魂と未来
信「あけまして」
信・紅「おめでとうございます!」
紅「本年も」
信・紅「よろしくお願いいたします。」
信「時に、この物語の主人公はだれだ?」
紅「はい!私です。」
ーパシッン!ー
信「んなわけあるか!」
<さ~て。今日から、流治の特訓をするぞ~。>
<手始めに誰から。>
カッ?
<<<<?>>>>
一瞬何かの力が発動されたかと思うと、
流治と各魂の間に結界が発生する。
<フレイア。これはどういうことだ?>
<さあ?>
<さあ?ってどうみても、これは、時間系の固有結界だろうが!>
<そんなことを言われても。わからないのです。
確かに時間系の固有結界ですが、ここまで魂に喰い込むものは張れません。
危険ですからね。>
<ソレでは?>
<恐らくですが、未来のいったんを見せることと、
たまたま、精神状態の連結の部分で丁度よかったからではないかと。
誰のいとにしろ、我々以外に張れるわけはないので。>
<一体未来の俺たちは何を考えているんだ?>
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(う~ん。ここはどこだろう?)
目を開ける、そこは車内だった。
いつも出掛ける時に通る海岸線の道路、
違うのは窓の外のホテル群が所どころ壊され、
立っている建物もマンションのような建物に代わっている。
声も出ない、手も動かせない。まるで自分の意識はあるのに、
体が別の人のように、自分の思い通りに動かせない。
そんな思いとは裏腹に、体の主は
(まだ、家を出たばかりか。)
と考えて、眠り始めた。
再度の暗闇の中、流治は考える。
(今のは何なんだろう?未来?)
また、意識が何かに引っ張られる。
今度は海にいるようだ。
波の音が聞こえる。
遠くに見える防波ブロックは地元のもの、
海岸線も地元のものだが、
自分の立っているきれいな公園は覚えがない。
そこで何かを待っているようだった。
ふと、体の主がつぶやいた。
「なあ、お前は未来を変えられるか?
他の未来も見るだろう。俺はどれ一つとして変えれなかった。
だから、精一杯楽しむことにした。楽しんだ結果失敗したら、
納得ができるから。」
そのつぶやきを聞きながら、また意識が闇に引っ張られる。
(今のは、未来の俺の一人ごとかな?)
すると、また、何かに意識が引っ張られる。
真っ暗な中、コンクリートとトタン屋根の廊下を歩いている。
ふと、何かを感じ振り返る。
そこには異形とよぶふさわしい存在”達”がいた
筋肉の繊維が全身から見え、体の右半分を引きずるように歩き、
何かを喚いている。
流治は本来なら恐怖を感じるはずだった。
そう”だった”。なぜか、見ても一瞬怯みはしたもののの恐怖はなかった。
その怯みも汚物に触れたくないという感じのもであった。
「お出でなすった。」
体の主はいう。
「臨兵闘者皆陣烈在前」
九字を唱える。
「印じゃ、この程度か。」
眼前にはまだたくさんの異形がいる。
「ちっ。確か体育館の異形は一階の第二体育館だったか。」
そういうと、男は左手のひらに右手の握り拳の側面をあてて、
何かを引き出した。それはきれいな刃の腕の長さほどの刀だった。
それを両手でもち、引きはがすようにすると2本になった。
「信兄に、また脳筋扱いされそうだな。」
そういって、駆け出す。
(えっ?えっ?)
流治は困惑した。
しかし、思いとは裏腹に男はどんどん切って進んでいく
だがそこからは、あっという間だった。
発生源と思われる部屋に到達すると、
地蜂の巣のような形をしたものにたいして、
「加重」
と手を向けていうと、あっという間につぶしてしまった。
「ふう。さぁ。お前は何を感じ、何を考える。」
その呟きを聞きながら、流治の意識はふたたび暗闇にもどった。
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朝日が水平線から光をのぞかせ、
白い部屋の白いカーテンから優しく入り込む。
「う~ん。」
流治は目をこすりながら、起き上がった。
「いい天気だな~。でもあの夢は何だったんだろう。」
<どんな夢を見た。>
「えっ。」
ふと声がした窓際の椅子を見るとフレイアが座っていた。
「どうして、外に出れるの?」
<お前の近くなら、この程度はな。それで、どんな夢だった。>
「うんとね~。未来なのかな。いろんな僕の内側?にいて、
戦ったり、一人ごとを聞いたりしたよ。」
<そうか。ほかに変わったことは?>
「う~ん。大人?ぽかった。上級生になればあんな風になるのかな?」
<そうだな。ああ。一つ教えておこう。我らはお前の成長した一つの可能性だ。>
「え~。エルや、アル、フレイアはともかく他はな~。」
<そういってやるな。おっと。検診の台車の音がするな。
また、後で話し相手になってやろう。>
「うん。」
ーガラガラー
ーコンコンー
「流治くん。検診だよ~。」
「は~い。」
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<どうだった?>
<未来に行ってきたことは間違いないようです。>
<だがだれが?>
<アル、エル。私たちは何かを忘れていませんか?>
<<何を?>>
<何か根本的なものを?そもそも、我々の存在は最初、 六花と流治の元の神が、
概念を生み出した時にそれに付随する種族に
自らの意識を混ぜ合わせて誕生したものです。>
<そうだな。>
<だから?>
<われわれは何か概念を忘れている気がするのです。根本的な概念を。
そして、それは私たちと一緒にいて、封印されていたはずなのです。>
<だが、いない。>
<そもそも、なぜ、六花が封印を外す必要があったのです。
時がたてば外れるものを。>
<タシカに。>
<あの~。まったく話が見えないんですが。>
<あ~、あなたたちは最後に解除されたんでしたっけね。
では、説明しましょうか。>
フレイアは結界と流治の現状について説明をする。
<にゃ、にゃるほど。あの少女はそんな方だったんですにゃ。>
<今の話からすると、我らの主は途方もない力を秘めているのでは?>
<だが、制御できない状態では、危ないし、使わせることはできない。>
<それと、今回の件はどのような関連が。>
<そこなんだよな。>
<まるで、回復するのを見越したような。タイミング。>
<そして、何かを伝えようとする未来の流治。>
<一体だれが、何のためにこんなことを・・・。>
ーガシガシー
<やめやめ。考えてもしょうがね。
そのうち答えの方から来てくれるかもしれん。>
<ふふ。面倒なことは先延ばしですか?でも、いいでしょう。
また、今夜も来そうですしね。>
<流治が見てきたものを総合的に判断すれば、何かわかるかもしれませんしね。>
<そいうこった。>
<相変わらず、豪快な考え方ですね。実際にちゃんと考えています?>
<たははは。>
<ふ、まぁ。いいですよ。>
信「こんなグダグダが続くのかな?」
紅「そうじゃない?」




