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終末から始まる物語  作者: 風間流治
深淵を覗くと
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流治の激情

召喚されてから、10日目。

その間、剣術の訓練や、宿題やら、現状の話などをうけ、

それなりに戦える状態になっていた。

その日、流治たちの周りはあわただしかった。


朝から、いろいろな人が流治たちの滞留する社に出入りをし、

何か緊急の案件が発生したことが察せられた。


いよいよかと、流治たちはその時を部屋で待っていた。


「宮司さまが御呼びです。」


呼びに来た巫女さんの後ろをついていく。


召喚されたときの祭壇の間に通され、

そこに、将軍や王、宮司そして、封印の巫女がそろっていた。


「皆に集まってもらったのはほかでもない。邪神の結界がついに敗れた。

 少し予定より早いが、我々とともに再封印ないし討伐をお願いしたい。」


流治たちはこの間受けたそのお願いを無言をもって受け入れた。


「幼い君たちに頼らなければならないのは本当に心苦しいが、

 どうかよろしく頼む。あと、この子が封印の巫女で、我が娘の蓮花だ。

 この子が再封印の結界を張るか。その前に討伐をしてほしい。」


封印の巫女だと紹介された、少女を見て、流治以外の10人は驚いた。

自分たちと年が変わらない少女であったからである。


----------------------------------------------------------


戦場に着き、兵とともに、あたりを見回していると


「そんな。お姉ちゃん。」


蓮花が黒いローブの女性に対して、そうつぶやいた。


「な!では。あの二人は蓮花のために、邪神に向かい。逆に・・・。

 なんてことだ。」


蓮花のつぶやきを聞いた王は苦悶の表情を浮かべる。


『どうやら、後者のうわさが的を射ていたようね。』


(だな。)


そんな黒い姿の女性と横に並び立つ騎士風の男が、わき目もふらず、

流治たちに向かってきた。


「ちっ!沼!風見!行くぞ!」


「「応!」」


増田はそれを止めるために田沼と風見と共に向かっていった。


「浜。俺とお前、鉄はここで護衛件援護だな。」


「だな。」


国枝はそういうと槍で、

鈴本は弓で、浜口は鋲で敵をけん制しつつ、近づいた魔物を排除する。


「今と六花、香織は他の騎士たちの援護を、葵と橘は左右に分かれて、遊撃。

 橘にはこいつを貸しておく。来いよフェン、リル!」


流治は指示を出しながら、黒い狼を2匹、端末から呼び出し、

橘の命令を聞くように指示を出す。


「流は?」


「俺は隙をみて、巫女と騎士を止める。」


そういうと、流の姿は掻き消えた。


「もう。」


六花はそんな流治に文句を言いながらも、一番激戦が予想される。

増田たちの周囲へのフォローに向かった。


ただ、その時はだれも気付かなかった。

黒い巫女と騎士がなぜ、流治たちの方に向かったのか。

本当の理由を。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

各々が各戦場で奮闘していると、増田たちの周囲を迂回して、

六花は一人、倒れている兵の救助を行っていた。


「六花ちゃん!」


「六花!」


そんな六花に後ろから呼ぶ声が聞こえ振り返ると、

そこには黒いオーラの剣を冗談に構えた闇の騎士がいた。


ーカッ!!ー


とっさに六花は全力の結界を張るが、

意味をなさないがごとく、六花を切り裂いた。


「な、んで。」


六花は切られながら、その剣本体に術の無効がかかっていることに気づいた。


「六花!」


どこにいたのか、闇の騎士の後ろに流治が現れ、叫ぶ。


ードサッ!-


「六花!六花!なんでだよ。なんで六花の結界が無効化された!

 六花!死ぬなよ!六花ーー!」


六花を流治が抱きしめて、泣きじゃくる。


そんな流治の体から、闇のようなものがあふれだす。


そして、騎士の剣先がそれに触れた瞬間、剣先から砂のように消えていく。


本能で危機感と恐怖を感じた闇の騎士は後ろに飛びのく。


「ダメだよ。流・・・。それはダメ。」


六花が流治を止めようとつぶやくが、流治の絶叫で本人には届かない。


『これ、は。このままでは世界が・・・。』


その闇の正体に気づいたファイは恐怖を感じながら、

手立てを考えるが良い手が思いつかない。


流治の闇は六花と自分を避けるようにして、

ゆっくりではあるが徐々に徐々に周囲へと広がっていった。


闇の巫女は遠距離から、その中心の流治を倒して止めようとするが、

闇にふれるもしくは流治に触れた瞬間に霧散してしまう。


そんな場に流治に似た男が2人現れて、こうつぶやいた。


『流。お前・・・。フレイ。』


『わかっています。』


そして、すべてが停止した。


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