表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

魔力の目覚め4

きりがいいため短くなってます。

よろしくお願いします!






エルフィナは私を弟子にしてくれることを快く承諾してくれた。交渉で使うつもりだったフィナンシェをお礼だと言って渡した。



「まだ時間はあるのでしょう?お茶にしましょう。」


そう言ってエルフィナは蔓模様が可愛いティーカップにフルーティーな香りの良い紅茶を淹れてくれ、先程渡したフィナンシェをカップとお揃いの可愛いお皿に盛ってくれた。


2人で祈りを捧げいただく。


サクッと口に頬張ると芳醇な焦がしバターの香りが鼻を抜けて食感はしっとりとしたものへと変わるそれは美味しいものでしか埋まることのない欲望を満たしていく。段々と締まりのない顔になっているのはこの際気にしない。


次から次へと手を伸ばしてしまいそうになるけど、これはエルフィナに、と持参してきたものだからいつもよりゆっくりと味わうことにする。


視線を感じて意識をエルフィナへと向ける。

慈愛に染まっている真紅の瞳と視線が絡みどきっとした。


「本当に大きくなったね、成長を側で見られなかったのが残念だよ」


そう言って深くため息をつくエルフィナ。


「どうしてママやパパに私を託したの?暴走はしなかったけど、エルフィナといる方が安全に思うわ」

「そうね。できれば一緒に暮らしたかったのだけれど、聖女が万能でない今は私が聖女の代わりをしていたから。それに魔女としてすることもあるから忙しくて。」


聖女の代わりを務められるエルフィナはどれだけすごい魔女なんだ。そんな人の弟子になれるのは嬉しい。



それからは私がどうやって暮らしているのかやエルフィナの聖女の仕事について色々とお話をした。

そして気になっていたことを聞く。


「そういえば、イオは精霊なの?」

「そうだよ、エルフィナに頼まれてルルの近くでずっと見守ってたんだ。」

「そうだったんだあ、いつもありがとう!」


そうお礼を言うとイオはふわふわと何処かに行ってしまった。気まぐれである精霊を従えているエルフィナの人生がとても気になった。


ルイーズは完全にエルフィナのことを忘れていたがエルフィナは気にかけてくれていて、イオを通じてたまに遠くから様子を見ていたと言う。



そして修行についても話をした。

修行は週に一度お店が休みの日に修行をすることになった。それ以外の日は基礎体力をつける筋トレをして魔法のイメージトレーニングを主にすることが決まった。


「もうこんな時間ね。開店の時間に間に合うかしら?」

「!、いけない、早く帰らなくちゃ!」


おしゃべりに夢中になりすぎて時間を忘れていた。外は夕陽に照らされ赤く染まっている。

慌ただしく帰る準備をしていると


「転移魔法で家まで送ってあげるよ」


そう言ってエルフィナは私の肩を抱き左手を翳す。

不快な浮遊感に慣れる日なんてくるのかなと考えている間にお店近くの路地に転移していた。



「じゃあまたね」


そういったエルフィナは淡い光と共に消えていった。








よしよし!順調なんじゃないか?

エルフィナの弟子になることができたし、これからは修行をつけてもらえる。

隣国で怪しい動きがあるのは気になるけど泉を綺麗に浄化すればいいんだもんね!そうすれば危険は訪れないだろうし。


まず第一の目標は魔力を手足のように使えるようになること。

そして神殿の祝福で魔力持ちだとバレないようにすることだ。



よしよしとほくほくした気持ちで私は飲み屋の給仕をするために家へ戻り、エプロンドレスに着替えた。





「今日のフィナンシェもとっても美味しかったわ」

「何だか今日はいつもよりイキイキしてるわね」

「うふふ、今日はいいことがあったの。今日ユリウスが来たら許してあげてしまいそうだわ。」


ソフィアと会話をしながら皮剥きのお手伝いをする。

いつもは煩いくらい賑わっているお店は客がまばらでそこまで忙しくはない。


なんでも私がマジュクルの森にいる間、反対側の森で魔物が出てフォン騎士団を筆頭に多くの男たちが出払っていたのだ。

いつもより魔物の量が多く町に入れるほどではないが苦戦を強いられているらしい。

討伐隊が帰って来ればいつもの賑やかさを取り戻すだろう。



カラン、カラン


お客様だ!


「いらっしゃいませ、どうぞ空いているお席にお座りください!」


そうお客に目を向けるとそれはユリウスだった。


「・・・・・昨日は、ごめん。」


といつもの生意気な顔がしょんぼりとしている。

いつもは自信満々にキラキラとした瞳に影が落ちている。

アニメの中にも役ありで出てくるユリウスは顔がいい。

同い年だからまだ幼い顔立ちをしているけれど、私と同じくらいの背丈にサラサラとした榛摺色の短い髪が亜麻色の瞳を余すことなくみせてくれる。

今でさえ美少年だと言うのに、成長したらさぞ美丈夫になるだろう。

だが、見た目に騙されてはいけない。彼はとんでも無く意地悪なのだ。


まあけど、昨日イゼルにこっ酷く叱られたらしいし、今は機嫌もいいし、私も中身は24歳だから許してあげることにした。


「もう、しないでよね。痛かったんだから。」

「・・もうしない、ごめん」

「じゃあ仲直りね!今日は何にする?」

「あー、、、今日は謝りに来ただけだから、また」


そう言って彼はすぐに踵を返してお店から出ていった。


ふふ、そんなにイゼルの説教怖かったのかしら。

まあまだ子供だものね。



そうして少し時間が経ったあとお店は討伐終わりの騎士たちで賑やかな夜を迎えた。



私はまだ8歳だから早めに上がってお風呂に入りイゼルが作ってくれたご飯を食べて部屋へと向かう。


下から聞こえてくる賑やかな声をBGMに筋トレと魔法のイメージトレーニングをする。


なんで筋トレをしなきゃいけないのかというとなんでも私は魔力量が多いから、魔法を使った時魔力の勢いがすごいらしくて反動で転けちゃうかららしい。


体幹を重点的に鍛えるっていうと、やっぱりプランクかな?

前世では時間に追われて食事をする機会が少なかったし、ゼリーやパサパサしたやつで効率を優先してたからそもそもダイエットをしなかった。

ちらっと知っている筋トレ知識ではプランクしかないし、ジョギングをしてもいいけど、この町には顔見知りが多いから何か言われても困る。

できれば家の中でできるのがいいけど、とりあえず今日はプランクをしよう!


床の上に寝そべって腕の力だけで体重を支える。腰が反らないように、30秒を5セットしよう。




きっつ!まって、プランクってこんなにきつかったっけ??


そもそもお店は給仕がほぼだからお盆に乗せた一食分の料理より重たいものは持たないし、、、



そりゃきついわけだ。


無理!5セットって言ったけど、無理!

慣れるまでは3セットにしよう、そうしよう!


明日には腕ちぎれてるかもだしお腹も筋肉痛になってるかも、と明日に怯えながら私は無事に3セットを済ますことができた。



疲れすぎた私はベッドへと突っ伏すとイメージトレーニングをする前に眠りに誘われいつの間にか眠ってしまっていた。







次からは修行に入っていきます!

筋トレでヘタっているルルちゃんですが、無事に祝福を乗り切れるでしょか??

応援よろしくお願いします( ̄^ ̄)ゞ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ