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輪廻  作者: 代田さん
第一章 邂逅
45/203

4月28日 3

 送信を終えた沙羅は、背後にたたずむ義虎に不安そうな目線を送った。


「大丈夫でしょうか? 仰せの通り、全てお見せしましたが……」


 寒々しくがらんとした、人気のない会議室。玲璃はコの字型に据え置かれた会議用テーブルの端に座り、ぼうぜんと前方を見つめながら微動だにしない。入り口近くにたたずむ義虎はそんな玲璃に視線を投げてから、小さく息をついて頷いた。


「仕方がない。玲璃は魁然の総代だ。遅かれ早かれ知らなければならないことだ」


「でも……」


 まだ十八歳、いかに総代とはいえ、あそこまで凄惨せいさんな場面を見せつけられて、平常心を保っていられるとは思えない。なによりあれは、玲璃の産みの母親に関わる事件だ。動揺は計り知れないだろう。

 だが、義虎はそれ以上その件に関して言及することはせず、沙羅に向き直って軽く頭を下げた。


「忙しいところ、申し訳なかった。あとのことは任せてくれ」


 それはすなわち、これ以上余計なことは言うなということだろう。沙羅は小さくため息をつくと、一礼して会議室を後にした。

 会議室の扉が閉まると、義虎は玲璃に目を向けた。

 玲璃は先ほどと同じ姿勢で、白い壁をぼうぜんと見つめている。

 彼女の脳裏には、先ほど見せられた残酷で衝撃的な映像が繰り返し蘇っていた。


 玲璃はこれまで裕子のことは、「出産時のトラブルで亡くなった」としか聞かされていなかった。

 玲璃と珠子は血がつながっていないこと、珠子と義虎は長く婚姻関係にあり、自分の母親である裕子は正式な婚姻関係にないこと、しかしそれは血の浄化のために必要なステップであり、恥ずべきことではないといういことは、これまで何度も説明されてきていた。だから、玲璃にとって裕子はそれ以上のものではなかった。会ったことのない生みの母に思いをはせることはあっても、それは具体性を欠く憧れに近い気持ちであり、自分に都合よく美化して考えている部分も多かった。


 その母が、実は一族の存続を揺るがす大事件を起こした張本人であること、しかもその相手である東順也という能力者の生まれ変わりが、彼――紺野秀明かもしれないことなど、彼女にとっては天地がひっくり返るような事実を、ホラー映画顔負けのグロテスクな映像とともに立て続けに見せつけられたのだ。容量オーバーで脳が認識を拒否するのもむべなるかなだった。

 あの恐ろしい場面の数々――嘔吐こそしなかったものの、恐らく今夜は何も食べられないだろう――に、紺野は、まさに当事者として関わっていた。そして、鬼子が出生する恐ろしい場面で、無残な死を遂げたあの女性……。


――あれが、自分の母親?


 玲璃は混乱する思考をどうすることもできず、震えが止まらない両手を膝の上で堅く握りしめた。あれらを冷静に事実として受け止めることなど、とてもできそうにはなかった。

 ただ、ひとつだけどうしても知りたいことがあった。玲璃は目線を手元に落とすと、ぽつりと口を開いた。


「……父様」


「何だ」


「ひとつ、聞いてもよろしいですか」


 玲璃はゆるゆると顔を上げ、義虎の方に目を向ける。


「紺野が人を殺したと……その件に関しては、今の送信では分かりません」


「あいつも、それに関しては自分の口から語れなかったんだろう」


「本当なのですか?」


「本当だ」


 義虎は玲璃の隣の椅子に腰掛けた。


「あいつは、あの子どもの気配を感じて留置場を出た。その時に警官を一人、殺している」


 玲璃は、義虎の口元を食い入るように見つめながら黙っていた。


「そして、鬼子とやり合ったときに、あいつは異能力で高層マンションを破壊した。おまえも知っているだろう、寺崎の父親と母親が住んでいたあのマンションだ」


 玲璃は息を飲み、大きく目を見開いた。


「三百人以上が亡くなったという、あの事件ですか⁉」


 義虎は深々と頷いた。


「事件後の現場検証で、神代の系統と思われる残留エネルギーを感知している。これは、アパートの焼死体に残っていたものとは別のエネルギーだった。そして、警官を殺害したエネルギーとは一致している。紺野の記憶と照合すれば、アパートで男性教諭を殺害したのは鬼子、そして警官殺害およびマンション倒壊事件は東順也の犯行ということになる」


 玲璃は何も言わなかった。言えなかった。何を言ったらいいのか分からなかった。こめかみを揺らす拍動をやけにはっきりと感じながら、玲璃は紺野の言葉を思い返していた。


『存在する価値のない人間なんです。生きていても、他の人を殺すだけの……だから、殺してください』


 玲璃は息苦しいここちがして思わず胸を抑えた。

 玲璃はこれまで、自分ほど数奇な運命を背負わされた人間はいないと思って生きてきた。確かにそうだった。中学や高校で出会った友人たちと比べれば、彼女ほど特殊な境遇の人間はいない。だが紺野は、裕福な家庭で何不自由なく育ってきた玲璃など足元にも及ばない過酷な人生を歩んできた。東京駅に捨てられ、養護施設では孤立し、唯一心を通わせた女性は、その腹に宿した鬼子に腹を食い破られて殺された。そして、その化け物は殺しても生き返り、彼もまた数百人もの人を殺し、絶望して自死したにもかかわらず生き返り、生き返った際にも一人殺し、そして今は死ぬこともできず、ただ誰かに殺されることを待ち望んでいる……。

 玲璃はハッと目を見開いた。


『おまえのやりたいことって、なんだ?』


 先刻、自分が何気なく口にしたあの問いかけ。あれほどの凄惨せいさんな地獄を体験した末に自死し、生まれたくもないのに生まれ、死にたくても死ねない状況に置かれている相手に対し、なんと間の抜けた質問を投げてしまったのだろうと、玲璃は愕然とした。あの光景を見せられた今なら、彼がそんな平凡な悩みを持てる精神状態にないことがよくわかる。玲璃の目から、堰を切ったように涙があふれた。自分の甘さがただひたすら恥ずかしく、情けなかった。


「あの男がどれだけ危険な存在か、おまえもこれでよく分かっただろう。もう二度と、あの男に近づくことは許さん。分かったな」


 義虎の声も、すでに玲璃の耳には届いていなかった。とめどなくあふれる涙をどうすることもできず、ただうつむいて肩を震わせ続けていた。



☆☆☆



 消灯時間を過ぎ、院内はすっかり静まりかえっている。

 暗い病室で、ベッドを起こした状態で、紺野は窓の外に広がる仄明るい夜空を見るともなく見つめていた。

 先ほどの玲璃の顔が、まぶたの裏に焼き付いて離れなかった。


『こいつは人殺しだ!』


 義虎がそう叫んだときの、驚愕に満ちた彼女の表情。大きく見張った目、ぼうぜんと開きかけた口元……。「ありがとう」そう言って彼にほほ笑みかけた、優しい彼女の表情はすでにそこにはなかった。


 紺野はここ最近、今までに経験したことのない反応を二人の人物からされている。一人は寺崎、そしてもう一人は玲璃だ。二人とも、紺野の異能力を目の当たりにしているが、驚かなかった。どころか、ごく当たり前に彼の異能を受け入れている。これは彼にとって、驚くべきことだった。


 紺野は普段は、意識的に異能を抑えつけて生活している。普通の人間がそれを見ればどういう反応をするかは嫌というほど知っているし、使い方を誤れば大勢の人間を傷つけることも身をもって知っているからだ。そうして日常的に強い抑制をかけ続けた結果、今では使おうと思っても自由に使えない状態に陥っている。伝達能力程度であれば多少は使えるのだが、意識に少しでも拒否感が働けばそれすら使えなくなってしまう。

 だが、あの子どもによって誰かが危機にさらされているときは別だ。自分以外の誰かをあの子どもから守るためであれば、全く問題なく異能を使える。異能を使う場面を他人に見られることも全く厭わない。他人から自分がどう見られようが構わないどころか、化け物呼ばわりされようが、捕まえられようが、見せ物にされようが、最悪、殺されたとしても全く構わないと思っている。いや、極端な話、そうなりたいとさえ思っている。彼は、自分の化け物じみた能力が断罪されることを、心のどこかでずっと待ち望んでいるのだ。


 だが、寺崎も玲璃も、彼の異能を目の当たりにしても断罪するどころか、怖がることも特別視することも一切なかった。そんな人間に出会ったのは、三十数年生きてきて初めてのことだった。

 どころか、玲璃は、感謝の言葉を口にさえしたのだ。


『おまえは私を助けてくれたんだ。感謝こそすれ、非難されるいわれはなにもない』


 そんな彼女に、自分の過去が明かされた。彼女の母親である裕子に対する自分の仕打ちも、その結果何が引き起こされたのかも、彼女は全てを知ってしまった。憎悪とともに投げつけられた「人殺し」という言葉の刃が、否定のしようもない事実とともに紺野の胸を深くえぐる。当然の報いだと分かっている。自分の行いの責任は、こうして取っていかなければならない。自分にはどこにも逃げ場などない。息をしている限り、意識のある限り、永遠にこの事実と向き合い続けていかなければならないのだ。


 そのとき。ふと部屋の片隅に、医療機器だろうか、梱包こんぽうを解きかけた荷物と、そのひもを切るために使ったらしいカッターナイフが転がっているのが目に入った。看護師の忘れ物だろうか、最初はぼんやりとその荷物を眺めていた紺野だったが、気が付くと、置かれているカッターナイフから目が離せなくなっていた。

 紺野はベッドを降りると、そっとカッターナイフに手を伸ばした。手に取り、二センチメートルほど刃を出して眺めてみる。蛍光灯の明かりを反射して鈍い光を放つ鋭利な刃に、紺野はひどく惹かれるものを感じた。これで太い血管を切って意識がなくなれば、意識が戻るまでの少しの間だけでも、この地獄のような現実を忘れていられるのではないか。九十五パーセント死ねないリストカットでも、もしかしたら、運が良ければ、死ぬことだってできるのではないだろうか……。

 紺野はカッターを右手に握って、部屋の片隅にある手洗い用の水道の前に立つと、蛇口をひねった。左腕をその水流に晒すと、右手に持ったカッターナイフを握り直し、手首にカッターナイフを、切る、というより、垂直に突き立てる。

 力いっぱい突き立てられた刃が、皮膚の中に音を立ててめり込むと、今度はその刃を思い切り真横に引く。脳がしびれるような激痛とともに、手首の腱にあたったのか、カッターの刃が涼しい音を立てて折れた。

 吹き出す血が顔に飛び散り、白い陶器がたちまち鮮やかな赤に染まる。だが、紺野の目にはその赤が、どす黒く濁っているように見えていた。


――なんて汚い色だ。こんな汚れた異常な血が流れているから、自分は異常な能力を持ち、異常な人生を歩まなければならない。


 全部流してしまいたい。一滴残らず、この汚れた血を。

 衝動に突き動かされた紺野が、刃の折れたカッターを再び左腕に突き立てようとした、その時だった。


『絶対、死ぬなよ』


 あのときの寺崎の声が、ふいに頭によみがえった。

 カッターを持つ紺野の手が、ピタリと動きを止める。

 紺野の異能を目の当たりにして、特別視しなかったもう一人の人間、寺崎。あの時、彼はもう全てを知っていた。全てを知った上で、あの言葉を発したのだ。それは紺野にとって、神の声に等しい力を持っていた。

 紺野の右手から血だらけのカッターナイフが滑り落ち、床に血を飛び散らせながら転がった。

 紺野はもう、それを拾おうとはしなかった。ただぼうぜんと、渦を巻いて流れていく赤い水流を見つめ続けていた。



☆☆☆



 無言で珠洲の報告書を読む義虎の前に、珠洲は緊張した面持ちで正座していた。

 玲璃を連れて帰宅した義虎は、いつにもまして機嫌が悪かった。玲璃の様子がおかしかったことから、またなにかとんでもない事件でも起きたのかと思っていたが、どうやら玲璃があの事件の詳細を知らされたらしいと知り、それは機嫌が悪くなるのも道理だろうと深く納得した。こんな最悪のタイミングであの事件に関わる報告書を見せざるを得ない自分の不運を呪ったが、情報提供者である城崎梓や藤代院長の身の安全を確保する上でも、義虎には一刻も早く情報を伝えておく必要がある。どんな反応が返ってくるか、珠洲は心臓が縮み上がる思いで義虎の読了を待っていた。


「……なるほど、興味深い調査結果だ」


 と、報告書を読み終えた義虎が顔を上げた。意外なほど落ち着いた声だった。


「藤代産婦人科か……十六年前、あの事件の当時も、当然その可能性は調査された。われわれも警察の総力を挙げて裕子の足取りを洗ったのだが、そちら側からは藤代産婦人科の情報には行き当らなかった。恐らく、神代側がこの病院につながる事実を能力を駆使して消去していたのだろうな。担当医は自殺したというが、神代側に消された可能性が高い。十六年という月日がたって、その情報操作にほころびが出ていたこともあるだろうが、よくこの短期間にここまで調べ上げたな。感心する」


 思いがけない賛辞に目を丸くして機能停止する珠洲をよそに、義虎は独り言のように先をつづけた。


「情報提供者である現藤代院長、並びに城崎梓は魁然の総力を挙げて身の安全を守ろう。明日にも警備の人員を選定し、派遣する。神代に先手を打たれることだけは何としても防がねばならないからな」


「あ……ありがとうございます。よろしくお願いします」


 ひれ伏した珠洲を義虎は底光りする目で見おろすと、低い声で核心の問を発する。


「……ところで、この調査から、おまえはどんな事実を予想している?」


 珠洲はごくりと唾を飲み込むと、意を決して口を開く。


「東順也が、神代総帥の産み落とした双子の片割れであった可能性、……です」


「そうだな。そうとしか考えられない」


 義虎はうなずくと湯呑を手にとり、茶で喉を潤してから、おもむろに問いかけた。


「それを踏まえたうえで、ひとつ質問だ。実は五月二日に、あの男の処遇を話し合うために一族の上層部で会合の場が持たれる予定になっている。おまえは、その会合の場で上層部に対し、この事実を明らかにして判断を求めることを、適切と思うか?」


 珠洲は目線を落としてしばらく考えてから、緊張した面持ちで小さく首を横に振った。


「……適切ではない、と考えます」


 義虎は興味深げに口の端を上げる。


「なぜそう思う?」


「現時点ではこの話は、証言を基にした「可能性」にすぎません。証拠が足りなさすぎます。それに対して、神代側には十六年前の遺伝子検査という大きな科学的証拠があります。これを覆すだけの説得力を持つ証拠が見つからない限り、この話を出したところで一笑に付されるか、もしくは、両一族の間に無用な対立を持ち込むだけの結果にしかならないでしょう。また、不用意に情報を漏らせば、神代側にそこにつながる事実を消される可能性もあります。この事実を明らかにするのは、それを裏付ける反論のしようがない充分な証拠をそろえた上でなければならないと考えます」


 珠洲の回答に、義虎は満足げな笑みを漏らした。


「正解だ」


 義虎の言葉にほっと表情を緩めた珠洲を、義虎は満足げに眺めやった。


「この仕事を始めたばかりの頃は正義感一辺倒で突っ走ってばかりで、正直気が気ではなかったのだが……場数を踏んで、ずいぶんいろいろと考えられるようになってきたようだな」


「あ、ありがとうございます!」


「おまえは、たぶん一番私に似ている」


 その言葉に息を飲むと、珠洲は父親の顔をまじまじと見つめた。


「大病院の院長という職を立派に勤め上げている神代総帥を見てもわかる通り、これからは性別に関係なく、女でも責任のある立場に挑戦できる時代だ。おまえには、その資質が十分にあると私は思っている。期待しているぞ」


「え……あ、は、はい。ありがとうございます! がんばります!」


 これまで一度も聞いたこともない誉め言葉の羅列に動揺し、照れまくっている珠洲を横目に、義虎は独り言のように言葉をつづけた。


「つまり、二日の会合で、私はこの事実を詳らかにすることはできない。だが、あの紺野という男がもし本当に神代総代の双子の弟であるなら、なおさらあの男は消しておいた方がいい存在という事になる。私は、別の方向からあの男の抹消を主張するつもりだ。玲璃の安全のためにも、大量殺人鬼は、何としても早急にこの世から抹消せねばならないからな……」


 そう言うと、幸せそうにニマニマしている珠洲に厳しい目線を向ける。


「つまり、おまえが早急になにをやるべきかは、わかっているな?」


「……え? あ、はい、早急、というと……」


 唐突に問いかけられ、青くなって慌てて考え始めている珠洲の様子に、義虎はため息をついた。


「証拠を集めろ。おまえの仮定を裏付ける確たる証拠を、早急に、一つでも多く集めるんだ。どんな方向からでも構わん。二日の会合であの男の抹消が決定される可能性は半々だ。何しろ、会合の半数は魁然ではなく神代の人間だからな。同胞の可能性がある人間を殺したがらないのは人情だが、神代側のそういう甘い意見をねじ伏せられるだけの証拠を集め、一日も早く抹消を確定させる必要がある。同時に、鬼子と呼ばれるあの子どもがどこで何をしている人間なのかも、並行して調べを進めろ。玲璃の安全を確保するために、これは両輪で進めるべき事柄だ。わかったな」


「は……はい、わかりました! ご期待にそえるように、がんばります!」


 慌てて畳に頭をすりつける珠洲の様子に苦笑いを浮かべてから、義虎は小さく息をつくと、鋭い目線で中空を睨み据えた。

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