不安と待ち合わせ
今北透子との待ち合わせ時刻まであと二時間。
それまでに髪の毛のカットをする予定。
知り合いの美容院に行って少し短くカットする予定。
今北透子は心配を常に持ち歩いているタイプ。
毎回なにかしらのハプニングが起きる。
美容院へと向かうために待ち合わせ場所の近くを通ると、彼女はもう待っていた。
他の件での待ち合わせかなと思いながら通り過ぎ、美容院へと向かった。
カットを済ませて店を出て、余裕をもって今北透子との待ち合わせ場所へと向かう。
そして待ち合わせ時刻の五分前くらいに着いた。
すると彼女は二時間前と全く同じ場所で、全く同じポーズで待っていた。
「ごめん、待った?」
私がそう言うと、今北透子は言った。
「今、来たとこ」と。