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終末から始まる物語  作者: 風間流治
深淵を覗くと
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怪談(階段)その3

「さて、各々方討ち入りでござる。」


「何それ。父さん。」


「赤穂浪士を知らんのか?六花。」


「へえ。そんなセリフがあるんだ。」


「まあ、気分を紛らわせるために言っただけだから、

 わからんでも良いが。それよりもお前ら、

 無理だけはするな。無事なら再戦を考えればいいんだから。」


「「「「了解!」」」」


「では、合図を出すわよ。」


覚悟を決めたのを見た4人を見て、幸代は合図を出す。


すると、眼前に広がる墓地の風景がにじみ始める。


「無事、空間の接続が完了したみたいね。あとは、突入を、」


「ちっ!!」


4人に指示を出そうとした幸代が指示をとめ、正幸が舌打ちをする。

空間から、わらわらと餓鬼があふれてきたからだ。


「なんていうこと。まさか今川が定期的に贄を使って、封印していたというの?

 これほどの餓鬼があふれるなんて。くっ!」


「お前らは行け!これらはお前らが戻るまで、俺たちで防いでおく。

 さあ!!」


「「「「了解!!」」」」


そういって、4人は黄泉へと踏み込んだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「さーて、思いっきり行くわよ。」


そういって紅葉は借りた御神刀を抜き、いつも通り、火をまとわせようとして、

素っ頓狂な声を上げた。


「あっ、あれ?」


「紅葉!」


そう叫んで信幸は符を紅葉の足元に向け投げた。

瞬間、太い木の枝ほどの蔦が紅葉と餓鬼の間に発生する。


「やはり、体は耐えられても、力は行使できないか。」


「えっ?でも、信兄の符は発動しているじゃない。」


「あれは、おそらくだが、木の力をあらかじめ符に

 強力に書き込んでいるからだと思う。

 それに、やけに発動時の力が強いのは土地というか

 空間との相性がいいからだろうな。」


「じゃあ、どうすんのよ~。」


「俺に考えがある。」


そういって、流治は3人を前に説明をする。


「そんなことが可能なのか?」


「ああ。できる。あと、六花と信兄は精霊と式神の全召喚を。」


「それは構わないが・・・。まあ、いいここで話し合っても先へは進めん。

 やれるだけやるか。」


「じゃあ、やるよ。」


そういって、流治は、信幸に木を司るエレインと雷を司るライを

紅葉には火を司るヤクと土を司るニャアを

六花には水を司るアリエルと光を司るエルを

自分自身には魂の入れ替えで風を司るゼロスと闇を司るアルを

それぞれに適応した。


「おや?これは。」


「ふふふ。良い。良いよ。流。」


「なるほど。」


信幸は姿形は変わらなかったが、パチパチと電気が迸り

紅葉は、緋色の猫耳と足が猫の後ろ脚になり、

六花は、銀髪に首や顔のところどころに美しいサファイアのような鱗と水掻きが、

流治は、こめかみから龍のような角が生え、蝙蝠のような翼と、

黒曜石のような鱗がところどころに表れ、

足は、恐竜の足を思わせる足へと変わった。


「えーっと。これは予想外。」


「えい。」


流治達が呆然とするなか、気安い声を発しながら

紅葉が手を広げた右腕を袈裟に振るうを五つの火の刃が飛び出し、

信幸の張った木の結界を切り裂きながら、餓鬼の軍団を蹂躙した。


「ふふふ。ははは。痛!」


「何してんだ~!」


「えへっ。」


そんな紅葉を信幸は拳骨で叱るが、等の紅葉はやっちゃったという程度の顔をする。


「もういい。力があふれるのはお前だけではないから、わからんでもないが。

 少しは考えろ!」


「まあまあ。こんなところで騒いでいてもしょうがないし。

 さっさと奥に行こう。」


「むっ。そうだな。」


そういって、4人と精霊と式神、紅葉のフェニックスは

魂が捉えられているであろう場所へと向かった。




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