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攻撃魔術が使えないけど人生謳歌目指して頑張ります  作者: 猫屋敷 狐狸
第一章 そして少女は走り出す【幼少期編】
12/21

1-11 出会いと別れ。斯くして世界は加速する。

昨日は低気圧と鬱でくたばってました。

やっっっと第一章が終わります!

え?ヒロインが一瞬で去っていった?

ハハッ恥ずかしがり屋め。


「…わたしはアリーヌ・ベルティエ。ベルティエ公爵家の人間よ。助かったわ。」

「ベルティエ…へぇ、お嬢さん大層な身分だな。そのお嬢さんが何で魔の森なんぞに?」


(…にしてもベルティエねぇ。何の因果だこれ。)


サクラにとって、その名前は切っても切れぬ関係だった。血縁上の父であった三男坊の本名は「ゲーズ・ベルティエ」。


そう、ベルティエ公爵家出身だったのだ。



サクラの胸中などお構いなしに場は進んでいく。


「…私の婚約者が、この辺りまでなら低ランクの魔物が多いしお前に私の実力を見せてやる、って言い出したのよ」

「そんでその婚約者は?まさかそこのメイドかい?」

「ち、違うわよ!…逃げたのよ。真っ先に馬に乗って。」


話を聞きながら倒した魔物を調べていく。

どうやらギガントベアレオというAランクの魔物らしい。


(…ここらで見たことない魔物だな。生態系が変わったか?いや、これは…)


「ハハッそれは何とも!お嬢さん嫌われてるねぇ!」

「な!失礼ね!…そんなこと…あるわけ。」

「心当たりが少しはあるようだな。

この魔物に首輪の跡がある。それに体毛の下に、鞭のような傷跡、おそらく調教された個体だろう。歯茎にこびりついた…これは薬物性の植物だな。

そんな個体が今日この日たまたまココに?

あり得ないだろう。

確かにここは魔の森でも浅い領域だ。故にブロンズやシルバーランク冒険者も多く刈りにくる。Aランク相当の魔物を見たら即座に撤退し、ギルドで緊急クエストが発行されるはずだ。

それが無かった。

つまり長く見積もってもここ数日のうちに放たれたということだ。

結論として、君を殺すために仕掛けられた可能性が高いと言える。違うかい?」

「…分かってるわ。おそらく、こんな事が出来るのは婚約者のお母様…第5側妃様よ。」


(貴族同士の争いは面倒だねぇ。)


「そうか。まぁ、しばらくは派手な動きはないんじゃないか?この個体の傷つき方や力から察するに、用意するのに結構派手に動いただろうからな。

さてと、そろそろ到着するか…」

「?誰が?」


後から追いかけてきていたアカネ達が到着する。

「主様。離れた場所で倒れていた者達の、半数の治療が完了しております。もう半数は息絶えておりました。

馬車は修復不可能でしたので、後程馬車を出していただけると助かります。」


猫尻尾をフリフリしながらマリーが簡潔に報告してくれる。


「マリー仕事が早くて助かるよ。

なんか痕跡とかあった?」

(読みが正しければおそらくは…)


「主様、馬車の残骸を調べたところ魔術の痕跡が見つかりました。おそらく特殊な香り及び超音波を放つものかと。」

「ビンゴ!シャルは相変わらず魔術解析が上手いな。二人ともご苦労様。」

「「ありがとうございます」」

「アカネも私の考えを読み取ってくれて助かる」

「いえ!主様の武勇を見れなかったのは残念ですが、お役に立てて何よりです。」


改めてアリーヌに向き合う。

「ま、聞いての通りだ。ほぼ暗殺未遂で間違いないだろう。

あとは君の実家に任せるとしよう。

じゃあね。あー、この馬車は上げるよ。

遺体は持ち帰って荼毘に付すといい。

うっひょぉ〜今日は焼肉だぁぁ!」

そう言って討伐物を亜空間に収納し、

その場を去ろうとする。

「ちょ、ちょっと待ってちょうだい!

何かお礼を「いらん。本来なら何か代償を貰うがな。…ベルティエ公爵家からだけは絶対に貰わん。」

殺気を解き放つ。

ちょうど目を覚ましたメイドがアリーヌを庇った。

「お嬢様!何ですかこの無礼者は!」

「ら、ララ違うの!助けてくれたの!」

「では何故「何故殺気を飛ばすのかだって?」

さらに殺気を強めていく。

「アリーヌお嬢様?あなたのお父上に聞くがいい。テメェのところの三男坊はどんな方だったんですか?ってなぁ。」

「わ、分かったわ。ひとまず今日はここまでにしましょう。

後日改めて。ララ行くわよ。」

「…承知しました。」

ララとかいうメイドは今日にこちらを睨みながら去っていった。


「さ!みんなご苦労だった!ギルドで解体と血抜き!それとお昼ご飯にしよう」

「「「はい!」」」


一応ギルドマスターに今回の件を報告する。

「そうかお疲れ様。こちらからもあの馬鹿…バルバト皇帝陛下にクレーム…陳言を入れておこう。第五側妃も長期間動けなくなるだろう。

政略のためとはいえ結婚したからには、コントロールしてほしいとは思わない?」

「ギルマス。そんなラフに陛下に吐けるのはギルマスくらいです。この歳で首が飛ぶのは勘弁願いたいのですがね。」

「お兄ちゃんと!呼んで!くれないのかな!かなぁ!?」

(ご遠慮したく)

「うっわきっも」

「本心と建前が逆になってるよぉ?

さて、君の内情もよく知っているつもりだ。ベルティエ公爵家から何か問い合わせが来ても君には繋がない。あくまでギルドは国や教会から独立した組織であり、ギルド関係者の情報や権利を守るのがギルド幹部の勤めである。

本件あとは任されよ。プラチナ級冒険者サクラ殿。」

「よろしくお願いいたします。」


(相変わらずガラッと空気が変わるんだよなこの人)


5年ほどでだいぶ接し方が分かったとはいえ、まだまだ本心が読めないのがギルドマスター「ガウェイン」という人だった。


そうそう、この4年で功績と実力が認められて最上級冒険者であるプラチナ級に昇格した。まだギリギリ人外魔境一歩手前という認識らしい。私の経営する「ヨザクラ商会」からの役員報酬に加えて、プラチナ級冒険者手当及び高難度クエスト報酬で年収はエグいことになっている。


(年収10億ゴルドかぁ…前世で言ったら100億円…あまりにも…ねぇ…?)


スキンケアやメイク用品・香水といった化粧品や、硬貨3枚で買えるとかいう雑貨屋に似た品々、前世の家電製品を魔道具化したり、コア技術は握った状態で魔道具作りに強いナテフ共和国と技術提携し改良品を共和国側で販売してもらうと同時に、その際開拓したヨザクラ商会の販路を使って逆輸入したり…


端的言おう。


好き放題し過ぎたのである。


(ま、まぁ、病院や学校・孤児院の建設を始めとした慈善事業の積極的投資や、帝国・共和国それぞれ収益の25%という超暴利な税率に対応したり、ベンチャーというか見込みのある若者に芸術・文学・魔術学問わず投資したり…経済はぶん回してるんだ。文句を言われる筋合いは無い!…多分)


おかげで皇帝陛下から何度も「貴族になれ。領地を運営しろ、税率上げてもいい?上げるね?etc」というありがたーいお言葉を非公式に直接賜ったり…


そうあの皇帝、大国3つ分とかいうアホみたいに広い領土を占める大帝国の皇帝にも関わらず、ガウェイン卿の異母兄+めっちゃ仲良しである為、お忍びでギルドに来るのだ。酒を持って。


(…皇后陛下が所有する領土の一部を、商会の商品開発・製造・梱包場所に使わせてくれた恩もあるので、一概に嫌な顔もできないのがネックだなぁ。

あと、邪険にするとみんなの首が飛ぶし。

まぁ、皇帝陛下と皇后陛下承知の上で商会ぶん回してるわけだし怒られないでしょう。)


しかしながら、私自身は表立って活動しておらず代表はローラ達メイド'sに一任している。


私自身が開発と冒険者稼業に専念したいというワガママに加え、非常に優秀だった為に婚約者から疎まれ冤罪をかけられた…とも言える元伯爵令嬢ローラが適任という点から、経営・経理に関して任せている。(任せた結果すごいことになっちゃったなぁ…商会…)


4年前のマリーからの要望でサラザール王国の奴隷商会から同郷の仲間を買取り、紹介の従業員としてまとめて貰ったため、教育・人事・総務はマリーが担当している。


最初に出会ったシャルロッテとナタリーは私の専属メイドとして日々サポートしてくれている。また、その器用さを活かして各署と連携してメイドの育成や業務サポートを行っているらしい。


リナとセラフィは開発・技術・製造部長として、私の開発ドラフト案を世の中のニーズに沿った形や、量産しやすい形に変えていく業務を担当している。量産用の魔道具製造も行う必要があったため、魔術適性も高い二人が適任だと判断した。


アカネとアンドレアには戦闘部門指揮部長を担当して貰っているが、表向きには企画・広報・営業など外側への仕事を任せている。

また、各国の奴隷やスラム街の住人、廃れた孤児院といった場所からの人員収集も行っており、半グレもどきや国超え時の魔物戦闘が頻発するため戦闘力の高い二人に任せている。…まぁ、最近では他国に行くのは部下の諜報部隊がほとんどらしいが。


(…もう商会やなくて軍やんこれ。

まぁ、みんな充実しているみたいでよかった。)


ホワイト企業を目指して福利厚生の充実や、人員確保をし続けてはいるが、商会の規模が大きくなるスピードを越せていない。


(なんとかしなけば…目指せ離職率0%。今の所達成だけど。)


10歳にして経営に頭を悩ませる人生は果たして健全と言えるのだろうか?



第一章幼少期編はここまでとなります。

次話からはメイド's視点や、冒険者ギルド視点、ベルティエ公爵家視点などをお送りします!

来週から第二章かなぁ…?


え?百合要素はどこだ?

ほら、すれ違いや敵対から始まる恋ってあるじゃ無い?それだよそれ。(設定細かくし過ぎた結果、しばらく出せないことが判明しました。ごめーんね!)

第三章の学園編でがっつり百合させます!多分!

いずれ「殺したいほど愛してる」って感じにさせます!多分!きっと!


「いつかきっと百合畑が広がるよね、性癖クレイジーサイコレズ野郎!」

「癖ッ!(ヘケッ!)」


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