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終末から始まる物語  作者: 風間流治
プロローグ
9/229

終末の前日譚

紅[今回は前日譚のようです。]

信[どうもこの話が一区切りしたら、当分出番がなくなるらしい。]

紅[え~]

僕は流治、風間家の次男7歳、父はぼくに良く


「何もできないのに、勉強ぐらいできるようになれ。」


「男なら泣くな」


「男ならしっかりしろ」


「男なら、男なら」


と怒る。どれも言っていることはわかる。

けれども、子供の僕にはどうすればよいのかわからない。

妹は何も言われない、兄さんや姉さんは4歳しか違わないが、

僕の歳のころには、立派に”お手伝い”ができていたらしい。

こんな僕は、この家にはいらないのかもしれない。

そうだ、消えてしまえばいいいんだ。


ーパリンっー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私は六花。今回は風間家の次女として生まれた。

私と流治は双子として生まれた。

私は生まれた時ちょっとした、反則を行った。

それは自分の属性を4属性持ちに見えるように細工をしたことだ。

私と流治は実は、属性持ちとはいえない。

私はそう見えるように自分の力を使った。

まあ、それは置いておこう。


私は自身が生まれながらにして、そんなことができたのには理由がある。

同一化という感覚で、確定した未来や過去の自身の記憶にアクセスができる。

これは、私という魂の記憶を直接閲覧することができる。

これにより、私は生まれながらにして、

自分自身の完全な力の使い方を知っていたのである。


その力で私は昔何度も未来を変えようと行動をした、

でも、結果は一度も変えることができなかった。

そこで、私は結果が変わらないなら、

犠牲を少なくすることにした。

これは少なくとも死者の数は変わらないが、

人の選別はできた。

そこまで行って、私は気づいた。

世界は対価と均衡でなりっていることに、

そこで、未来を維持するために行動を起こすことにした。

今回は流治が世界を壊すのを止めることだ。

止め方の情報は手に入れた。

でも、この“神々”というワードは何だろ?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あれから、3年の歳月がたった。再来年度から中学生だ。

この2年間は本当に何もなかった。たまに、式神たちと、

術のテストや、模擬戦を行ったりしたが、特に”お手伝い”もなく。

学校に通い、本を読み、普通に過ごしていた。


「いつか、お前たちの本体とも契約をしたいな。」


式神たちは、分魂である。この式神たちをどのように作ったのか、

あの女性とは4年前のあの日以来あっていないため、確認のしようがない。


だが、本体の場所は探索精霊を使えば簡単に調べることができる。

が、今はその時でないと思っている。

理由は、神将を屈服されるだけの方法を今は、持たないからだ。

神将は神に近い存在、出会ったとき騰蛇と戦った際、もし、天空の領域ではなく、

騰蛇の領域だったなら、俺の属性では勝つことができないだろう。

では、どうすればよいか。できる人間に頼むしかない。紅葉だ。

紅葉が、前衛、俺が後衛なら、ある程度の追い詰めることができるはずだ。

あくまで、はずであるが。


現存の力で、取り合えず問題はないと思う。


天一が眷属化した、犬たちは、俺が力を注ぐとその属性の犬へと姿を変える。

こいつらは、同族性のもしくは水の神将たちにとはいい勝負をする。

特に雷を付与すると、その速さで、神将たちを圧倒する。


うん。間違いなく。現状の戦力で問題はないかな。


あと、昨年から、近所の塾に通うことにした。

教師の資格をもつおばあさんがやっている塾だ。


その人はとても、聡明で人を見る目がある人だった。


信くんと俺のことを呼び、とても優しくしてくれる。

そして、自分になにが足りず、どうすればよいかを諭してくれた。

この間も、


「もう少し、自分のことをちゃんと理解してもらうように努力なさい。」


そういわれた。どうも無口な点が、周囲に勘違いをされてしまうらしい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

武器たちと出会ってから、3年がたった。

入学したと思ったら、いつのまにか、上級生になっていた。

なぜか、2年生や3年生からは”御姉様”と呼ばれる。

周りはXX先輩とか、XXさんと呼ばれているのに。

なせだろう。


家に帰れば、双子ちゃんとベルちゃんをかわいがる。

3年たっても彼らは成長しないので、かわいいままだ。


ベルちゃんはアンにくっついて、いろいろ手伝ってくれる。

例えば、部屋の掃除。おかげで、部屋は常に清潔だ。

あと、蝶の姿で、いろいろと調べてきてくれる。

女の子はいろいろ秘密が多い。こっそり、手助けをしてあげることも必要だ。

ベルちゃんが集めてくれた情報をもとに、必要なサポートを行う。

おかげて、先生からも頼られたり、同級生から相談を受けたりする。

うれしいが、なんでも、できるわけではない。私は一人しかいない。


今年から、信兄と同じ塾に通っている。

とってもいい先生で、人もできている立派な人だ。


この間その先生に言われた。


「あなたは、もう少し、子供らしくても良いと思うの。

少し、自分に甘くてもよいと思うわ。」


それができれば苦労はしない。

信兄もそうだが、基本自分でやり、周囲のことも考えられる。

理由は、この年になってやっとわかったが、

父親があまりに子供っぽく、基本個人の力に任せているので、

必然的に自分でやるようになる。


父に言わせると、子供のほうが優秀で、自分の出る幕がないとのこと。

親なら範を示してこそだと思うが、どうも私たちの父親は自信がないらしい。


とりあえず、今日も癒しを求めて、ベルちゃんと双子をなでなでする。








紅 -なでなで、なでなで-

信[紅葉よ。いじけるなよ。]

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