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終末から始まる物語  作者: 風間流治
裏世界の流治
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裏世界旅行記⑥

「さて、この場所で一夜を明かしたら、

 元の世界のワシントンに当たる場所まで行くぞ。」


「目当ては?」


「一応見るだけのつもり。その後、ニューヨークへ行って、

 転移で、イギリスへかな。」


「見るだけにはならないと思いますよ。」


「というと?」


「ワシントンには有名な図書館と博物館が密集しています。

 下手をすると、物語の舞台はニューヨークでも

 蔵書されている場所がワシントンなんてことがあり得ます。」


「え~と。だから?」


「これはあまり知られていないのですが、知が集まると、木になり、

 その木の実の一つ一つが一つの小世界を作ることがあります。

 その木の実が落ちると、木という形をとり、また小世界を作ります。

 捥いだ場合は捥いだ存在を飲み込み穴になります。

 その穴はしばらくすると再び実に戻り、

 同じように木になろうとするのですが、

 成長はその小世界次第ってところです。

 そういった木を守る者が本来は居るのですが、この世界は難しいでしょうね。

 それとは別に、噂話、物語、都市伝説の類は場に影響を与え、

 ダンジョンを構成します。ここがいい例ですね。」


「ああそうだったな。忘れていた。それを利用した船もあったな。」


「船?なぜそれを?」


「ああ、俺は流だぜ。」


「そうでしたね。」


エンデとフレイは互いに納得顔をして、話を進めるが

流治にはあまりピンとこなかった。


「まあ、木の管理者云々は、ここと同様に空間をPDAに保管しつつ、

 場と空間をつなげれば、我々が管理可能ですので、

 今後問題はなくなるでしょう。

 それに、彼の方も、世界の根本を破壊するという目的からすれば、

 手を出さないはずです。

 それよりも、ニューヨークの都市伝説や物語のキャラクターを利用する方が

 現実的、でしょうね。」


「なるほど、ワシントンはおまけ、ニューヨークが本命ってこと?」


「まあ、その理解でもいいです。私や、エンデにとってはどちらも本命ですが。」


「なるほど。今の話で、木の実と小世界の話があったけど、

 この世界もその木の実ってことはないの?」


「その話になりますか。まあ、その考え方もあり得るのですが、いいでしょう。

 私の考えになりますが、お聞きになります?」


「お願い。」


「俺も補足してやるよ。」


「それでは。世界というのは2通りの生まれ方があるのだと思います。

 一つ目は小世界が生まれた世界から外れて、上位の次元になった場合。

 この場合の次元とは無数の世界が存在すると考えられる空間です。

 二つ目は世界にいる人物がある試練の果てに聖人となり、

 その力をもって世界を生み出し管理する場合です。

 一つ目は管理者がいませんが、時を経ることで、

 その世界の神や聖人が管理者になるかもしれません。

 二つ目が通常の世界の誕生と管理者の関係になると考えます。

 なぜ、そう言い切れるかというと、以前流治が見た過去の話からすると、

 この世界の管理者は複数の世界を生み出し、管理しているからです。

 よって、この世界は神や特定の聖人が管理しているわけではないので、

 この世界は元が木の実である可能性が少ない。」


「そうだな。その認識でいい。それにしてもこの世界はある意味で特異だ。

 管理者候補が生まれる前に知が集まっている。

 これでは世界の意味が薄くなってしまう。

 普通なら、管理者候補が生まれ、俺たちを探しだすはずだが、それがまだない。

 知だけが場に集まるだけ、集まり、世界を理解していない。

 本来なら、木の実が何たるかを理解するものがいてもいいのにな。

 ああ、本当に管理者候補がいないのかの確認も含めていく必要があるのか。」


「本当に見るだけにするつもりだったんですね。」


「悪いな。そのへんはフレイに比べると若輩者でね。

 まら、なら明日は早起きが必要だな。」


「うへ~。」


流治はうんざりとした顔をして、突っ伏した。

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