7つの怪談との対決(序)
紅「題名7つの怪談だって。」
信「微妙な題名だな。」
「さぁ!皆さん。風間流治君が、今日から、このクラスで皆さんと一緒に
お勉強をします。皆さん仲良くしてあげてくださいね。」
「よろしくお願いします。」
「「よろしくお願いします。」」
ーーーーーーーーー流治が退院する少し前ーーーーーーーーーーーーーーー
ーじゃり、じゃりー
午前0時10分ごろ、神社へと続く街灯がない坂を黒縁眼鏡の顔の長い、
背の高い男性が、歩いている。
しばらくして、道の横のがけから生えた老木の榊の前に立つ。
「ふん、ずいぶん大人しいではないか。すでに朽ち始めているのに。」
<若造が生意気な。貴様を喰らうてやろうか。>
「ふふ、できるものならやってみろ。だが、やる前に一つ提案がある。」
<なんだ。人の皮をかぶった悪魔よ。>
「戯言を。この間、面白実験をしてな、堕ちるなら、お前を助けてやれる。」
<ほう?どんな方法だ。>
「坂の上に、小学校があるだろう。そこに通うガキ共の若い魂の一部を
少しづつ喰らうのよ。そして、喰らった魂の隙間に、自らの魂を少しいれる。
そうして、自らの”信者”を増やすのよ。」
<ほう。人間にしては面白い考えをする。>
「もう一つ、”物語”を使う。知り合いに協力をしてもらえば、作れるだろう。
"物語"を流せば、大切にされるだろうよ。」
<ふふふ、それで、この苦しみから逃れられるのなら、安いものよ。
喰らう量を調整すれば、そうそう悪霊になるまい。”物語”も面白いな、
”信者”を増やすのに一役買ってくれそうだ。ふふふ、ははは、面白い、
面白いではないか。何が望みか、しらないが乗ってやろうではないか。>
(ふふ、楽しみですね。どこまで、強くなるのか。
うまくいけば、私の息子を最強の術師に
ふふふ・・・。精々、あの風間家の次男の力が何なのか、
解明するのに役立ってください。)
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流治が小学校に戻って、約2か月がたった。
まだ、運動の制限を受けている流治は父に車で送ってもらっていた。
「どうだ、流治。学校にはなれたか?」
「う~ん。まだかなー。僕いじめられるんだ。」
「どうして?」
「遅くて、丸くて、力がないから。」
「そうか。でも、勉強はできるんだから、見返してやれ。」
「うん。」
(あ~。純粋だな~。)
<<そういう、あんたは擦れてるな。>>
(そりゃー。酸いも甘いもかみ分けられてますから。生まれたときに、
自分が何者か知って、過去の自分の人生を見てれば、
人生経験はいやでもつめるし。)
<<シックスセンスのデメリットってやつだな。>>
(ま~ね。でも、子供はこうでないとね。私は来年くらいからでもいいかな。
小学校に通うの。適応できそうにないし。)
<<そうなりそうではあるな。俺らが戻れるのは
来年の4月ぐらいになりそうだし。>>
<また、お前らはのんきな。>
<不穏。気配。>
<ガッコウにフクスウのイレギュラーがイルヨウデス。>
<流れがよどんでる。>
<空間のゆがみも感じる。>
<植物も何だか。嫌な感じがする。>
<土地に歪みがある。>
(秋姉さんがいるから、気にしなくても。)
<微妙な形で、浸食をしている可能性がある。>
(というと?)
<”物語”と魂の浸食の可能性。おかしいんだ。まだ、学校は立ったばかりなのに、
学校の怪談の話が存在し、しかも、急に性格が変わる生徒が何人かいる。>
(何それ。後者は思春期とかじゃない?)
<<フレイアが問題を提起するということは、
何か思いあたる節があるんだろう?>>
<流治を見ていて、感じたんですが、明らかに何かに違和感を感じています。
特に理科室や視聴覚室、図書室が密集する4階と、放課後の食堂です。>
(どういうこと?)
<流治はトレースで、紅葉の超直感と信幸の神の目、正幸(父)の空間把握、
幸代(母)の策謀を劣化版ですが利用できます。
特に今回、空間把握を無意識に作動したときに、違和感に対して、
恐怖し、避けています。うまく隠れているようで、
紅葉の超直感にも引っかからず、また、気配も薄いのですが、
流治は確かに無意識下で何かに恐怖を感じています。>
(弱さゆえの強さか。それが、浸食の可能性となにが、関係するの?)
<流治は復帰直後に先ほどの場所を訪れて、恐怖を感じたのです。
学校の怪談の話を聞く前に。>
(なるほどね。怪談と恐怖を感じた場所、そして、複数のイレギュラー。
それが浸食の根拠か。)
<ちなみに、3階と保健室はなぜが恐怖を感じていないようです。>
(どちらも、秋姉が、近くにいる場所ね。3階は6年生の教室。
保健室は目の前で、秋姉がバスケやクラブ活動の陸上をしている。)
<相手も、強力な術者は避けていると思われます。>
ーキーンコーンカーンー
(お昼か。ねぇ。もし、その浸食をするとしたら、いつやる。)
<お昼は難しいですね。日が高いうえに、活力にあふれていて。
やるなら、夕方4時以降でしょうか。>
(だよね。その時間なら、夜と夕のはざまだし、固有結界を張れば、
境界をまたぎやすいし。あと夜か。人が少なければ、狙いやすい。)
<夜は、いくらなんでもないのでは。対象がありませんよ。>
(そうとも言えない。教師。特に男性を狙うことも考えられる。
さぁ。どうしようか。学校の怪談はいくつ?)
<7つだと思います。>
(そう。なら、今度夜のお散歩をしてもらいましょうか。)
<<うわ~。家な予感。>>
紅「解説回?私名前しかでてないんだけど。」
信「お前はいいよな。俺なんか、中学生になったから、
絡みがあるか微妙だぞ。」




