怪談(階段)その1
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
「ねぇ。聞いた~。」
「聞いた。聞いた。近くの階段上のお墓で
小学生が行方不明になった話でしょう。」
「そうそう。さっき警察の人が来て、何か見てないか聞きこみをしてた。」
「でさ~。さっき廊下で聞いたんだけど、なんでも白い着物を着たおばあさんと、
その子が仲良さげにお墓の奥に歩いていくのを見た子がいるんだって。
しかも、その子のおばあさんが去年死んだ人だってさ~。」
「まじで~。怖いわ~。」
そんな話を女子生徒が話をしているのを、流治は窓から見える
秋空と海をぼーっと眺めながら聞いていた。
(まずいな~。)
エンデが思念を飛ばしてきた。
(何が?)
流治が気になって質問をする。
(いや。あのお墓な。俺の世界でも怪談話に事欠かないんだわ。
似たような話があってな。こんな怪談なんだわ。)
そういってエンデは語り始めた
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昔々あるところに大家族の末っ子に生まれた男がいた。
その男は末っ子だったこともあり、周りから大層かわいがられたそうだ。
そんなこともあり、男は常に大人数に囲まれたにぎやかな中でそだったそうな。
しかし、男が成長し、しばらくすると、末っ子ということもあり、
男の周りから人が離れていったそうな。
それを嫌がった男は一家と友人を殺し、自らも命を絶ったそうな。
そしてできあがったのが、あのお墓。
今でも男のために夜な夜な宴会が開かれ、
近くを通ったものを捕まえてその宴会に引きづり込むという。
引きづり込まれたものは二度とこの世には戻れないらしい。
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(ということだ。)
(でも、秋姉や信兄、おやじたちは何もいってなかったよ。)
(そこがおかしいところではあるんだが・・・。
いいたかないんだが、お前が原因かもしれん。)
(へ?)
(お前今年で13だろ?)
(う、うん。)
(あと今年は2000年だな。)
(うん。)
(おそらくだが、今後9年から13年は空間の境が
あいまいになりやすいかもしれん。)
(へ~。何で?)
(9年は苦年、13は西洋では忌数だ。)
(あ!言霊。)
(その通り、しかも今回は怪談と階段で掛詞。
お前は13歳で術者、こいつは結構まずいかもな。)
(う~。で今回はどの空間の干渉?)
(お前らでいうところの冥界、いわゆる地獄や黄泉と呼ばれる場所。)
(あ~。この前廊下にある漫画の古事記で読んだわ。
確か2種類の髪飾りでこの世に戻ってくる話に出てきたっけ。
あと、確か他の漫画かなんかに、あの世の食べ物を食べると
この世に戻れなくなるって。)
(正確にはあの世で出された料理を食べるとだな。
とある神さまは地獄に果物を取りに行って
戻ってくるという話もあるから。まあ、認識はあっているな。
だから、消えた子供も戻ってこれないかもしれん。
そこは、まあできるかわからんが、六花の出番かな。)
(六花?)
(あいつは実は、死者の蘇生が唯一できる存在なんだ。条件があるがな。)
(すごくね。)
(お前ら兄弟は全員、すごいんだよ。さて、でだ、いつ対応するかだが・・・。
よくよく考えれば、これは術者に依頼が来る案件か。
しばらくは放置だな。)
(は~。面倒な。)




