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眩しい光

作者: 963special

「世界がゆっくり傾いて

やがて暗闇が街を飲み込む」



男は優しい目で隣に座る少女を見つめながら

ボロボロの手で頭を撫でて話を続けた



「夜は美しいけど光があるから美しいんだ

光が無いと真っ暗闇で何もわからないだろ?



小さくても光があるから

街の様子は伝わりそして美しいと感じるんだ」



少女は何も言わず

ただ男の目を見つめながら話を聞いている



「こんな意味のわからない話でも

忘れないでくれ

伝えた意味がわかる時は必ず来る」




そして男は少女の手を握る




「ママが待ちくたびれてる

そろそろ行かなきゃダメだね」




そう言って男は名残惜しそうな笑顔で少女の手を離し

少し離れた所で待つ白いワンピースの女を見る





「パパやママ

もちろんお前にも光は必要なんだ

この街にもこんな世界にもね」




「だからまた会いにくる」




「必ず会いに」




小さく震えた最後の言葉を聞いて

少女は女の元へ走り始めた



それはきっと眩しく美しい光景



だから男は目を細めて

少女の後ろ姿を見つめていた





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