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柚月:3

久々の更新です。

柚月は助けてくれた少年が立ち去った方向を見つめていた。しかし、その視界にはもう彼の存在はなかった。柚月が襲われていたとき別に誰も人が通りかからなかった訳では無い。しかし通りかかった全員が気づかないフリをしていた。勿論、柚月は彼らを恨む事はない。みんな自分の身が可愛いのだと言うのは今までの経験で嫌というほど分かった。しかし、彼は違ったのだ。彼はむしろ逃げなければいけないような体だった。柚月が彼の腕を掴んだとき彼の熱の高さに驚きを禁じ得なかった。それほどの熱だったのだ。それでも助けてくれたことに柚月はただ嬉しかった。初め彼の強さに驚いた。それに対し柚月は少なからぬ恐怖を感じた。しかし、その恐怖も彼の顔を見たとき吹き飛んだ。柚月が今までに見たことがないような優しい目をしていたからだ。柚月の心臓はまだバクバクと激しく鼓動を刻んでいる。それは家に帰ってもまだ続いていた。そう言えば、名前を聞いていなかったな、と思い名前を調べてみる事にした。こういう時に親友の一人である緋奈が頼りにになると電話を掛けてみた。電話は2~3コールほど鳴った後繋がった。

 「もしもし、緋奈。今大丈夫?」

 「大丈夫だけど、どうかしたの?」

 そう問われて柚月は学校の帰りにあった事を緋奈に話した。

 「それは興味深いわね。それで、その人の名前は?」

 「分からない。」

 「でも、助けてもらった後一緒に帰ったんじゃないの?」

 「逃げられた・・・。」

 柚月はムスッとしながら答えるが電話の向こうには通じなかったのかケラケラと笑い出した。

 「それホント?学校のアイドルの柚月が?しかも逃げられた?その人大丈夫なの!?」

 「笑うんだったら切るよ!」

 「分かった、分かった。それで情報が欲しいって訳ね。まあ、お安い御用ってね。それじゃあその人の特徴を教えて。」

 緋奈の家のパソコンには常盤高校の全生徒の名前が記録されている。(聞けば聞くほど恐ろしい話だ)そこには生徒の身長をなど大抵の情報が乗せられているのだ。

 「身長は私と同じぐらいだった。後は同じ学年の人だったんだけど。」

 「それじゃあ、一旦それで検索をかけてみるわ。」

 カタカタとリズミカルにキーボードを叩く音が聞こえてきた。三十秒ほどたってから返事が来た。

 「それだと該当者が四十人ぐらい・・・ってちょっと待ってね。三人まで絞れたからメールで送るわ。」

 それを機に一旦電話が切られた。また三十秒ほどで今度はメールが届いた。それには三枚の写真が添付されていた。これが絞られた三人かと写真を見た。二枚目の写真だった。助けてくれた少年の顔を見つけた。その後すぐに折り返しの電話を掛けた。

 「へえ~、彼がそんな事をしたんだ。」

 「緋奈、知ってるの!?」

 「ちょっとね。柚月も知ってるよ。名前は美波勇。クラスは七組。つまり理数科ね。成績は真ん中。柚月の事を学校のアイドルじゃなくて《朝陽中の東雲》として知ってたんなら彼もバスケ部員か中学の時バスケ部員だったか。そしたら引っかかったわ。彼は南中学の《魔弾の射手》よ。」

 《魔弾の射手》それはハーフラインからシュートを放つという離れ業をやってのけそのほとんどを決めて南中を全国優勝に導いた少年の事だ。そのシュートの性格さから《魔弾の射手》と呼ばれていた。

 「私のデータベースからはこんな物ね・・・。明日直接会いに行きましょ。」

 その緋奈の言葉で電話を切った。

今回、予定通り勇君の名前がバレてしまいました。次話では柚月さん達が勇君の元に突撃しちゃいます。

因みに、《魔弾の射手》という物はただの書いている途中で思いついたのですがこれからもちょっと出せたら良いなぁと思っています。

読んでくださりありがとうございます!

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