“神様お願い! 私の好きな人と私が付き合えるようにしてください!”
私にはずっと片想をしている男性が居る!
彼は私と高校が一緒で同級生、しかも私と仲のいい友達だ。
私と彼は同じ会社に入社して、今でも私達は仲が良い!
・・・でも? 彼は私を“一人の女性としては見ていない!”
好きな女の子のタイプも私にバンバン言うし、彼女も何人か居た!
私も彼から、彼が当時付き合っていた彼女の相談も聞いていたし、
彼が彼女と別れる時も私は相談に乗っていた。
『あのさ、また相談に乗ってくれるかな?』
『えぇ!?』
『“水森って、明日花から見たら? どう想う?”』
『えぇ!? なに? まあ、可愛らしい子だと思うけど、性格もいいし!』
『そっか! 性格もいいよなー!』
『・・・何? まさか? 好きになったの?』
『まあな。』
『・・・ふーん、』
『なんだよ!』
『楓佳ちゃんのどこが好きなの?』
『“いい尻してるじゃん!”』
『“もろ! お尻フェチ炸裂だよね!”』
『丸みのある大きなお尻が俺はタイプなんだ!』
『女の子は、性格じゃないの?』
『“いや! お尻だよ。”』
『この、変態!』
『でもさ、彼氏とか居るのかな?』
『“直接、本人に聞いてみたら?”』
『いや、それは無理! 俺、まともに水森と二人で話せる自信がない!』
『“男でしょ!”』
『無理なもんは無理! だから頼む! 明日花から何気に水森に彼氏が
居ないか聞いてくれないかな?』
『何よ、それ!』
『“このお礼は、後でちゃんとするから頼む!”』
『・・・・・・』
『“明日花は俺にいつも優しいじゃん!”』
『バーカ!』
『頼んだよ。』
『・・ううん、』
彼は私の気持ちを知ってか知らずか、、、?
彼のお願いを私は断る事が出来なかった。
正直、こんな役目はウンザリ!
“もし? 彼女が私の大好きな彼と付き合う事になったら?”
私が協力したせいで、そんな事にでもなったなら、、、?
“私には後悔しか残らないじゃない!”
・・・それでも彼と約束した以上、彼女に何も言わない訳にもいかないし。
私はしぶしぶ、彼女に彼氏が居るか何気なく聞くことにした!
『“あのさ、楓佳ちゃんって? 彼氏居るの?”』
『えぇ!? 急にどうしたんですか?』
『“だ、だって! 楓佳ちゃんって可愛いし、彼氏とか居るのかなって、”』
『今は居ないかな? 1ヶ月前に恋人とは別れましたけどね。』
『“今は? 好きな男の子かは居ないの?”』
『いません! でもどうしてそんなこと聞くんですか?』
『“楓佳ちゃんだったら、直ぐに恋人が出来たそうだなって思ってさ!”』
『そうなんですね、私も恋人欲しいんですけどね。』
『ふーん、楓佳ちゃんってそういうタイプなんだね!』
『えぇ!?』
『恋人が居ないと、寂しんぼうさんって事よ。』
『あぁ~そうかもしれませんね。』
『“なんか、カワイイ!”』
『“ワタシから見たら? 野瀬さんの方がカワイイですよ。”』
『よく出来た後輩だわ~ なんて、かわいい後輩だこと!』
『そう言ってもらえると、ワタシも嬉しいです!』
・・・彼女とちゃんと話してみたら? なんだか私は落ち着いて話せた。
今まであまりまともに話した事がなかったから、こんな子だとは思って
いなかったのかもしれない!
“安心感があるというか、落ち着いて何でも話せる相手。”
彼が彼女を好きになるのがよく分かったわ!
【トントン】
『えぇ!?』
『“先輩! ワタシと本気で付き合ってくれませんか?”』
『えぇーーーーええええ!?』
『“ワタシ、先輩の事が好きになったみたいです!”』
『で、でもさ、私達、女の子同士だし!』
『“ダメですか?”』
『ちょ、ちょっと考えさせてくれる?』
『はい!』
まさか!? 私は彼女から【告白】される!
私の大好きな彼が好きな子は? どうやら私の事が好きらしい!
でも、“この関係をどうしたらいいの?”
*
『“あのさ、彼女に俺の事! 聞いてくれた?”』
『あぁ、ううん、』
『なんだよ、その曖昧な感じは、、、?』
『“彼女! 他に好きな人が居るんだって!”』
『えぇ!? そうなの? でも彼氏ではないんだよな?』
『・・・まあ、ううん、』
『“じゃあー俺はあの子を諦めない!”』
『えぇ!?』
『そんだけ俺は彼女が好きなんだって今、分かったよ!』
『・・・・・・』
『“なんでガッカリした顔してんの?”』
『別に、そんな風に思ってないよ。』
『だったら? 引き続きよろしくな!』
『えぇ!? ちょ、ちょっと待ってよ! まだ、私が、』
私は、“二人の間で揺れ動く。”
“神様お願い! 私の好きな人と私が付き合えるようにしてください!”
果たして! 神様は、私の願いを叶えてくれるのだろうか、、、?
最後まで読んでいただいてありがとうございます。