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終末から始まる物語  作者: 風間流治
裏世界の流治
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裏世界旅行記①

「さて、皆さんが急に外に出られて、大変慌てましたが、

 理由は分かりました。」


長が先ほどの異形ともとれる人形との会話を耳にし、

総合的に判断し、そう切り出す。


「それに関しましては、大変ありがとうございました。

 そして、大変申し訳ございませんが、

元の世界にお戻ししたいのですが・・・。」


「戻し方がわからない。だろう。」


流治が言葉をつなぐ。


「それに関してはあてがあるから気にしなくていいよ。

 どうにかするから。それに、あれがもう一度ここに来ないとも、

 ほかの町に現れないともわからない。

 あれは、どうも俺らと因縁がありそうなことが分かった。

 だから、追ってみるよ。」


長はそれを聞いて喜色を浮かべた。


「それは、それは。大変ありがたいお言葉です。

 そういっていただけるのなら、少しばかりのお礼と食料をお渡ししましょう。

 追跡のお役に立ててください。」


「それはありがたい申し出です。」


「では、ご用意いたしますので、明日までお待ちください。」


「重ね重ねありがとうございます。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「流、あれは・・・。」


「エンデいいよ。何となく予想がついてきた。」


エンデは流治と敵について意識を合わせようとしたが、

流治はそれを遮った。


そう敵の正体が破壊の意志を伴い、イーターの特性を得た別の次元空間世界の

存在であると察せられたからである。

流治にとっては自分に近しい存在ともいえる。


あの時、あの存在は管理者を嫌悪し、信仰の力の実態をしり、

そして何より『榊』と『嫉妬』の力の一部を吸収し、

かつこの世界の生物の特性や技能も吸収していることが

会話から分かった。


流治の根源の概念『無』に近く、ただその意志は世界の破壊に特化している。

そして、この世界で、力を集め、本来の力を使い世界もしくは管理者を破壊しようとしている。


流治にとっては他人ごとではなかった。もし、大切な人を失って自分が暴走し、

自らの力を振るったら、同じ存在にならなかったといえるだろうか。

そして、エンデや自分の根源に触れたときに得た知識がなかったら、

安易に世界を消していなかっただろうか。

その自問が戦闘後の流治に沸いた。

しかし、それはあまりに無意味な過程のような気がして、

流治は長と話しをするときには考えるのをやめていた。


「それより、次はどうする?」


「取り敢えず、この町から近い範囲にいる場合は、

精神汚染の解除と無効の結界を張って、この町は良しとしよう。

 次は取り敢えず元の世界のアメリカ、上空を通りつつ、イギリスに行こう。」


「理由は?」


「あそこは俺の知識と記憶が確かなら、数年前、

紅葉や六花たちと旅行した場所のはずだ。

 それに、俺の考えが正しければ、ユーラシア大陸は

各種族がそれぞれの領土を持っているはずだ。」


「それが?」


「知性体を争わすなら、外見の違い、思想、そういったものを使う。

 その観点からいえば、あの大陸は大きく争いを起こさせやすい。」


「ところで、ユーラシア大陸って。」


「おい。そこからかよ。」


「流。世界を5大陸に区切ったときに、ヨーロッパとアジアを含む広大な大陸を

 そういうのですよ。」


「ほへ~。」


「エンデ。あなたの考えは正しいといえるでしょう。

 あなたは恐らく、表の世界で作られた物語や神話が、この世界で形を得ている

 そう考えての発言ですね?」


「そうだ。元からこの世界にいるお前らの意見はどんな感じだ。」


「裏世界といえるこの世界はそのように作られているはずです。

 魔素により急激な技術進化を恐れたとき、そのように区切ったはずですから。

 この世界には思考の制限がある代わりに魔素を残し、かつ、表の思考、思想を

 世界に反映するようにしたはずです。

 現状はアメリカを横断するときに確認すればよいでしょうが、

 世界の法則から考えると、北アメリカは複数の種族。

 南アメリカは死者の国、アフリカは精霊と獣人。

 ヨーロッパは白人とエルフ、神話の神、天使と悪魔。

 アジアは異形の神と日本神話の神、妖怪などでしょうか。

 街中や少し外れた場所に迷宮や都市伝説系の怪異。

 という分布が予想されます。」


「宗教系は?」


エンデが気になっていたことを口にする。


「あれは、人が人の世界で起こした奇跡を綴ったものですから、

影響はないはずです。」


「うん?今の発言からすると、日本人が作ったロボット系のアニメとか

特撮って呼ばれるものは?」


「怪しいところですね。私の考えを言わせていただければ、

 アメコミや、日本の漫画やアニメのキャラクターはこの世界では異質です。

 もし、存在するとすれば、別の閉じた惑星として存在するか、

ダンジョンや迷宮という形で、この世界とは隔離されていると思います。」


「見つけたら少し入って確認をしてみましょう。」


流治の疑問に、フレイが答え、エルがまとめる。

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