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終末から始まる物語  作者: 風間流治
進化と欲望
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術者の矜持

信「前回六花だったし、また六花かな?」

紅「じゃな?」

「あーもう!なんでだろう。1件目はうまくいったのに!」


六花は犠牲者とともに結界にこもって、

死霊騎士とリッチの猛攻にかれこれ10分は耐えていた。

1件目の流治がモニュメントを破壊した施設は浄化の術がうまくいった。

しかし、帰り道によってほしいといわれた2件目、

そこはしっかりと結界の破壊がされていなかった。

それに気づかず六花は敷地内に入り、浄化作業を行おうとしたところ、

気絶した被害者とこのモンスターに出くわし、冒頭の状況に陥ったのである。


「浄化作業は1時間はかかるから誰もそれまで様子を見にはこないし、

 流治は寝ているだろうし、状況は最悪ね。

 浄化をすれば、状況は改善するだろうけど、その場合、この人達は・・・。

 それは私の信念が許せない。 どうすれば・・・・。」


<主。>


「ウンディーネ。浄化の分の水を差し引いてあとどれくらい結界は持つ?」


<浄化はイフリートとシルフィードに協力をお願いすれば、自然に任せて行えますので、

気にする必要はないかと、しかし、結界は、あと数十分が限界です。

理由は・・・。>


「わかってる。展開方式をミスったわ。

 受け止めるように盾状にすればよかったのに、

 ドーム、しかもそこそこ大きいものにしたのが原因でしょ。」


<そうです。>


「打開策はある?」


<ノームにも手伝ってもらいしらべたのですが、

 ここの結界は地面に刺さっているタイプだったようで、

 足場の一部がまだ、残っているようです。

 それを破壊すれば、原因を取り除けます。>


「問題は・・・。」


<そう。どうやって破壊するかです。>


六花は自分の持ち物にないかないかとあさり始める。

ノームは相性的に破壊するだけの力を六花では出力できない。

ベストなのは光と植物系の何かもしくはノームの力を増幅できる触媒、

六花は必至に探す。すると、チリーンとバックを逆さにしたときに

何か小さいものが落ちてきた。


「これは・・・。」


それは鈴がついたお守りだった。


「そうだ。ご神木のお守り。いつでももってなさいって言われて、

 奥にいれてたんだっけ。これなら・・・。」


六花はお守りの中身を取り出すと、地面に置き、自らの異界の力を籠める。


「お願いユグラドシア!あなたの力で杭を掘り出して、無効化して。」


<はい!主!>


お守りの中身の木片から根が生え、元凶の杭へと向かって伸びていく。


杭にたどり着くと巻き付き引っこ抜く、

そしてぐるぐる巻きつくと押しつぶすように

縮まっていき、そして、粉々にくだいた。

その瞬間、亡者たちは粉々になり消えていく。


「よし。さすが母さん。術者として尊敬に値するわ。

 ありがとう、ユグラドシア。

 ついでに、そのまま大量の木片を積み上げて。」


<は~い。>


「あとは、火をつけるものはっと。え~と。」


「ほら。」


横からマッチが出てくる。


「へ?あれ?流治?どうして。」


「シルフィードが騒いだんで見に来たんだ。

 自分でどうにかするだろうと思って、

 少し前からようすを見ていた。

 やったな、自力で解決できたじゃないか。

 悩んでたろ、最近。」


「そうね。ふふふ。杞憂だったみたい。」


「さあ、浄化をしてさっさと戻ろう。」


そういって、ユグラドシアがつ見上げた木片に火をつけ、

シルフィードの風とイフリートの熱で上空との温度差をつくりだしつつ、

雨雲を集めウンディーネと六花の力で浄化を行い、任務を終える。


その雨は六花の心の淀みを洗い流すように静かに降っていた。



信「あ~。特化型ではない人間の悩みだな。」

紅「そうなの?」

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