると…。
「おい。おっさんよ。
最近、だいぶ羽振りが良いみたいじゃねぇか?
少しばかりおこぼれを俺たちに頂戴しても良いよな。嫌とは言わさないけどな」
ぎゃーーー!
まさかのオヤジ狩りか?
狩人のオヤジが、狩られる?!
えーと。
武器になるモノは…あ!
見つけたーー!!
確か曲がった棒を投げると、グルーっとして敵の頭に当たるはず。
ブーメランとか言う名前のやつに似てる!!
これを投げて…と。
あーー!!!
オヤジ。あ、あ、当たる。避けてくれ〜!!
ゴチン!!
ダラさん…すまん。
「上手いな、タヌキよ。
ちゃんと敵に命中したぞ?」
え?
敵のお兄さんたちは?
「いったー!パパラヌ、何するんだよ。
お前らの考え方は分かったよ。似た者同士だ。
パパラヌが俺の攻撃している隙に、一瞬でお兄さんたちは逃げたぞ?
あー。ゼルだよ。
あっという間の出来事だな。
変な攻撃してるから、見逃すんだぞ!!」
えーー。
オヤジの勇姿がみたかったな。
しかし、オヤジに寄ってくるのは不思議と男のみだな。
可哀想なオヤジだ。
よし!任せておいてくれ!
男に二言は無いぜ!!