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終末から始まる物語  作者: 風間流治
深淵を覗くと
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六花の力と元の世界

湯あみの後、出された夕餉が下がったあと、

六花はみなを集めて円形に座らせた。


「さて、今からとても大事なことを説明します。

 ですが、元の世界に戻ってもそのことは他言無用でお願いね。

 今川、風見もそれでいいわね。」


「この際、しょうがないね。」


「風見は?」


そういわれた風見はしぶしぶながらうなずいた。

ほかの8人は何のことかわかないまま、続きを待った。


「さて、私と流、もっちゃんと風見は術者の一族っていう

 所謂陰陽師や魔法使いの家系なの。だから、こんなことができる。」


そういって六花は水を生み出し、魚、小鳥、蝶と形を変える。


「さて、そんな私たちだけど、私と流にはちょっと特別な力があって、

 こんなことができるの。」


そういって、六花は水鏡を作り、元の世界の鏡と接続する。

そこには楠の母親が映った。


「お母さん!」


「声は聞こえない。鏡とつないでいるだけだから、見るだけしかできないの。

 ごめんね。

 さて、この応用で、元の世界の扉とつなげることもできるんだけど・・・。」


そういって、ふすまに水で穴をあけ、疑似的な鍵穴を作り、

ゲートキーを指す。そして、ふすまを開ける。

すると、その向こうは学校の下駄箱になった。


「えっ。学校の玄関じゃん。」


そういって、舞が走って下駄箱に向かおうとするが、


「へぶ!」


思いっきり透明な何かにぶつかった。


「もう説明しようと思ったのに、つながりはするのよ。つながりはね。

 ただ、私たちは通れないみたいなのよ。隙をみて、お風呂で試したんだけど、

 結果は失敗。ただ、私たち以外は通れるみたいなのよ。ほら。」


そういって、六花は予備の髪留めを投げ入れた。


ーカランー


髪留めは下駄箱のすのこの下に入り込んだ。


「はぁ。やっちゃった。まぁ。こんな感じよ。」


「そんな。やっぱり帰れないの?」


「まぁ。邪神討伐まで、無理かもね。討伐すれば、通れると思うわ。」


「じゃあ。お母さんやお父さんと連絡はとれないの?」


「とりあえず。手紙のやり取りはできると思うから。

 なすべきことが終わったら帰ります。っていう、手紙を書いて、

 私のお姉ちゃんに各家庭に届けてもらいましょう。

 この力のことは書かないでね。」


そういって、六花は手紙を書くように進めた。


事情を書いたメモを、書いてもらった手紙とともに

六花は自宅の玄関の前に投げ入れた。


「これでよし。」


(流。解析できそう?)


(まぁ。できるな。だが、これはやはり、邪神討伐をして、結界を解いてもらったほうがいいぞ。

 だれが、召喚されるかわからんし、そいつが帰れるとも限らんからな。)


(だよね~。)


そんな会話をしつつ、周りを見ると、

最初に比べ、みんなの悲壮感は消えていた。

帰れる可能性が見いだせたことが大きいようだ。

また、ちょっとした修学旅行と気分を切り替えたこともあるようだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌朝、朝餉の後、神前の間へと案内された


「さて、では、皆さまの隠れた力をみましょうかな。

 そういえば名をお教えしていませんでしたな。

 私は中守と申します。よしなに。」


そういって頭を下げた。それに合わせて、頭を下げる。


「この勾玉が皆さまの力の補助をしてくれますし、

 今から行う力の確認ののち、自らが思うことで、

 いつでも自身の力の成長を確認できます。」


各自の前に勾玉と鏡が置かれていた。


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