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終末から始まる物語  作者: 風間流治
七不思議編
28/239

7つの怪談との対決(第三・四怪談)

紅「今回はちゃんと戦います!」

信「嘘だ~。」

ーー3ヶ月後ーーー


「バザー?」


「そうPTA主催のバザー。これなら、小学校に入りこめるでしょう?」


「まぁ。そうだけど。そもそも、なんで、

 小学校に入り込む必要があるんだっけ?」


「忘れたの?小学校に怪異が発生しているから、

調査と調伏をするっていう話があったでしょう。」


ーぽんっー


「あ~。」


「信忘れてたね。」


「いや~夏休みも何事もなく終わったし、調査の進展もないから、終わったもんだと。」


「もう少し頭を使いなさい。夏休みだからこそ、

 怪異も元凶の術師も静かにしていたと

 考えられるでしょう。人が集まるようになれば、わからないでしょう。」


「ということは?」


「今回のバザーとあと運動会は狙われていると考えて、間違いないでしょう。」


「は~。お母さんの策謀で予測している以上、

 もっともそれが起りえるのでしょうが・・・。

 面倒な。」


「まあ、ないのが望ましいのですが、こればかりは、

 ないということは難しいでしょう。」


「わかりました。バザーはいつですか。」


「月末の金曜日です。」


「了解しました。」


「一応、紅葉は流につきます。あなたは、」


「周辺警戒と、人が少ない場所を重点に巡回をします。

 楽しんでもいいのですよね?」


「”仕事”に支障が出ない程度で楽しみなさい。」


「了解しました。」


(まぁ。聖樹の大楠様にも、対処をお願いされていますし、頑張りますか。)


ーーーバザー当日:15時ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーわいわいー


「盛況だな。」


「信兄~」


「応、流。」


「信兄はどうするの~。」


「俺は俺で、ブラブラしてるよ。母さんから”仕事”を頼まれているしな。」


「じゃあ。秋姉と楽しんでる~。」


「応、楽しんで来い。じゃあ、紅葉頼んだぞ。」


「信兄こそ気を付けてね。17時に玄関に集合で。」


「ああ、それでいい。」


そういって、手を振りながら信幸は人込みに向かった。

その背中に思い出したように紅葉が声をかける。


「あっ。そうそう、会場は食堂とグラウンドと体育館だからね!」


ーーーーーーーーーーーー16時30分ーーーーーーーーーーーーーー


ーピン、ポン、パーンー


「終了の時刻になりました。現在の食べ物を最後に、片づけをお願い致します。」


ーーーーーーーーーーーSide:信幸ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(そろそろ、動きだすなら、時間かな。紅葉の話だと、

 残っている怪異は4階、3階、特殊棟の1階と2階だったな。

 なら、4階に行ってみるか。)


焼きそばを片手に、階段を上げる。


ーーーーーーーーーーSide:紅葉ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


食堂と配膳室をつなぐスロープ近くの席に座り、

たこ焼きやお好み焼きを広げて、食べていた


「ほら、流。これを食べ終わったら、玄関に行こう。」


「うん!」


口の周りに青海苔をくっつけたままうなずく。

周りには、親を待つ子供が数人座っている。

そして、そのさらに周りには、紅葉と流治のように、

食事を楽しむものや、片づけをするものがいた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

XX第一小学校7つの怪談の③



だれもいなくなった特別教室の一角。


第一理科室の準備室。そこに、人体模型と骨格標本が置かれている。


その二つは校舎が静まりかえったあと、内側のカギを人体模型が開け、徘徊するという。


生徒が忘れた体操着や給食着を着ては、人間の子供になることを夢見て、


教室の席に座るという。


だが、その模型は決して、授業では出てくることはないそうだ。


なぜなら、ある時、理科の先生が備品の確認のため、


人体模型と骨格標本を確認すると


骨格標本と人体模型に不自然な血の跡がついており


貼ってあるべき管理シールがなかったそうだ。


だから、今置かれている骨と模型が動くのは、


自分の体を探すためではないかともいわれている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


XX第一小学校7つの怪談の④


真っ暗になった給食室。


ある時、放課後、忘れものをした卒業間近の放送委員の女の子が


給食室に取りに来た帰り、


配膳室とはスロープを挟んだ反対側の非常時の寝袋が置かれている場所に、


誰かがいるのに気づいた。


近づいてみると、その人は血が付いた包丁を持ち、真っ赤なエプロンをつけて、


ところどころ血が付いた白衣を着ていたという。


そして、よく見てみると、寝袋の袋かと思ったその袋の中には、


人の体がバラバラにして入っていた。


「きっ。」


女の子は叫ぶのこらえて、身を低くし、急いで教室に戻った。


女の子は慌てて友達と一緒に帰った。


翌日、人の体がバラバラにして入れられた袋はなかったが、


台にははっきりと血の跡が残っていた。


ーーーーーーーーーー16時44分 Side:信幸ーーーーーーーーーーーーー


ーブーンー


(お出でなすった)


ーーーーーーーーー16時44分 Side:紅葉ーーーーーーーーーーーー


ーブーンー


(あれ?切り取られた?)


紅葉は自分の長机が結界で切り取られたのに気づいた。


その机には、流治と紅葉のほかに、一人、男の子がいた


ーーーーーーーー16時44分 Side:xx------------


「今回はあまり大規模にするとあとで問題になりますので、

 給食室とプール、3階のトイレ、体育館は舞台、4階は廊下と踊り場と、

 これを位相をずらした空間へ。こんなもんですかね。

 では、風間家の皆さんぜひ楽しませてください。

 おっと、舞台には2名、給食室は1名、一緒に含まれましたか。

 まあ、ちょうど体育館ですし、あの方の餌にしましょう。」


ーーーーーーーーーー16時45分 Side:信幸ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーカタ、カタ、カチャ、カチャー


「俺の相手はお宅らってことでいいか?」


信幸は指輪からグロック2丁を取り出して、構えた。


そして、有無を言わず、引き金を引く。


ーパーンンー


ーカシャーン、カラカラー


人体模型と骨格標本の眉間にあたり、二つは崩れた。


「何だあっけない。」


ーカタ、カタ、カチャ、カチャー


「何だ、まだい。」


振り向いた先には、廊下を埋め尽くす。人体模型と骨格標本がいた。


「何じゃ今回はこりゃー!」


<事前に情報収集を怠ったのが原因かと。>


「太裳どういうことだ!?」


<七不思議で、本物はすでに生徒になっている可能性と犠牲になった生徒の数が

不明瞭でした。よって、>


「この7不思議を知っていた人数分の人体模型と骨格標本が、

 出現し、本物はどこかに隠れているか!」


<そうなるかと。>


「ちっ!厄介な!」


ーパパーンン、パーンンー


ーカシャーン、カラカラ、カシャーン、カラカラー



信幸は銃を乱射する。もう何度リロードと装填を繰り返したかわからない。


「あ―面倒だ!玄武、盾を張ってくれ!」


<どうするのだ?>


「本体を消す。どうせ、学校そのものは別物だろう。

 少しぐらい壊れても何もなるまい。」


<?まあ、本体を消す方法があるなら、手伝うのはやぶさかではない。>


「頼むぞ!」


ーヒューンー


盾が起動する。信幸は目をつぶり、神の目を起動する。


(こいつらの本体は?見えた。よしよーし。マーカー。完了。)


「行くぜ!破魔矢!飛んで、刺され!」


ーブオオンー


ーヒューンー


ーガチャ、ガチャーンー


破魔矢は意志があるように、廊下を標本と模型を吹き飛ばしながら、飛んでいく。


ーカタ、カタ、カチャ、カチャー


倒れた標本や骨格を踏んで、無傷のものがちかづいてくる。


ードコーンー


遠くで何かが爆発する音がする。


ーカシャーン、カラカラ、さらさら、サーー


周りの標本や模型は、崩れ、壊したものも含め砂になり消えていく。


<主。その技は封印したのでは?>


「面倒くさかったらな。が、ちょとやりすぎたかな。遠くでスゲー音がしたな。」


ーーーーーーーーーー16時58分 Side:信幸 爆散ーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーー16時45分 Side:紅葉ーーーーーーーーーーーーーー


ーカチャー


ーぺたぺた、ぺたぺたー


鍵を開けて、何かが近づいてくる。


(給食室の怪異って、血まみれの調理師だっけ?ってことは、)


目の前のスロープに、口が裂け、血走った目をし、真っ赤なエプロン、

血のついた白衣、血が付いた中華包丁と大きな袋を担いだを太った男がいた。


「「うわー!」」


流治と男の子が叫び声をあげる。


その叫び声を聞いてその男はギロリッとにらみつけてきた。


紅葉は椅子を構える。


その男は体格に見合わない俊敏さで、走って近づいてくる。


「流治、その子を連れて、1階まで走りなさい。

 1階の怪異はいないはずだから。」


「秋姉は?」


「こいつを倒してから、1階に行くわ。これも、”仕事”わかるでしょう?」


「う、うん!ほら、立ってよ。」


「えっ。」


流治は、男の子をぐいぐい引っ張って、

男とは反対側のスロープ端を急いで上がって、

1階へと向かった。


それに向かって、男は包丁を繰り出す。


ーカチャンー


紅葉は椅子で、男の包丁と、腕をからめとる。


「あんたの相手はわ・た・し。今度はミスはしない。

 あんたの力はその包丁と袋、包丁は制限なく取り出し可能、

 袋は眷属呼び出しかしらね。」


「グゥ~。」


「何よ。しゃべれないの。ふん!」


椅子を思いっきり突き放す。


「さて、始めようか。アン、ベル。」


<<はい。姫様。>>


右手にショートソードと左手にラウンドシールドを顕現させ、握る。


男はよろめいた体制を立て直し、包丁を次々に投げる。


ーキン、キンー


紅葉は最小限の動きでかわしつつ、あたりそうな包丁のみたたき落としながら、

男に近づく、


「ウキャー」


そう叫び声をあげたかと思うと、袋から、子ザルが5匹飛び出し、

紅葉につかみかかる。


「しまった!長い時をへたサルの怪異の変質か!」


<姫。また、力を見間違えましたな。>


「でも、想定内だもんね~。あれから、練習をしたんだ。

いつまでも、炎や土が攻撃に使えないのはまずいもの。アン。」


<問題ございません。姫様。加減は不要です。

 練習の際も申しましたが、全く熱くはありませんので。>


「じゃあ、行くよ!」


ショートソードに炎をまとわせ、ふるう。


すると、炎の刃が飛んでいく。


「どうよ、名付けて、飛炎(ヒエン)。」


同じようにふるい、5匹の子ザルを燃やす。


「ギャ!」「ギャウ!」「!」「ギャ!」「ギャウ!」


「ウキャー!」


男の姿をした大ざるは、怒りに任せて近づいてくる。


「セイ!」


紅葉はそれを炎をまとわせた、ショートソードで一刀に両断する。


ーボウっー


大ざるだったものは燃えて灰になる。


「これにて一件落着ってか。ふふふ。」


<<さすが、姫様。>>


ードコーンー


「うわっ。何の音?」


ーーーーーーーーーーーー16時56分 Side:紅葉 斬殺ーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーー16時56分 Side:XX -------------


「なんというイレギュラーな力。あの兄弟に1対1で向かうのは自殺行為ですね。

 まあ、今回もここまでにしましょう。あー。壁が壊れてる。

 いくら位相の世界とはいえ、何てことをしてくれるんですかね。

 2つやられてしまいましたが、2人生贄にできましたし、良しとしましょう。

 それでは、また次回お会いできるのを楽しみにしておりますよ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「秋姉~。」


紅葉が1階に行くと、流治が飛びついてきた。


しばらくすると、信幸も二人に合流する。


「信兄。すごい音がしたんだけど。」


「悪い悪い。敵に囲まれたから、大技つかったら、大爆発しちまった。」


「えー。大丈夫なの。」


「こっちには影響がないみたいだし。俺も大丈夫。」


「ならいいですけど。無茶はしないでくださいよ。」


「わーてる。わーてる。」


3兄弟はそんな会話をして、帰途につくのであった。




紅「信に~い~。人のこと言えないじゃん。」

信「ピ~。」

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