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終末から始まる物語  作者: 風間流治
進化と欲望
65/239

鬼殺し

信「しゃっ!!」

紅「なんか短くない?」

夜、人口島にある、開発中の土地の一角。


その一角に大勢の人が集まり、騒いでいる。


その様子を近くの開業前のビルから、信幸と十二神将は観察していた。


「だいぶ集まっているな。」


「そうですね。この人工島に結界が展開されているのを確認しました。」


「対応部隊は・・・。我らだけのようですね。」


「人数が多くても、無駄だからな。風間家は基本、

個人かペアで対応に当たることを本部は知っている。

 今回も俺に依頼された時点で、本部は実働部隊を他の地域に回している。」


「へ~。そうなんだ。」


「主がつけたマーカの人間がだいぶ集まっていますね。」


「それ以外の人間もちらほらいます。」


「後どれほど待つのですか?」


信幸は左の腕時計を見ながら、


「あと、15分ぐらいかな。」


「そうですか。」


「どうした?天一。」


「気のせいならよいのですが・・・。空間に亀裂が入っている気がするのです。」


「いや、気のせいではないぞ。天一。主、空中に亀裂を確認できます。」


「それはいやなだな。空間の穴から、この場所の気にあてられて、

 異形がでてきてもしたら面倒だぞ。」


「もう、行動しますか?」


「いや。それもまずい。ターゲットの状況は?」


「島には全員入っているようですが、会場には全員は入っていません。」


「島を封鎖しろ。天一、天空。」


「御意。」


「わかりました。」


「これで、異形が出てきても、外に出ることはないが、」


「主!ターゲットの様子がおかしいです!」


「また問題かよ。今度はなんだ?」


「島にいるすべてのターゲットから瘴気が出ています。」


「その瘴気が空間の亀裂に吸い込まれている。」


「瘴気を出したターゲットの気絶を確認。」


「勘弁してくれよ。こうも予定通りいかないなんて。」


ーパキンー


「空間が割れるぞ!」


「天一、天空は結界の固定を。

 玄武は気絶して人間が死なないように個別に結界を。

 朱雀、六合、騰蛇、勾陳は俺とともに異形の相手。

 そのほかは気絶している人間を玄武の近くに集めろ。」


『御意!』


「行くぞ!」


ーバッー


建物から跳躍し術を放つ。


「先手必勝。」


信幸は懇親の雷を空間の穴にめがけて落とす。


ーバチッー


「ガー!!」


その雷を喰らってなお空間の穴から異形が姿を現す。


「おいおい。まじか~。」


姿を現したのはビル4階分に相当する大きな鬼だった。


ーズシーンー


「これは紅葉案件だろー。」


「主。愚痴っても進まないぞ。」


「しゃーね。気合いれますか。」


「その意気。」


「がどうするんだ?」


「勾。そりゃー。火力で一発。」


「でかすぎるだろう。」


「とりあえず。止まれ。」


信幸は太い蔦で鬼を縛る。


「ガッ。ガー。」


どうにか大鬼は振りほどこうともがくが、信幸の蔦はそれを阻害する。


「朱雀!切れ!真っ二つだ。」


「主。刃渡りが足らんよ。」


「ですよね~。本当にどうするか。」


「あ~。悠長に考えている暇はなさそうだぞ。」


大鬼はその固い皮膚と引き締まった筋肉を振るに使って、蔦にヒビを入れる。


「やばいな。さて。・・・・。朱雀、騰蛇、肩とかかとと、

 それから太ももに剣を指して内側から燃やせ。

 六合、すまんが、槍を貸してくれ、そして、先に謝っておく、

 今回は槍が持たないかもしれない。行くぞ!」


朱雀と騰蛇は指令通り、左右に別れて、指定箇所を燃やしていく、

信幸は鬼の動きが鈍くなったのを確認し、六合の槍を首の脊椎に正確に突き刺す。


「これで、終い。かな。」


信幸は槍に前回の雷を落とす。


「ガーーーーーーーーーーーーーー!!」


内側から、電撃を受けた大鬼は脳を焼かれ、臓器を焼かれ、そして


ードシーンー


その巨体を沈めた。


「よっと。」


信幸は脊椎に差していた六合の槍を抜いた。


「おっ。表面だけ炭化しただけで、無事だ。」


槍の様子をみて、信幸は自分と天空の仕事の良さを自画自賛した。


「よ、よかった。」


六合もその様子をみて自然と笑みを浮かべた。


「さて、どうするんだ主。この死体。」


「そうだな~。朱雀燃やせるか?」


「おそらく問題ないかと。」


「なら、やってくれ。は~。これで一件落着か。無茶苦茶大変だったぜ。」


信「次はないんだろうな~。」

紅「そりゃそうでしょう。」

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