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終末から始まる物語  作者: 風間流治
繋がる絆
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ある日

信「また、出番が当分なしか~。」

紅「信兄。書きづらいって言われたもんね。」

黒い、深淵よりなお深き闇


その闇がどこまで広がっているかわからないが、自らを包んでいる。

でもその闇は冷たさはなくただ、暖かさと安らぎを感じる。

だが、他者にはことなるようで、ときどき悲鳴と苦しむ声が聞こえる。

それが、不安を煽るが、なぜか落ち着いていられる。


「闇っに包まれるってこんな感じなんだ・・・。

あの子はこの闇を心に抱えてたんだ。

でも、どうしてこうなった?」


紅葉は一人、闇の中でつぶやいた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーカンカンー


「おろ、何で紅葉と流で稽古しているんだ。」


そう聞かれた六花は端の方を指差しながら、


「ばてたみたい。」


と答えた。そこには壁に寄りかかって肩で息をする正幸と幸代がいた。


「紅葉はともかく流治にもか。」


「うんっ。私はいつも通り、準備体操をして、柔軟をして、

 ここで折り紙をこの子たちと始めたの。

 秋姉は母さんと、流はお父と稽古を始めたんだけど・・・。」


「でっ。」


「母さんの方はお察し、お父は・・・。

なんとなく流が一段速く動くなと思ったら、

転ばされれて、一本を取られていたの。」


「流治がか?」


それを聞いた信幸は驚いた。

ついこないだまで、弱く、泣き虫だった弟が、

自分たちの領域に到達していることに。

何より、あいつは薬の副作用で動きが鈍いはず。

そう思い、流治を観察する。


そして気づく。


ー模倣している?ー


そう、足さばきは紅葉と時代劇の殺陣を合わせたような、緩急のある動き。

剣筋は紅葉の剣筋を両手で行いつつ、

死角や背後に回られると曲芸のような剣裁きで、

竹刀が当たらないように防ぐ。


ー俺らが記憶を継承して、能力が高いのは一族内では普通だが。

 あの動きは常に”学習”しているのか?ー


「六花?」


「説明がほしい?」


「ああっ。」


「そうね~。流は”何も持っていない”はずの出生。でも、違うの。」


「何がだ。持っていないだろう実際。」


「ううん。知っての通り、流は”無”を使えた。おかしいと思わない。

 ”無”だけを使えるなんて。」


「そうだな。技術の記憶を持たず、能力だけっていうのもな。」


「そこ。流は技術の記憶も能力もないわけではないの。

強すぎる力を制御するために、一から自分を構成する必要があったの。

だから、生まれたときは何も持っていなかったの。」


「それで、」


信はいまいち力の根源をつかめないので、六花に続きを促した。


「少し、説明すると、流治の力は

”理解すれば肉体の制限ないで能力を行使できる”

という破格の能力なのよね。

しかも、眼の能力は恐らく”模倣”。

見たものを瞬時に理解できる眼。」


「はっ!それは、初手で終わらせないと勝てないじゃないか。」


「まあ。体力が無いから。1時間の動きが限界かな。さて、そろそろ。」


そういわれたので、流治の動きを見ると。

明らかに足がもつれて、動きが落ちてくる。

どうやら、専門の戦闘技術には一歩及ばないようだ。


「ぜぇぜぇ。もう無理!」


そう言って大の字で倒れる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「そういえば。秋姉。武器をちゃんとしてみない?」


「それは無理でしょう。異世界?だかどこかの遺跡だかにあるんだから。」


紅葉は以前武器たちから、そんなことを言われたので口にする。


「それができるんだな~。この鍵を使えば。」


六花は以前骨董品やで購入したピンのような鍵を見せる。


「なにそのピンみたいなのは。」


「よくぞ聞いてくれました。

これは"行きたい場所の近くの扉とこの鍵を刺した扉をつなげる"

マジックアイテムなのです。」


「へ~。」


「反応薄いな~。まあ。同じ世界内では、一日一回しか使えないけどね。」


そう言って、道場の引き戸の取っ手の上にさして、引いて見せる。

すると、紅葉の部屋へと繋がった。


「「「「なっ!!」」」」


7人は驚く。

六花はドヤ顔をして、再度提案する。


「夏休みに、秋姉の行きたいところに行かない?」


と再度提案した。

7人が呆然とするなか、いち早く我に返った幸代が


ーぱんっぱんっー


「じゃあ。早めに宿題を終わられせて、お出かけしましょう。」


と言って、締めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


2週間後


「さぁ!みんな宿題終わったよね!」


六花は自由研究が、流治は読書感想文に手間取ったが、

どうにか2週間かけてすべての夏休みの宿題を終わらせた。


「俺はいけないから、親父と留守番するわ。」


そう言って、信幸は正幸と見送る側に立った。


「さて、みんな危ないことはしないでね。」


幸代は三つ子の手を握りながら、注意をする。


「さて、秋姉行きたい場所を思い浮かべて、鍵を刺して、ドアを開けて。」


言われた紅葉は鍵を刺して、ドアを開けて一歩踏み出す。

その瞬間紅葉の腕輪の一つが赤く輝く。

ドアを超えた紅葉は呆然とした。続く流治、三つ子、幸代も呆然とする。


「さて、どこにつながったかな。それじゃー。行ってきま~す。」


「行ってらっしゃーい!!」


ーバタンー


「むぎゅ!!なんで立ちどま。」


そこは湖の上の小さな墓地だった。

信「ちくせう。」

紅ーぽんぽんー

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