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攻撃魔術が使えないけど人生謳歌目指して頑張ります  作者: 猫屋敷 狐狸
第一章 そして少女は走り出す【幼少期編】
20/21

一章外伝【とある公爵家における幕間】

家系図描くの大変だった…

夜にみてみんに家系図アップロードするので、多少関係性がわかりやすくなると思います。


日暮れ直前に数台の馬車が巨大な屋敷に到着した。


「ただいま戻りました。」

「遅い。問題でも?」

「その件でご報告がございます。」


業務報告としか思えない淡白な会話が行われる。

アリーヌ・ベルティエを迎え出たのは、ベルティエ公爵家当主カールハインツ・ドラ・ベルティエ、つまりアリーヌの父であった。


周囲からは親子中が冷めきっていると思われており、事実アリーヌ本人も父から大切にされているという認識はない。あくまでも自身はベルティエ家繁栄の為の駒であると、子供ながらに理解していた。


だから会話にはいつも緊張が走る。

感情の無いビスクドールになれたらどれだけ良かったことか。

彼女が真に恐怖しているのは「捨てられるのが怖いから」「当主の圧が怖いから」などという軽い理由では無い。

「お前は無能な駒だ。母親を殺したお前を何故愛すのだ?咎女ならせめて有能であれ。当家に繁栄をもたらし罪を償え。」と父親から突きつけられるのが怖いのだ。

はっきりと「憎悪すべき忌み子」だと口に出されることが、彼女の何よりの恐怖だった。

捨てきれなかった「親から愛されたい」という感情が非情になるのを邪魔する。


護衛の半分を死なせてしまった此度の失態は彼女に「無能」の烙印を押すに丁度いい機会になるはずだ。


アリーヌの全身から脂汗が吹き出る。

心臓の鼓動は速さを増し、耳元で心音が鳴り響いているかのような幻覚に襲われる。

お手本のようなカーテシーのまま、地面をじっと見つめていると顔から汗が垂れた。

(いけない。感情を表に出してはいけない。止まれ、止まれ!)

そう思うほどに生理現象はその存在を大きくしていった。


「いつまでそうしているつもりだ。顔をあげなさい。先触れである程度は把握している。アリーヌの口から報告を聞こう。執務室に来なさい。

セバス、馬車の中を整理しろ。医師の手配と遺族への連絡は任せる。バーラ、負傷者の病床と食事の手配を頼む。」

「「承知時した。」」

変わらない氷のような表情で淡々と各方面への指示を行いながら、執務室へと足を進める。

その間、カールハインツがアリーヌの目を見ることはなかった。

(処刑場へと足を運ぶのはこんな気持ちなのかしらね…)

アリーヌは震える手足を隠しながら、歩みの早いカールハインツに必死に付いていった。


「では報告しなさい。」

「はい。ドラコ殿下と共に魔の森へ獣狩りに向かったところ、Aランク相当の魔物に遭遇しました。冒険者の助けにより危機は脱しましたが、護衛6名が命を落としました。

安易に魔の森へと踏み込んだ、私の失態でございます。」

「そうだな。」

(…やはり慰めの言葉をかけてはくれないのね。)

「ドラコ殿下はどうされた?」

「魔物と遭遇した際に、馬車で迅速に避難なされました。ご無事という連絡も受け取っております。」

そしてそこから当時の状況を細かく説明した。

おそらく使役されていた個体が、故意に解き放たれた可能性があること。

また、自分もしくはドラコ殿下の暗殺を目論んだ可能性が高いこと。およびそれらの考察理由を。

(首謀者がマチルダ第五側妃様であることは…言えないわね。証拠もなしに、特定人物の名を出すことは許されない。)

一部を秘匿したまま報告は終了した。

「そうか。こちらでも討伐された魔物調査を行おう。

だか此度の一件、殿下をお諌めできなかったことはお前の不徳だ。」

「申し訳…ございません」

「次期女公爵がそのような体たらくで、どうして民草を守り導くことができるのだ」

「おっしゃる通りでございます。」

「…はぁ。社交シーズンが終わり次第、早急にベルティエ領に戻りなさい。」

「…かしこまりました。」

アリーヌは気づかない。それが父からの心配ゆえの言葉である事に。


カールハインツは、此度のアリーヌ暗殺を首謀したのがマチルダ第五側妃であると確信していた。

何故暗殺を企むのか?それはマチルダ第五側妃の皇太子妃教育を行った、ファナ・ギカンテという夫人に起因する。

先代皇弟夫人でありカールハインツの叔母たるファナ・ギカンテは、「厳しくも優しい完璧な淑女教育者」として人気であった。

事実マチルダを除く、皇妃・側妃からの評判は恐ろしく高い。

しかしマチルダは「皇帝にもなれなかった能無しの夫人程度が、自分に厳しく指導するなど不敬である」という意識を持ち続けた。

加えてファナ・ギガンテとアリーヌ・ベルティエは髪色などは異なれど、よく似た顔であった。

それ故に「あのババアと同じ顔が、私の息子の妻になるなど許せない!」という考えに至り暗殺を決行したのだった。 

そしてその思惑を知っていたものの、確たる証拠や決行日時が掴めず、危うくアリーヌを失いかけたのだった。

未遂に終わったとはいえ、第五側妃が行動に起こした以上、次いつ同じように狙われるか分からない。

確実に第五側妃を潰すまで、安全圏に避難していて欲しいと思うのは、娘を想う親として当然のことだった。


そう、カールハインツは娘を嫌ってはいないのである。むしろ逆に重すぎる愛を注いでいた。

しかし、それは伝わらない。

言葉に出さないということが一番ではあるが、他に三つの理由があった。

一つ、「立派な淑女に育て王族に婿に来てもらうことが一番の幸せ」という考えを持っている点。

二つ、公爵家当主として表情を出さず常に厳格であれと育てられたため、娘に対しても圧を解く事も抱きしめる事も無かった点。


そして三つ目、アリーヌが生まれてから幾許もなく、最愛の妻ヘカテが亡くなったことだった。

カールハインツからその事を言及したことはない。娘にとっても辛かろうと、大人になるまで黙っておこうと決めたからだ。

その気遣いが逆に、アリーヌに「私が生まれた事で母が死んだのだ」と思い込ませてしまう。

加えて、口さがない貴族からの言葉や、時折ヘカテの名前をぼやくカールハインツの姿を見て「私は生きていていいのだろうか?誰からも愛されない私が。」という闇となって、アリーヌの心に巻き付いたのだった。

アリーヌがそのことをカールハインツに打ち明けることはない。

だからこそお互いに真意に気付かず、すれ違い続けていた。


父の想いに気付かず、領に戻されるという内容が頭を巡りながらも、冒険者の少女が言った内容を思い出す。

「お父様、お聞きしたい事がございます」

「なんだ。」

「今回助けてくれた冒険者に、何かお礼をしようと声をかけました。」

「…続けなさい。」

「はい。私と同じくらいのその少女は、殺気を出しながら断ってきました。

理由を問うと「あなたの父上に、ベルティエ公爵家の三男がどんな方だったのかお聞きなさって?」と…それが何を意味するのか、お父様はご存知でしょうか?」

カールハインツは話の途中から目を見開き動揺が隠せなくなった。

「ほ、本当にその言葉を述べたのか?」

見た事が無いほど動揺する父を見て、聞いてはならぬ事だったのだとアリーヌも動揺し始めた。

「は、はい。申し訳ございません、何も聞かなかったことに…」

「いや、すまんな。そう…そうか、グーズの…年齢的に娘だろうな。

あぁ、私に次男のジェムーロがいることは知っているな?二人兄弟だと話してきたが、実はもう一人いたのだよ。それがグーズ、我が弟でありこの家の三男だった男だ。」

「…だった…とは?」

不安になりながらも、知識欲が抑えられず聞いてしまう。

「いや、いい。これ以上はまだ早い。

すまないが、その話はこちらで処理しよう。

気にしなくていい事だ。」

ピシャリと踏み込むことを拒否され、また自己嫌悪に陥った。

(…そう。そうね。出過ぎてしまったわ。)

「申し訳ございません。」

「部屋に戻りなさい」

「はい」


こうしてアリーヌには何も知らされず、カールハインツの思いは届かず、サクラは目をつけられる。


様々な思惑が交差する中、それでも転がり始めた運命は加速していく。





ラーメン食べたい。

2週間日本食ほとんど食べれないと思うので、明日明後日で腹一杯ラーメン食べてきます。


大将!二郎一杯!


Q.「およそ使いそうも無い設定なのに、何時間もかけて厚塗りしていくのは何故なんです?」

A. 正論パンチでは平和解決出来ないんだって事、メリケンサックの拳で教えてあげる。(私だって止まれるなら止まりたいよ!!なんだよ家系図って!!要らんだろうが!自分の家系図すら知らんわ!)


それではみなさまご唱和ください

「はよ本編書けや」

ありがとぅーみんなありがとぅ!

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