7つの怪談との対決(第三・四怪談)
紅「今回はちゃんと戦います!」
信「嘘だ~。」
ーー3ヶ月後ーーー
「バザー?」
「そうPTA主催のバザー。これなら、小学校に入りこめるでしょう?」
「まぁ。そうだけど。そもそも、なんで、
小学校に入り込む必要があるんだっけ?」
「忘れたの?小学校に怪異が発生しているから、
調査と調伏をするっていう話があったでしょう。」
ーぽんっー
「あ~。」
「信忘れてたね。」
「いや~夏休みも何事もなく終わったし、調査の進展もないから、終わったもんだと。」
「もう少し頭を使いなさい。夏休みだからこそ、
怪異も元凶の術師も静かにしていたと
考えられるでしょう。人が集まるようになれば、わからないでしょう。」
「ということは?」
「今回のバザーとあと運動会は狙われていると考えて、間違いないでしょう。」
「は~。お母さんの策謀で予測している以上、
もっともそれが起りえるのでしょうが・・・。
面倒な。」
「まあ、ないのが望ましいのですが、こればかりは、
ないということは難しいでしょう。」
「わかりました。バザーはいつですか。」
「月末の金曜日です。」
「了解しました。」
「一応、紅葉は流につきます。あなたは、」
「周辺警戒と、人が少ない場所を重点に巡回をします。
楽しんでもいいのですよね?」
「”仕事”に支障が出ない程度で楽しみなさい。」
「了解しました。」
(まぁ。聖樹の大楠様にも、対処をお願いされていますし、頑張りますか。)
ーーーバザー当日:15時ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーわいわいー
「盛況だな。」
「信兄~」
「応、流。」
「信兄はどうするの~。」
「俺は俺で、ブラブラしてるよ。母さんから”仕事”を頼まれているしな。」
「じゃあ。秋姉と楽しんでる~。」
「応、楽しんで来い。じゃあ、紅葉頼んだぞ。」
「信兄こそ気を付けてね。17時に玄関に集合で。」
「ああ、それでいい。」
そういって、手を振りながら信幸は人込みに向かった。
その背中に思い出したように紅葉が声をかける。
「あっ。そうそう、会場は食堂とグラウンドと体育館だからね!」
ーーーーーーーーーーーー16時30分ーーーーーーーーーーーーーー
ーピン、ポン、パーンー
「終了の時刻になりました。現在の食べ物を最後に、片づけをお願い致します。」
ーーーーーーーーーーーSide:信幸ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(そろそろ、動きだすなら、時間かな。紅葉の話だと、
残っている怪異は4階、3階、特殊棟の1階と2階だったな。
なら、4階に行ってみるか。)
焼きそばを片手に、階段を上げる。
ーーーーーーーーーーSide:紅葉ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
食堂と配膳室をつなぐスロープ近くの席に座り、
たこ焼きやお好み焼きを広げて、食べていた
「ほら、流。これを食べ終わったら、玄関に行こう。」
「うん!」
口の周りに青海苔をくっつけたままうなずく。
周りには、親を待つ子供が数人座っている。
そして、そのさらに周りには、紅葉と流治のように、
食事を楽しむものや、片づけをするものがいた。
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XX第一小学校7つの怪談の③
だれもいなくなった特別教室の一角。
第一理科室の準備室。そこに、人体模型と骨格標本が置かれている。
その二つは校舎が静まりかえったあと、内側のカギを人体模型が開け、徘徊するという。
生徒が忘れた体操着や給食着を着ては、人間の子供になることを夢見て、
教室の席に座るという。
だが、その模型は決して、授業では出てくることはないそうだ。
なぜなら、ある時、理科の先生が備品の確認のため、
人体模型と骨格標本を確認すると
骨格標本と人体模型に不自然な血の跡がついており
貼ってあるべき管理シールがなかったそうだ。
だから、今置かれている骨と模型が動くのは、
自分の体を探すためではないかともいわれている。
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XX第一小学校7つの怪談の④
真っ暗になった給食室。
ある時、放課後、忘れものをした卒業間近の放送委員の女の子が
給食室に取りに来た帰り、
配膳室とはスロープを挟んだ反対側の非常時の寝袋が置かれている場所に、
誰かがいるのに気づいた。
近づいてみると、その人は血が付いた包丁を持ち、真っ赤なエプロンをつけて、
ところどころ血が付いた白衣を着ていたという。
そして、よく見てみると、寝袋の袋かと思ったその袋の中には、
人の体がバラバラにして入っていた。
「きっ。」
女の子は叫ぶのこらえて、身を低くし、急いで教室に戻った。
女の子は慌てて友達と一緒に帰った。
翌日、人の体がバラバラにして入れられた袋はなかったが、
台にははっきりと血の跡が残っていた。
ーーーーーーーーーー16時44分 Side:信幸ーーーーーーーーーーーーー
ーブーンー
(お出でなすった)
ーーーーーーーーー16時44分 Side:紅葉ーーーーーーーーーーーー
ーブーンー
(あれ?切り取られた?)
紅葉は自分の長机が結界で切り取られたのに気づいた。
その机には、流治と紅葉のほかに、一人、男の子がいた
ーーーーーーーー16時44分 Side:xx------------
「今回はあまり大規模にするとあとで問題になりますので、
給食室とプール、3階のトイレ、体育館は舞台、4階は廊下と踊り場と、
これを位相をずらした空間へ。こんなもんですかね。
では、風間家の皆さんぜひ楽しませてください。
おっと、舞台には2名、給食室は1名、一緒に含まれましたか。
まあ、ちょうど体育館ですし、あの方の餌にしましょう。」
ーーーーーーーーーー16時45分 Side:信幸ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーカタ、カタ、カチャ、カチャー
「俺の相手はお宅らってことでいいか?」
信幸は指輪からグロック2丁を取り出して、構えた。
そして、有無を言わず、引き金を引く。
ーパーンンー
ーカシャーン、カラカラー
人体模型と骨格標本の眉間にあたり、二つは崩れた。
「何だあっけない。」
ーカタ、カタ、カチャ、カチャー
「何だ、まだい。」
振り向いた先には、廊下を埋め尽くす。人体模型と骨格標本がいた。
「何じゃ今回はこりゃー!」
<事前に情報収集を怠ったのが原因かと。>
「太裳どういうことだ!?」
<七不思議で、本物はすでに生徒になっている可能性と犠牲になった生徒の数が
不明瞭でした。よって、>
「この7不思議を知っていた人数分の人体模型と骨格標本が、
出現し、本物はどこかに隠れているか!」
<そうなるかと。>
「ちっ!厄介な!」
ーパパーンン、パーンンー
ーカシャーン、カラカラ、カシャーン、カラカラー
信幸は銃を乱射する。もう何度リロードと装填を繰り返したかわからない。
「あ―面倒だ!玄武、盾を張ってくれ!」
<どうするのだ?>
「本体を消す。どうせ、学校そのものは別物だろう。
少しぐらい壊れても何もなるまい。」
<?まあ、本体を消す方法があるなら、手伝うのはやぶさかではない。>
「頼むぞ!」
ーヒューンー
盾が起動する。信幸は目をつぶり、神の目を起動する。
(こいつらの本体は?見えた。よしよーし。マーカー。完了。)
「行くぜ!破魔矢!飛んで、刺され!」
ーブオオンー
ーヒューンー
ーガチャ、ガチャーンー
破魔矢は意志があるように、廊下を標本と模型を吹き飛ばしながら、飛んでいく。
ーカタ、カタ、カチャ、カチャー
倒れた標本や骨格を踏んで、無傷のものがちかづいてくる。
ードコーンー
遠くで何かが爆発する音がする。
ーカシャーン、カラカラ、さらさら、サーー
周りの標本や模型は、崩れ、壊したものも含め砂になり消えていく。
<主。その技は封印したのでは?>
「面倒くさかったらな。が、ちょとやりすぎたかな。遠くでスゲー音がしたな。」
ーーーーーーーーーー16時58分 Side:信幸 爆散ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー16時45分 Side:紅葉ーーーーーーーーーーーーーー
ーカチャー
ーぺたぺた、ぺたぺたー
鍵を開けて、何かが近づいてくる。
(給食室の怪異って、血まみれの調理師だっけ?ってことは、)
目の前のスロープに、口が裂け、血走った目をし、真っ赤なエプロン、
血のついた白衣、血が付いた中華包丁と大きな袋を担いだを太った男がいた。
「「うわー!」」
流治と男の子が叫び声をあげる。
その叫び声を聞いてその男はギロリッとにらみつけてきた。
紅葉は椅子を構える。
その男は体格に見合わない俊敏さで、走って近づいてくる。
「流治、その子を連れて、1階まで走りなさい。
1階の怪異はいないはずだから。」
「秋姉は?」
「こいつを倒してから、1階に行くわ。これも、”仕事”わかるでしょう?」
「う、うん!ほら、立ってよ。」
「えっ。」
流治は、男の子をぐいぐい引っ張って、
男とは反対側のスロープ端を急いで上がって、
1階へと向かった。
それに向かって、男は包丁を繰り出す。
ーカチャンー
紅葉は椅子で、男の包丁と、腕をからめとる。
「あんたの相手はわ・た・し。今度はミスはしない。
あんたの力はその包丁と袋、包丁は制限なく取り出し可能、
袋は眷属呼び出しかしらね。」
「グゥ~。」
「何よ。しゃべれないの。ふん!」
椅子を思いっきり突き放す。
「さて、始めようか。アン、ベル。」
<<はい。姫様。>>
右手にショートソードと左手にラウンドシールドを顕現させ、握る。
男はよろめいた体制を立て直し、包丁を次々に投げる。
ーキン、キンー
紅葉は最小限の動きでかわしつつ、あたりそうな包丁のみたたき落としながら、
男に近づく、
「ウキャー」
そう叫び声をあげたかと思うと、袋から、子ザルが5匹飛び出し、
紅葉につかみかかる。
「しまった!長い時をへたサルの怪異の変質か!」
<姫。また、力を見間違えましたな。>
「でも、想定内だもんね~。あれから、練習をしたんだ。
いつまでも、炎や土が攻撃に使えないのはまずいもの。アン。」
<問題ございません。姫様。加減は不要です。
練習の際も申しましたが、全く熱くはありませんので。>
「じゃあ、行くよ!」
ショートソードに炎をまとわせ、ふるう。
すると、炎の刃が飛んでいく。
「どうよ、名付けて、飛炎。」
同じようにふるい、5匹の子ザルを燃やす。
「ギャ!」「ギャウ!」「!」「ギャ!」「ギャウ!」
「ウキャー!」
男の姿をした大ざるは、怒りに任せて近づいてくる。
「セイ!」
紅葉はそれを炎をまとわせた、ショートソードで一刀に両断する。
ーボウっー
大ざるだったものは燃えて灰になる。
「これにて一件落着ってか。ふふふ。」
<<さすが、姫様。>>
ードコーンー
「うわっ。何の音?」
ーーーーーーーーーーーー16時56分 Side:紅葉 斬殺ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー16時56分 Side:XX -------------
「なんというイレギュラーな力。あの兄弟に1対1で向かうのは自殺行為ですね。
まあ、今回もここまでにしましょう。あー。壁が壊れてる。
いくら位相の世界とはいえ、何てことをしてくれるんですかね。
2つやられてしまいましたが、2人生贄にできましたし、良しとしましょう。
それでは、また次回お会いできるのを楽しみにしておりますよ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「秋姉~。」
紅葉が1階に行くと、流治が飛びついてきた。
しばらくすると、信幸も二人に合流する。
「信兄。すごい音がしたんだけど。」
「悪い悪い。敵に囲まれたから、大技つかったら、大爆発しちまった。」
「えー。大丈夫なの。」
「こっちには影響がないみたいだし。俺も大丈夫。」
「ならいいですけど。無茶はしないでくださいよ。」
「わーてる。わーてる。」
3兄弟はそんな会話をして、帰途につくのであった。
紅「信に~い~。人のこと言えないじゃん。」
信「ピ~。」




