表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終末から始まる物語  作者: 風間流治
七不思議編
27/239

閑話 見張る者達

秋「えーと。今回は信兄と大楠様の話?」

信「題名からすると、暗躍する者と監視する者両方かな。」

<ふ~。うまくいかんの~。>


「おやおや、古より存在する樹の意識とは思えない愚痴ですな。」


<術師か?この学び舎には、何ぞ強きものでもいるのか。

立て続けに、2つも友を失ったぞ。

それに、分魂の一部が消され始めている。>


「ふむ。実はこの地を監視する術師が動き始めたと連絡を受けました。

そのせいでしょう。彼らが動きを緩めるまで、

しばらく、なりをひそめるのはいかがでしょうか。

あと1週間もすれば、この小学校には人が少なくなりますので、

ちょうど、良いかと。それに、聞いた噂では、

今年は秋に立て続けに人が集まる行事があるようです。

それまで、英気を養ってはいかがでしょうか?」


<ふむ。確かに、今はの状態であるなら、それが良いかもしれん。

決戦は秋ということかの。>


「それが良いかと。」


<ふふふ、楽しみだ。もっともっと大きくなり、

あ奴のように神格を得てやるぞ。>


(精々、私の実験の役に立ってください。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


清涼な風が吹く神社の境内に大きな大楠が鎮座している。


ーかさかさ、サーー


ーざっ、ざっー


信幸はその前に進み話しかける。


「ご無沙汰しております。聖樹たる大楠の樹よ。」


<風間の長兄よ。よく来てくれた。主が、上の学び舎を卒業して、

 半年になるか。>


「はい、今年度より、中学に通っております。

 して、念話で私をお呼びになった理由は。」


<此度、汝を呼んだのはほかでももない。上の学び舎でのことだ。

 どうも、この近くに生えていた榊が関わっているようなのだ。>


「それは本当ですか?件については、我が風間家にも関わりが深く、

 現在、調査を進めております。その話が本当であるなら、

 非常に厄介なことになるのですが。」


<であろうな。我と同様に太古から存在しているのにも関わらず、

 ないがしろにされ、負の感情をためたあ奴が係っているとなると、

 非常に厄介な相手になるであろう。だが、どうも、あ奴とは別に、

 この土地に関わっている術師の気配を感じる。>


「それはどこの家元とお考えですか。」


<あくまで、儂が感じた力の気配の話ではあるが、”今川”の本家だ。

 結界と幻影を扱いに長けている。あの一族の気配を感じる。

 確か、汝の屋敷の近くであったな。>


「ええ。たしかあそこは、最近よい噂を聞きません。

 分家の”今川”と我が弟と、本家の”今川”の長兄の3人同い年のはずですが、

 その本家の”今川”の息子が、分家に比べ力が低いため、

 ないものとして扱っているとかなんとか。」


<人の子は何を考えるかはわからん。ただ、我が領域で、

 不穏な動きはしてほしくはないものだ。あと、これは吉報かはわからんが、

 先ほど話した榊の気配が、ここ数日薄れておる。

 もしかすると、暫くは大人しくするのやもしれん。>


「貴重な情報痛み入ります。では、我ら一族はしばらく、

 ”今川”の本家の調査を行い、これ以上、

 貴方様の領域を荒らすことがないよう努めます。」


<うむ。励むように。あと、この間、2つほど神の気配を感じたのだが、

 何かこころあたりはあるか?>


「いえ、妹と弟が通っておりますが、

 神の力を持つものを見たとの報告はございません。」


<そうか・・・。気のせいだったのかもしれん。気にはするな。>


「御意に。では、失礼いたします。」


ーざっっ、ざっ、ざっー


ーかさかさ、サーー


<あの気配、もしやとは思うが。>


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーカツンッ、カツンッー


蝋燭で照らされた薄暗い、石壁の廊下を黒縁眼鏡の顔の長い、

背の高い男性が歩いていく。


しばらく歩くと目の前に座敷牢が見える。


「ああ、お父さん。」


座敷牢の中には眼下が窪み、ひどい隈ができた、やせ細った男の子がいた。


「ああ、ごめんな。こんなお前を生んでしまったばかりに、

 こんな場所に閉じ込めることになって。だが、もう少しだ。

 もう少しで、お前を馬鹿にするものはいなくなる。神に等しい力を与えれば、

 誰もお前を馬鹿にしない。」


「お・と・う・さ・ん。苦・しい・よ、怖い・よ、ひと・りは嫌・だ~。」


「そんな弱音をいうな!」


ービクゥー


「もう少しだ。もう少しで、だれも私たちを馬鹿にするこはなくなる。

 もう少しで。」


そう言って、男はどこからか、黒い物体を取り出し、男の子の心臓あたりにおしつける。


「イギャー。」


男の子の叫びが響く、それは男は何の感情もないのっぺらな顔で見ていた。





秋「え~と。なんで、流治は今川家の長男が狂った理由をしっているの?」

信「フレイアの力の仕業かもな。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ