鬼殺し
信「しゃっ!!」
紅「なんか短くない?」
夜、人口島にある、開発中の土地の一角。
その一角に大勢の人が集まり、騒いでいる。
その様子を近くの開業前のビルから、信幸と十二神将は観察していた。
「だいぶ集まっているな。」
「そうですね。この人工島に結界が展開されているのを確認しました。」
「対応部隊は・・・。我らだけのようですね。」
「人数が多くても、無駄だからな。風間家は基本、
個人かペアで対応に当たることを本部は知っている。
今回も俺に依頼された時点で、本部は実働部隊を他の地域に回している。」
「へ~。そうなんだ。」
「主がつけたマーカの人間がだいぶ集まっていますね。」
「それ以外の人間もちらほらいます。」
「後どれほど待つのですか?」
信幸は左の腕時計を見ながら、
「あと、15分ぐらいかな。」
「そうですか。」
「どうした?天一。」
「気のせいならよいのですが・・・。空間に亀裂が入っている気がするのです。」
「いや、気のせいではないぞ。天一。主、空中に亀裂を確認できます。」
「それはいやなだな。空間の穴から、この場所の気にあてられて、
異形がでてきてもしたら面倒だぞ。」
「もう、行動しますか?」
「いや。それもまずい。ターゲットの状況は?」
「島には全員入っているようですが、会場には全員は入っていません。」
「島を封鎖しろ。天一、天空。」
「御意。」
「わかりました。」
「これで、異形が出てきても、外に出ることはないが、」
「主!ターゲットの様子がおかしいです!」
「また問題かよ。今度はなんだ?」
「島にいるすべてのターゲットから瘴気が出ています。」
「その瘴気が空間の亀裂に吸い込まれている。」
「瘴気を出したターゲットの気絶を確認。」
「勘弁してくれよ。こうも予定通りいかないなんて。」
ーパキンー
「空間が割れるぞ!」
「天一、天空は結界の固定を。
玄武は気絶して人間が死なないように個別に結界を。
朱雀、六合、騰蛇、勾陳は俺とともに異形の相手。
そのほかは気絶している人間を玄武の近くに集めろ。」
『御意!』
「行くぞ!」
ーバッー
建物から跳躍し術を放つ。
「先手必勝。」
信幸は懇親の雷を空間の穴にめがけて落とす。
ーバチッー
「ガー!!」
その雷を喰らってなお空間の穴から異形が姿を現す。
「おいおい。まじか~。」
姿を現したのはビル4階分に相当する大きな鬼だった。
ーズシーンー
「これは紅葉案件だろー。」
「主。愚痴っても進まないぞ。」
「しゃーね。気合いれますか。」
「その意気。」
「がどうするんだ?」
「勾。そりゃー。火力で一発。」
「でかすぎるだろう。」
「とりあえず。止まれ。」
信幸は太い蔦で鬼を縛る。
「ガッ。ガー。」
どうにか大鬼は振りほどこうともがくが、信幸の蔦はそれを阻害する。
「朱雀!切れ!真っ二つだ。」
「主。刃渡りが足らんよ。」
「ですよね~。本当にどうするか。」
「あ~。悠長に考えている暇はなさそうだぞ。」
大鬼はその固い皮膚と引き締まった筋肉を振るに使って、蔦にヒビを入れる。
「やばいな。さて。・・・・。朱雀、騰蛇、肩とかかとと、
それから太ももに剣を指して内側から燃やせ。
六合、すまんが、槍を貸してくれ、そして、先に謝っておく、
今回は槍が持たないかもしれない。行くぞ!」
朱雀と騰蛇は指令通り、左右に別れて、指定箇所を燃やしていく、
信幸は鬼の動きが鈍くなったのを確認し、六合の槍を首の脊椎に正確に突き刺す。
「これで、終い。かな。」
信幸は槍に前回の雷を落とす。
「ガーーーーーーーーーーーーーー!!」
内側から、電撃を受けた大鬼は脳を焼かれ、臓器を焼かれ、そして
ードシーンー
その巨体を沈めた。
「よっと。」
信幸は脊椎に差していた六合の槍を抜いた。
「おっ。表面だけ炭化しただけで、無事だ。」
槍の様子をみて、信幸は自分と天空の仕事の良さを自画自賛した。
「よ、よかった。」
六合もその様子をみて自然と笑みを浮かべた。
「さて、どうするんだ主。この死体。」
「そうだな~。朱雀燃やせるか?」
「おそらく問題ないかと。」
「なら、やってくれ。は~。これで一件落着か。無茶苦茶大変だったぜ。」
信「次はないんだろうな~。」
紅「そりゃそうでしょう。」




