終末への足音
紅「七不思議編完!!」
信「そして、次章は未定!!」
紅「どうするのよ!!」
(あれは、一体何なんですか。榊の力で強めにかけた結界を壊し、
しかも、怪異を倒すのではなく”消す”とは。
しかも、最後に人間まで作り出すとは・・・。
いろいろと知りたいことはありますが、ここは引かせてもらいますよ。
結界を壊された反動で、術の構築が難しいですからね。)
ーバチッーンー
「グウ。」
「何か知らんが、今回はチャンスだな。」
「ナ!カザマノトウシュ!シマッタ!」
「あいつほどではないが、今の貴様なら、この俺の銃でも倒せそうだ。」
ーボッー
「くらいな、バースト。」
炎の球体が飛び出る。
ーブワァー
燃え上がるが、木の灰が舞い上がった。
「ちっ、木偶かよ。本体は別の場所か。どうりで、初手から上手くいったわけだ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「まさか、監視されていたとは。特別な木偶を一体失いましたが、
まあ良いでしょう。さて、我が息子にこの榊の力を与えたらどうなるか。
ふふふ楽しみですね。」
男は息子のいる座敷牢へと向かう、着くと相も変らぬやせ細った男の子がいた。
「さぁ。お前に力をやろう。」
「い・やあ・だあ。」
ーバシッー
「大人しくしなさい。」
男はなぐって、男の子に鎖をつないでいく。
そして、榊の枝葉の一部で作った粉末を飲ませる。
「ぎゃああああ。苦い、苦しい。」
「ふふふ。さあ、異界の門の力を解放なさい。」
闇が座敷牢を包んでいく。闇が晴れる。男の子が口を開く
「ふふふ。愚かな男だ。おかげで、この子の体を得られた。
礼を言うぞ。さあ、鎖を外せ。」
「ふむ、失敗ですか。ですが、まだ可能性もありそうですね。
どなたか知りませんが、息子の意識が戻るまで、このままです。」
「な!貴様、何も知らずに異界の門の力を限界まで広げたのか!?」
「ええ。知りませんよ。なので、しばらくそのままでいてください。」
「おい!こいつの意識が戻れば、鎖を外すのか?」
「いいえ、息子があなたを使いこなしたら、解放しますよ。」
「なんと強欲な。いいだろう。しばらくはこのまま大人しくしてやる。
だが、飯はうまいものをよこせ。」
「ずいぶんと偉そうですね。」
「おおそうか。それも知らんのだったな。我は爵位を持つ悪魔よ。」
「なるほど。・・・・。わかりました。その旨を伝え、
食事は豪勢にしましょう。」
男は元来た道を戻りながら、思った。
(思いがけず、良いものが手に入りました。が、もう少し、
悪魔の力がどういったものかを知りたいですね。そうだ、榊の霊を戻して、
お願いをしてみましょう。言い訳は何とでもなりますしね。
ふふふ、ははは。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「というわけで、逃げられた。」
「ずいぶんと特別な木偶のようね。術師と同等の力を持ち、
強めの結界を張れるなんて。」
「まあな。でっ、なんであいつらは不貞腐れているんだ。」
「ああ。検査入院が嫌なんですって。」
「そりゃ。そうだろう。クリスマスもあるし、正月もある。
何より冬休み入って早々に再入院なんて。」
「でも、こればかりはね。紅葉の話では強めにかかった結界を壊し、
怪異7体を”消し”、六花の肉体を作った。
流治がどんな術を使ったにしろ、検査は必要だわ。
私たちは流治について何も知らない。知らなすぎる。」
幸代は話ながら、俯いた。
「それは、なんというか。一族のあの分類分けの仕方に欠点があるのだろう。
でなければ、俺たちの子供たちが、特殊すぎるのかもしれない。」
正幸はそんな妻を優しくなでた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
薄暗い体育館。男は結界を張って、まだ使っていない方の榊の枝葉を
舞台において、まじないを唱え始めた。
すると、榊の枝葉は徐々に人の形を成していく。
『ふむ、やはり死んだのか術師よ。』
「いいえ、”消された”のです。死んだのであれば、
死ぬ直前の意志があるはずです。」
『むっ!そういえば、ない。友を作ったあとの記憶以降がたどれん。
どうなったのだ?』
「わかりかねます。というのも、計画通り、魂を奪おうとしたのですが、
風間の次男のよくわからなに力で、存在そのものを”消された”のです。」
『なんと!むむむ。では、今後はどうする。
また、その風間の術師に目を付けられては元も子もないぞ。』
「そこでなのですが、この度、貴方の力で面白い実験をしてみました。
あなたの魂の破片を使い、強制的に異界の門の出力を上げるというものです。」
『して、どうなった。』
「結果は悪魔が異界の門より出て、その者の肉体を奪いました。」
『ふむ、悪魔とな。それは面白い。古来悪魔付きという者がおったが、
もしやそのようにできたのやもしれんな。して、妾にどうしてほしい。』
「悪魔付きを増やして頂ければ、魂は貴方様に献上します。」
『ふふふ、お前は面白いことを言う。すると、この場所でやっては、
風間の術師とやらに目を付けられるの。』
「その通りです。そこで、本体はここに、根や枝葉を使い、隣の市町村、
そのまた隣の市町村を対象にしてはいかがでしょうか。
また、観光客を利用して、もっと遠い場所でも増やしてみるとか。」
『ふふふ、面白いぞ。良かろう。やってやろう。して、お前は今度は何を望む。』
「はい。今回は少々欲をだして、小さい枝葉と献上する魂のうち、年老いたものを。」
『良いぞ。今回は確実に喰らえそうだしな。それに、枝葉は主に渡しておけば、
また戻ることもできよう。』
「はい、そこはお任せください。」
『「ふふふ、ははは。」』
信「また出番がないんだろうな。」
紅「そだね。」




