目覚める悪意
「あ~。俺一人になったか。」
「どうかしたのですか?」
「いやな。俺と同等の奴をこっちに誘っていたんが、
ついさっき反応が消えたんだ。
あ~あ。うまくいけば、混沌をふりまけたのに。残念。」
「ふふふ。そんな使えないものをあてにするより。
我々の力で世界を混沌で満たせばよいのです。
弱肉強食。それこそが摂理ですよ。
弱者が食われないようにあがいて醜く死ぬ様は、
気分が良くありませんが、我らの同志を増やすためには必要な過程ですので
我慢しているのですが・・・。気分が悪いものは悪いですね。」
「最終目的は、こんな世界を維持している奴らの打倒。か。
まぁ。俺もそいつらが嫌いだから、協力はするがな。
いつまで、この腕輪をつけていればいいんだよ。」
「当分ですよ。私が得た力が馴染んだら。外してあげます。」
「はー。早く馴染んでくれよ。俺も遊びたいんだから。」
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「はー。今年の夏休みは盛沢山だったな。もうお腹いっぱい。」
「へぇー。秋姉がそんなことを言うんだ。」
「王国を一つつぶして、都市も一つ機能不全にして、4人の悪魔と戦闘なんて。
何のノベルよ!」
「ふっ。いいじゃんか。ちゃんと武器は回収できたし。」
「う~!」
「それよりも気になることがあるんだけど。」
「何。悪魔より重要なの?」
「死んだ小者の話はいいのよ。それよりも、文明の発展度合いが遅い理由よ。
元に戻るのよね。」
「あ~。それねー。多分だけど無理かな。」
「どうしてなの。六花?」
「どうも、あの後、いろいろな情報を統合して考えたんだけど。
所謂、魔素の使いに長けたものが、自らの優位性を保つために、
物理や化学の発展を抑えている傾向がみられるのよね~。」
「それは。理由としては妥当ね。こちらは生活の向上や
争いの優位性の確保のために、発展した歴史があるものね。」
「そういうこと。それはまた今度解決するでいいかな。私たちの手には余るし。」
「そうね。一個人ができることではないわね。」
「それより、流治大丈夫。なんか顔色がいつもより少し悪いけど?」
「人の死ぬ様を見たからだろうな。少しすれば落ち着くさ。」
「あっそうだった。」
「なんだよ。お母。」
「こんどから、静岡の子供専門の病院に通うことになったから。」
「あっそう。」
「専門医が見つかったのよ。今度こそよくなるといいわね。」
「あぁそうだな。」
「ネフローゼだっけ。難病だよね。」
「これも運命かしらね。」
<運命か。未来は変えられないのか?>
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<エンデ!お前は何者なんだ!俺の真名をなぜ知っている。>
<それには今は答えられない。>
<何!?なぜだ!!>
<まあまあ。アル。落ち着いて。でもこれだけは答えて。敵対はしないのよね。>
<ああ。俺の目的は今度こそ流治を幸せにすることだからな。>
<今度こそ?>
<そう。今度こそ。それには世界の根源の理を知ってもらわねば。>
<あっ!エンデ!もお~!>
<何なんだあいつ。流治に瓜二つのくせに。
なんか妙にツンケンしてるんだよな。>
<そこが憎めないところなんだけど。
なんか過去を引きづっているような雰囲気なんだよね~。>
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暗い病棟で幼い子供が
「なんで僕ばかり。」
「なんであの子なの。」
恨みつらみをつぶやいている。
その負の感情が、いびつな思いが、病院を覆っていく。
暗く陰気な場所でそれはそれを力に変え、成長を始めた。
人々に恐怖と混沌をもたらす形へと、徐々に徐々に闇の中で形を
変えていく。




