異形
紅「さて今回も私のはず」
信「そんな。」
「ブモー!!」
オークのような姿になった男は一声上げると、荒い息をしながら、紅葉を見た。
「キモッ!!」
紅葉の言葉で、怒ったのか男は地団駄を踏む。
そして、さらに一声上げると、男の背後の空間が割れ始める。
「えっ?」
<まずいですよ。姫様。あの男、混ざっているせいか。向こうとこっちをつなげる力があるようです。>
「それ、まずくない?」
<一応。結界を解けば空間は元に戻ると思いますけど。>
「ならよし。あれ、なら今ここで結界を解けばよくない?」
<姫様。どこまで脳筋なのですか。前に説明したかと思いますが、結界はいわば、
むこうとこちらの狭間のような空間です。
その空間にどちらの世界でもない存在がいるということは、
もとに戻るときに膨大なエネルギーが発生します。
下手したら、どちらかの世界が消えますよ。>
「あれ、そうなの。じゃあ今のなし。なら、汚物は燃やすに限る。」
そういって、紅葉は男に突っ込むが、背後の空間から、オークの集団があらわれ、
攻撃を肩代わりしつつ、紅葉を殴ろうとする。
「ちっ。厄介な。目には目を、集団には集団を、よ。サラ!」
<はい!姫様。レギオン!>
「ブモ!?」
紅葉の腕輪の中から戦乙女たちが出てきて、オークの集団に突っ込む。
それを確認して、紅葉は男に向き直り、剣を構えなおす。
「今度こそ。お終いよ。」
そういって、紅葉は男に迫り、袈裟懸けに切る。
男は血しぶきをあげながら、後ずさり、紅葉の体を握るが、
紅葉は構わず、男の首を切り落とした。
大きな地響きが起きる。
「さて、騒ぎにならないように骨ごと消しますか。」
そういって、紅葉は男の死体を燃やしにかかる。
ーぴーー
ひび割れた空間から何か赤いものが飛び出したかと思うと、
炎の中へと入っていった。
「へっ?」
何が入っていったのか確認するために、自分がつけた炎の中に手をいれる。
「ん?んんん?」
対象が見つからないため、炎が消えるまで待っていると、
不自然に炎が消えていく。
半生の死体の上にいたのは火をまとった小さな鳥だった。
「か、」
<か?>
ーピ?ー
「かわいい!ほ~ら。こっちおいで~。」
紅葉は自分の手に炎をともして、鳥の方に差し伸べた。
ーピー(≧◇≦)ー
小鳥は嬉しそうに炎をついばみ始めた。
「よしよし。」
小鳥の顎のあたりをなでつつ、戯れていると、
小鳥は腕輪の中にスーっと消えた。
「あ、あれ?」
<あー、眷属化しましたね。
この腕輪の術式いまいちよくわからないんですよね。>
「あ、そう。害はないだろうし。。さて、じゃあ燃やしちゃおう。」
そういって、紅葉は今度こそ、死体の山を燃やしにかかった。
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ーカツンッ、カツンッー
眼鏡をかけた黒衣の男が暗い狭い坂道を歩いている。
「相変わらず、風間の一族はよくわからない力を使いますね。
しかし、面白い力を発現しましたね、この魂は。」
そういって、眼鏡をかけた黒衣の男は回収した男の魂を目を細めてみる。
この男は紅葉が異形の首を飛ばすまで、近くに潜み監視していたのだ。
戦闘が終わるとすぐに、自身の力で魂を回収し、その場を去った。
「ふふふ。良いものが手に入りました。これを解析すればさらなる力が、
ふふふ、ははは。」
紅「次回は信兄だけど、流が「書きづらい」って言ってたから載らないかも。」
信「載せろ~!」




