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終末から始まる物語  作者: 風間流治
深淵を覗くと
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怪談(階段)その2

「さて、六花、流治。もう噂ぐらいは聞いていると思うけど、

怪異関連の依頼が入ったわ。」


「噂?」


「六花~。頼むよ~。あのお墓で行方不明になった話だよ。」


「ごめん。最近、1時間に1回。5分ぐらい寝ないといられないのよ。」


「まあ。授業はちゃんと聞いているようだし。いいけど。」


「流と違って睡眠学習でも高評価が取れそうだけどね~。」


「慢心ね。しっかりなさい。さて、話を戻すわ。怪異の内容だけど、

 あの世とこの世をつなぐ類の領域系の怪異よ。

 今まで、問題にならなかったのは今川の先々代までが優秀だったからよ。」


幸代が現状を説明する。


「祟るね~。今川はあんなことにならなければ、優秀な結界師が多いからな~。

 分家がいくつかあったよな。」


正幸が幸代に質問をする。。


「分家だけでは領域の拡大だけを防いでる感じかしら。

 まあ、だからこそ、お墓の内部で済んでいるんだけどね。

 さて、私たちの組織に属する、警察の内部組織は本件の終息を求めているわ。

 本部もそれに同意し、本体の討伐が求められている。

 この後はわかるわね。」


「この間の今川の反乱時に瘴気に耐えきった俺たちに

 討伐依頼が入ったというところかな。」


信幸が引き継いで答える。


「そう、彼らはその理屈が理解できないけど、その力を有効利用し、

 黄泉へ侵攻、本体を討伐することを提案しているわ。

 親としては突き放したいけれども、子供が犠牲になるのは、

 私としても看過できない。

 そこで、彼らに必要な人員と道具類を

 全面的に支援してもらうことにしました。」


「さすが、母さん!それ結構吹っ掛けてない?」


「ふふふ。わかる~。結構な予算を確保したわ。

 なので、確実に仕留めるための準備をしたいの。

 何が必要かだしてみて。」


紅葉は幸代の頑張りを手放しでほめ、

御神刀の借用を依頼し、

信幸は高めのお香と和紙、墨汁を

六花は真鍮の錫杖の

提供を求めた。


「流は?」


「俺はいいかな。試したいこともあるし。」


「そう。でもあんたたち、一つ忘れているわ。形代は必須でしょうに。」


「あああ。なるほど。」


「さて、用意ができしだい。突入よ。必ず助けて見せて。」


「「「「はい!」」」」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(エンデ策って?)


(お前は自分自身が扱える物は何だと思う?)


(扱える「物」?)


(そう「物」。六花なら精霊と水と光。信幸なら式神と木と雷。

 紅葉は気づいていないがエネルギーと金属と力場。

 では、お前は?)


(風と闇でしょ。)


(違う。お前な~。俺たちという魂を最近ちゃんと使っていないだろうが。)


(う~ん?そういえば一度もまともに使ったことがないかも。)


(おい!まぁ良い。今回は黄泉。いわゆる冥界だ。魂の力こそが力を発揮する。

 黄泉ではお前の風と闇も使うことはできない可能性がある。)


(なんで?)


(実はお前らの魂はある概念が固定化されている。

 その概念に必要とされるもしくは連想される属性が使えるにすぎない。

 だから、その属性が魂に刻み込まれていない。

 ということは、魂が属性の力を発揮できない。)


(あ~。だから、お前たちか。)


(そう。俺たちの力は属性が固定化されている。ただし、俺とフレイアは違う。

 属性ではないからな。)


(フーン。でっ使い方は?)


(属性、名前、で入魂と唱えて相手に触れると指定した魂を

 憑依させることができる。

 剥離と唱えて相手に触れるかもしくは不適合なら、魂がお前に戻る。)


(簡単だね。)


(通常は不適合になる場合が多い。人一人分の大きな魂を憑依させることが

 できないからだ。

 それに使える奴は少ない。だから、簡単なんだよ。)


(そんなもんか。)


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