1-6 収納場所に困るので空間魔術を鍛えます。ついでに一人バンドを組みます。
修行パート兼世界観説明デェス。
日の出前に起きたら水を飲んですぐに、隠密スキルと超加速で魔の森へと全力疾走し、日課の魔力操作と闘気操作の訓練を行う。
(魔力を別次元の毛細血管に張り巡らせる…心臓から…四肢の先端に…心臓を通って脳に行き渡りまた心臓へ…より濃密に練って固体のようなエネルギーを勢いよく、しかし丁寧に!もう一度体全体に流す!…続いて闘気を丹田部から渦を巻くように体全体を満たしていく…魔力よりは低次元…しかし肉体よりは高次元のエネルギーを想像して動かす…渦を早く!力強く!もっと!)
日が上ると同時に訓練を終了する。ざっと1時間行って汗が噴き出た状態で、肉体のトレーニングを開始した。発動可能なスキルを発動し続け、その状態で全力を出す。あたかもそこに敵がいるかのような軌道で動き確殺し、間髪なしに次の動作を行う。息があがろうが心臓が辛くなろうが、ひたすら続ける。
時にスキルの一部をカットし、それでも問題なく動けるようにトレーニングを続ける。もちろん最初は、超加速時に思考加速をカットしたことで、あやうく死にかけたりなど失敗の連続だった。
しかし、それぞれのスキルの癖を把握し身に滲みさせることで、完全なアクティブスキルへと昇華することが可能になった。
また、失敗のおかげで回復スキルの他に治癒スキル…つまり体内から癒すのではなく、外部から損傷部に働きかけるスキルが手に入ったりなど、怪我の功名は多かった。
スキルは通常の肉体状態では出せないような能力を引き出すため、実戦で体が追いつかないということがよくあるからだ。もちろんスキル使用時の恩恵の方が大きく、多様なスキルの併用により肉体速度と思考速度をマッチさせることは可能である。
しかし、大半がスキルの方に引っ張られる、つまり「服に着られている」ような状態となるためスキル能力を100%引き出せていないという話になる。
例えば、超加速時と思考加速を同時に発動して急に直角に曲がろうとした場合、ほとんどの者が若干のRを描く。それはスキル同士のほんのわずかなラグであったり、瞬間的な肉体への指示がスキルよりも遅いためである。スキルの力と肉体の動きをドンピシャで合わせた場合、バグのような動きで直角で曲がることができるわけだ。
普通の人間は、そのスキルのほんの僅かなズレやスキルに引っ張られず、制御できるように肉体能力を限界まで高め、完全意図的且つ全力で使用可能な状態まで肉体を虐め抜くことはしない。
だが、その訓練を行なったものこそがスキルを進化させ続け、厄災クラスを単身で屠るような人外魔境へと足を踏み込む権利を得られるのだ。
今世では戦に出る気はない。しかし自由に生きるには力が必要になる。最後に頼れるのは自分だけだからだ。だから毎日続けている。
途中でベル達が合流したので、ウルフルズvs私だったり私との連携訓練を行った。…ベル達よ、魔力爆上がり状態の13匹全員で、未来予知+分身作成はあまりにも卑怯ではないかい?本当になんで私に平伏したんだ…え、魔力濃度で判断?ふへへ鍛えておいて正解でしたな。
ベル達による集団リンチのおかげで私もスキルレベルが上がりまくったので結果オーライ。
途中で休憩して思考加速・並列思考を使いながら、空間・次元に干渉する魔術もしくはスキルに関して考える。
(ぱっと見はどちらも魔法の領域なんだよな…)
魔法は理屈やら常識を一切伴わず「物理法則の完全否定」を実現する、魔術の超上位概念である。現在わかっている魔法は「次元渡り」「生命想像」「宇宙創生」「原初の属性魔法」「御霊の園」などが存在する。それらは確かに「物理法則の一部改変」程度で可能な現象では無いのは確かだ。
(だが次元や時間を渡る…つまり自分自身を今の4次元時空から、エレベーターかのように自由自在に行ったり来たりする事は魔法の領域だ。しかし、あくまでも次元や時間への干渉は魔術のはずだ。なぜなら、1次元や2次元といった下位次元への干渉や、今現在を微分して考えた場合自分の動作で時間に影響を与えていると捉えられるし既に出来ている。つまり、次元時空への干渉のベクトルを魔術で変えてやることが出来るはずだ。そしてその魔術を極めて根元に至った先こそが「次元渡り」や「過去渡航」といった魔法につながっている。魔法はどれだけ凄くてもあくまで魔術の上位互換なのだから。)
つらつらと考えながら、じゃれついてきたベル達を巴投げして遊んでやる。嬉しそうだな君たち。よし次はジャーマンスープレックスだ。…あ、身長足りなくて、犬のケツにしがみついただけの幼女になった。身長誤魔化す魔術とか無いものかね。
(理論と理屈はわかった。じゃあどうアプローチするかだけど…そういや魔力と闘気の次元の差を感覚でわかってるんだから、そこまで難しいものでも無いのでは?
高速で切り替えてみて次元の差をもっと体感するか。
あぁ、認識できた。おっと先に次元干渉スキルは手に入ったか。じゃあ時間干渉も…うんこれは簡単だったな。それっぽい理屈さえわかってれば手に入るわけだ。
先に収納スキルも作成しよう…次元干渉スキル発動一部空間を個人領域に…空間スキルが手に入ったか、じゃあこのスキルに時間干渉スキルを付与して、時間の流れを止めつつ、物の出し入れが可能な状態に一部次元を4次元時空と繋げる。
出来た。収納スキル。)
「しゃぁゲットぉ!」
「キャウゥン!」
無言が続いたから突然の大声にビックリしたらしい。ごめんて。
「あとは魔術として発動できないかだな。
肉体と同じく、スキルとして引っ張られているようじゃまだまだだ。
スキルで感覚は掴んだ。あとは魔術と…術式の構築は前々世では十八番だったんだ。構築さえできればこっちのもんよ!」
そこから20分ぐらいで次元干渉・時間干渉・空間干渉の魔術も発動可能となった。
一切のスキルによる補助を受けない完全詠唱状態で、それぞれの魔術理解を深める、続いて術式を圧縮して詠唱短縮を行う。最後に、脳内で術式詠唱プロセスを完了させ魔力を体内で練り術式に注ぎ込んでいく。詠唱破棄で魔術名のみ呟き発動させていく。一連の動作を30回ほど行ったのちに、多重詠唱・術式圧縮・詠唱破棄・思考加速・並列思考スキルを同時に重ねがけしていく。
多重詠唱で本来平面的な術式を立体的に、術式圧縮でよりコンパクトに無駄を省き同じ面積に数倍の術式が入るように変化させていく。多重詠唱と術式圧縮という高難度動作を並列思考で同時に進め、その魔術発動プロセスを超高速で完了させる。
「やっぱスキルあるとすごい楽だな…まぁ術式を知っているのと実践できる、苦労せずに使いこなせるでは全く違うからな。訓練あるのみ。」
さて、そんなこんなで朝イチトレーニングを4時間ほど続け終了時間となった。ざっくり8時くらいか。もう真夏になるため、尋常じゃない量の汗が噴き出る。
「あっつぅーい…帰ろぉ…溶ける…」
帰りも隠密スキルを全開にし、30キロの道のりを超加速を使用して1分強で駆け抜ける。流石に2分超えての連続使用は魔力と体力の消耗が激しくなるため控えている。
ギルド併設の食堂で、大人三人分の朝ごはんをかき込んだ後に、これまたギルド併設のシャワー室で汗を流したらギルド窓口へ向かう。
「おはようございます。ギルマスからさくらさんへのクエストを纏めた書類を渡すようにと。」
「ありがとうございます。埃かぶってる案件ですね。…ふむぅ…じゃあこの北側上下水道の清掃と、孤児院の清掃、あとここに乗ってる亡くし物案件全て片付けますね。」
「とても助かります!期日の方は…」
「状況次第ですが、ひとまず今日中になんとかします」
「無理だけはなさらないようにお願いします。一部例外を除き、基本一月の間に完了できない場合は、ペナルティが掛かりますのでご注意を。」
「承知しました。ありがとうございます。」
というわけで、上下水道の清掃から着手する。
この帝国首都は地下に上下水道トンネルがあるなどインフラ関係が充実しているが、広大なため清掃が滞ることが常であり、貧民街の帝国北側は清掃が一番最後になることが多かった。
「ウィンドカーテン、エアクリーン、ウォーターガード、エリアライト、索敵、探知」
清掃に必要な魔術を発動していく。
並列思考があるため、同時に発動及び維持が可能となる。
(まぁスキルがなくても3つくらいなら同時に発動できるけどね)
「そんじゃぁ清掃開始!ウォータージェット、殺菌!」
高圧洗浄機もどきでガンガン掃除していく。180本のジェット水を出しながら回転を加えて、汚染部分を清掃していく。スキルなしでランニングしながら地下道を走り回る
ざっと4時間で所定の場所が終わった。
お昼は屋台で軽くつまみつつ、孤児院の清掃に向かった。
「ごめんくださーい」
「おやまぁ、リルファ孤児院へようこそお嬢さん。親御さんと離れてしまったのかな?」
「いえ、ギルドの依頼で来ました。どちらを清掃すればよろしいでしょうか?」
「あらあら、こんなに小さいのに頑張っているのね…じゃあこちらをお願いしようかしら。ついてきて。
長期間になっても構わないからね。」
「ありがとうございます」
そう言われて孤児院の中に入ると、ぱっと見は老朽化が進んでいるもののよく手入れされていて綺麗だった。
(ということは地下かな…?)
「ここを下っていくとね、地下倉庫があるの。元々は備蓄であったり、子供達の冬用の布団があったんだけどね…食べ物に困って布団など売れそうなものは売ってしまったのよ…」
「…わかりました。では清掃を開始します。」
端的にそう言い清掃に移った。
そこまでの広さはなかったので、住み着いたネズミなどの害虫駆除や、乱雑になった雑貨類を丁寧に纏めた。30分掛からなかったな。
「院長終わりました。」
「あらあら早かったのね…ありがとう。」
「差し出がましいようですが、なぜここまで廃れてしまったのか聞いても?庭で遊ぶ子ども達の様子や綺麗に使われている建物を見た限り、運営側に問題があるとは思えません。」
「…そう…ね、以前は第二皇女テスタロッサ様が私財を投げ打ってでも、私達のような孤児院やスラム街などへの支援を行ってくださっていたのだけれど…隣国に嫁がれたから…。本来この国では生産性の低い身分には補助や支援なんて貰えないから…たった一人の女の子に頼っていた今までがおかしかったのよ…」
「そう…ですか。この首都には孤児院がいくつあるかご存知ですか?」
「正確には分からないけれど、10くらいだったと思うわ。どうかしたのかしら?」
「いえ、ただ知りたかっただけです。
外壁と屋根の清掃、あと庭の雑草除去、畑の構築だけやっておきます。畑の運用の仕方は任せます。」
そう言い清掃と畑仕事に移った。
魔術と身体強化をフルで使用したため、1時間ほどで完了した。
「では私はこれで。」
「何から何までありがとう…これ子供達と一緒に焼いたの。よかったら食べて」
そう言われて院長先生からクッキーを頂いた。
(甘いものは希少なはずなのに…本当に優しい人達だ…)
「ありがとうございます。」
続いて失せ物に取り掛かった。
(探知、鑑定、思考加速、並列思考!)
この首都は皇城を中心として半径15㎞ほどの広さを誇る大都市だ。皇族が住むエリア、貴族、富豪、平民、貧民といったように場所によって住める人も決まっている。また、魔術・スキルにより建築技術も発展しており、平民の場合3階建てに3〜6家庭住まうのが一般的である。その為失せ物探しといっても道路上だけでなく、立体的に探知する必要がある為非常めんどくさい。
(あー…鑑定と並列思考使ってても頭痛ぇ…
あー…見つかったぁ、あと一個ぉ…よし終わり!)
10分ほど探知し続け、鑑定君にフィルターをかけてもらって情報を少なくし、更に簡潔に纏めてもらい、並列思考で捌いていった。
(鑑定君さまさまだね。
じゃあ回収に行こうか。)
探知スキルで目的箇所にマーキングを行い、最短距離で回収していく。
ちょうど夕方近くになったので、ギルドに完了報告を行い500ゴルド程度をもらって、マスターの酒場に向かった。
(昨日は暗くて見えなかったけど、ここ「妖精酒場プリシア」って名前なのか…あのマスターで?この名前?まじ?)
「いらっしゃい、嬢ちゃん。…なんだその胡散臭いものを見るような目は。あらかた看板の名前とワシの顔が合わねぇってんだろ。嫁の趣味だよ。
いや、フランじゃねぇ!フランは嫁の妹だけ!
…まぁいいや、ネルソン!この嬢ちゃんがお客だ!」
「…どうも。」
(暗っ!!え、ドワーフだよね?鑑定もそうでてるし…暗いドワーフっているんだ…)
「…上手くなるかは君次第だよ。
僕はあくまでも趣味で作ってる物を売るだけだから。…もちろん職人としての誇りはかけてるけど。
とりあえず弾き方とメンテナンス方法を教えるね」
「ありがとうございます」
(声小さいし目も合わないけど楽器に対する誠実さは感じる。)
実物を見せてもらい試奏したが
(音までマー◯ィンじゃねぇか!むちゃくちゃいい音なるなオイ!…前世と使い方も変わらないし非常に使いやすい。)
「大変素晴らしいと思います。ぜひ買わせてください。」
「…初めてなのに凄い上手いね…君ならもっと使いこなせると思うよ」
(だめだ、こっちの話聞いてねぇ)
「あの、ちなみにいくら払えば…」
「もっとカスタマイズしてみようか…ストラップもギラギラにしてみよ「あのお金!」
「んー…前金で小金貨10枚…10,000ゴルド貰ってるからなぁ…もう10,000ゴルドでいいよ…」
「じゃあ40,000ゴルド払います」
「いや貰い過「ところで、ドラムセットやウッドベースあります?」ぎ…え?」
「嬢ちゃんウッドベースなんてよく知ってるな。」「たまたま昔知る機会がありまして。」
「…僕は作ってないよ…昔の知人が確か何本か持ってた気がする…早速浮気?」
「いえ、あるスキルを使えば一人でバンドが組めるんじゃ無いかと」
「「バンド?」」
「まぁ見ててください。フランさんピアノ使っても?」
「いいよぉ〜」
「まてワシの店のだぞ!」
「じゃあ借りますね」
(分身スキル発動)
「うわ嬢ちゃんが増えた!」
「何あのスキル…魔術か?」
「ウルフ系魔物の上位種がたしか分身するよねぇ…」
「初めて見たわそれ。噂で存在は知ってたけど」
ピアノとギターに手をかける。
(どちらも前世で数年齧ったくらいだから、フランさんのような演奏はできない。でも弾く。
それが私のしたいことだから。…とはいえ、経験が少なすぎて、即興で作詞作曲編曲なんぞ出来ないので…あれを歌ってみようか)
前世でアコースティックを弾きながら歌う海外アーティストのライブに行ったことがある。今回はその時に聞いたバラードを歌ってみた。
「聞いたことないメロディだな…」
「いぃ…技術はそこまで高くないけど、丁寧な弾き方だ…」
「何言ってるか分からんがいぃ…」
「てかよく分身をあれだけ上手く扱えるな」
「…黙って聞きなさいよ酔っ払いども」
弾き終わったら皆拍手をくれた。
初めての演奏にしては上出来だ。
登山シーズンになりましたね。え、今シーズンはどこに登ったのかって?土曜出勤が重なってまだ行けてません…くっ…山登りでダイエットしたい…
サクラダ門外ノ裏話
魔素に関して:超高位次元の神的存在達から漏れ出たエネルギーが変異した結果、魔素エネルギーとなり「魔力溜(生物が魔物に変異する原因であり魔石の原料となりうる靄のようなもの)」を生み出したり、酸素と同じく生命に大きな影響を与える物質となる。魔素が存在することで、魔力による物理法則の一部改変を可能とし「魔術」という現象を引き起こせる。別名「星の息吹」とも呼ばれている。
魔力に関して:魔力は生まれながらの魂魄の強さ、つまり器の大きさに影響されるが、訓練によって許容値を上げることができたり回復量を増すことが可能となる。また、魔素を取り込み自身の魔力へと変換することも可能であるが難易度は高い。
闘気に関して:闘気も魔力と同じだが水と油の存在。しかし、サクラのように無理矢理混ぜて使うことも可能。訓練を重ねて壁を越えることで魔闘気へと至る。闘気は体内事象への高次元的干渉。だが武器へと「纏」という形で体外に付与する事が可能である(魔力による肉体強化とはまた別)
魔術に関して:体内の魔力(もしくは大気から取り組んだ魔素を変質したもの)を、術式にあてはめて増幅・減衰・変質・ノイズ除去・分離させる等の処理を加えたのち術式の最終工程にて「物理法則の改変」を実行する。魔術を使用する前に比べて、世界をどれだけ改変させられるかによって、発動に必要な魔力等が変わってくる。又、魔素は魔力を通しやすい(物理とは異なる原理を持つ物質であるため改変ルールに抵触しない)性質を持つため、魔素の濃い場所では魔術は威力を増す。但し、酸素と同じで種族によって適切な魔素濃度が異なる為、非常に濃い場所では生命活動に危険を及ぼす。術式や魔道具によって対応することは可能。術式は練習によって発動速度を上げたり、適切な発動手順を踏むつまり意図しない魔力の減衰を防ぎ威力を上げる事が出来る。しかし、根本的に威力や効果を高めたり必要魔力を減らすには、術式そのものの解釈を広げたり、新たな術式を作成・術式洗練・重複多次元的発動及び相互効果による二次曲線化が必要となる。詠唱を行う事で「発動術式の明確化,適切な注入魔力量の調整,ムラのない発動プロセスの実行,方向性・威力・属性の完全指定」が可能となる。(ざっくり言うとロケハン写真を見ながら大先生のリアルタイムアシストありでイラスト描こうねってのが「詠唱あり」となる。「詠唱破棄」は発動術式の明確化だけ行う感じなので、「よっしゃ海描くぞ!」って宣言するのと一緒。「無詠唱」は頭の中で術式を構築・変化させたりこねくり回して発動させる為、初級魔術であっても計算速度・情報処理能力・集中力・術式知識・魔力操作など全てが高いレベルで要求される。中級・上級の無詠唱が使えたら、超一流魔術師と呼べる。超級・超上級・神級に至っては、魔術界のラマヌジャンやノイマンって感じであり、根源への到達(つまり魔法使い)に最も近づいている存在であり、逆に言えば魔法使いは皆固有魔法を持っているのと同時に何らかの超級魔術の無詠唱発動が可能である。闘気も発動術式が存在する。闘気をまとって殴るだけとはつまり、調理していない素材で料理と言っているようなもので、超初心者レベルの話。つまりこの世界における脳筋は早めにくたばるか、燻るかしかできない。(まれに神がかったセンスの脳筋が現れる事がある。)