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俺たちの世界はこんな感じ(後編)


最小種ミニマームががあります!能力者の多くがここに分類され、微弱な効力や他人に害を与えることのない能力を持っている人がほとんどです」

室岬は今日も元気だな。室岬と仲良くなったのは最近だが、実は小学校から交流はある。仲良くなったキッカケは色々あるけど、それはまたの機会に…


「ちょっとー針真くーん。授業中に女子を見つめてどうしたのかなぁ?」

稲葉先生の声に現実に引き戻され、つい固まってしまった。

どうやら、俺は室岬のことを考えながら、いつの間にか本人に目が行ってしまっていたらしい。


室岬と一瞬だけ目があったが、室岬は教科書で顔を隠してしまって、わずかにのぞかせる目は泳ぎまくっている。

よほど恥ずかしのか、教科書を持つ手の先までが真っ赤だ。

そんなに恥ずかしがったら、こっちまで恥ずかしくなるだろ………


「授業を聞いていなかった罰として、最後の一つ答えて…って言いたいところだけど、隣にさらなるおバカさんがいるね〜」

ゆっくりとこっちの方に近づいてきた稲葉先生は丸めた教科書を構えている。


稲葉先生も能力者で、幻想を相手に見せることが出来る。

今も先生が巨大な鎌を持っているようにしか見えない…

不敵な笑みを浮かべた悪魔は鎌を振り下ろした。

もちろんというか、その斬撃は俺ではなく、隣のショートボブに直撃した。


スパッーーーーン


「はっはい!好きな食べ物はキャラメルであります!」


何を寝ぼけているんだこいつは………

急に立ち上がった愛在はビシッと敬礼をきめ、ようやく自分がやらかしたことに気づいたらし。

稲葉先生の目を見つめたまま、動かなくなってしまった。


「そう。キャラメルが好きなのね。じゃぁこれはどうかしら?」

愛在の弱点はもう、この一ヶ月間ですっかり知れ渡っている。

俺達に見えているのは、普段通りの先生だが、愛在の目にどう写っているのかは、容易に想像出来る。

確実に幽霊だろう。しかもとびきり怖いやつ。

愛在の顔がどんどん引き攣り、青ざめていく…


「すみません。すみません。もう寝なからやめてー!!」

幼少期のトラウマで愛在は、幽霊やお化けといった心霊系が大の苦手だ。

俺もお化けの一人や二人連れて歩けたら、こいつの生意気を封じることができるんだが…


稲葉先生も満足したのか、幻想を解いたようだ。

「まぁいいわ。麻茨さんと針真君は放課後に特別な補習をしてあげるからね」

「「………………はい」」

俺達に拒否権などあるわけがなかった…


程なくして授業も終わり、教室にはいくつか談笑するグループが出来ていた。

俺も今、勝とミチル、それと室岬に灯を紹介しているところだ。


灯が転校してきて一週間が経つのに今更だが、これは仕方が無い。

実は俺と灯はいとこで、幼い頃から一緒に過ごしてきた灯は、必然的に俺の黒歴史や弱みを多く握っている。

よって、俺はこいつの口止めに奔走ほんそうしていたのだ。


「みんなの知っての通り、こいつは針真灯、俺のいとこだ」

改めて、俺と灯の関係も含めて三人に紹介した。

「葵のいとこの灯だよ〜三年間、よろしく〜」


「で、こいつが源勝。こっちが道奥ミチル。そして最後が室岬萌々菜だ」

一人一人の紹介を終えると、各々で三人は紹介の補足を始めた。


「よろしくな、針真。俺のことを源勝げんしょうって呼ぶやつもいるが、呼び方は好きにしてくれ」

「よろしくね♪灯…でいいかな?私のこともミチルって呼んでよ」

「三年間よろしくね、灯ちゃん。葵にはいつもお世話になってます」


三人の補足が終わると、さっそくミチルが室岬をいじり始めた。


「えぇ〜私は針真君にお世話になってるつもりないけど…針真君、萌々菜に甘いからな〜」

「はっ!?何言ってんだよミチル!そっそんなことないだろ!」

「そっそうだよ!私もそんな意味で言ったんじゃないって」


俺は思わぬ口撃に動揺を隠せず、室岬もかなり困ったような表情をしている。


すると灯が室岬の頭上をじっと見つめだした。まさか能力使ってるわけじゃあるまいな…

と言うか、それ以外にないな…


「萌々菜〜彼氏いるの〜?」

唐突すぎる問に俺達の間で沈黙が生まれた…


「えっ?きゅっ急に何で?」

ようやく思考が戻った室岬が問を問で返した。

「えぇ〜だって〜頭文字イニシャル持ってないみたいだし〜」


本当にこいつの能力って、相手の弱み握ることに関していえば、最強だな…

ていうか、それより!室岬って彼氏がいたのか!?


「やっやだな〜灯ちゃん。彼氏なんていないって」

再びちょっと困ったような顔で、室岬が灯の問に答える。


「えぇ〜じゃぁ好きな人とか居ないの?」

まじかこいつ!?本当にズケズケ行くな…………

普段はここら灯を止めるのだが、こればかりはどうしても気になるので、俺は無言を貫いた。


困ったように室岬は、俺やほかの二人に目配せで助け舟を求めているが、勝もミチルも気になるのか、応じるつもりは無いようだ。


「わっ私の好きな人…………」

流石に観念したのか、室岬は小さく口を開いた。


「私、好きな人は……………いっ」


キーン コーン カーン コーン

タイミング良くか悪くか、午後授業の二限目開始を知らせるチャイムがなり響いた。


「ほっほら、みんなチャイムなったよ。席に着こっ」

このチャンスを逃すまいとばかりに室岬がみんなに催促をした。

直後、授業を担当する教師がドアを開けたので、なくなくみんな席につき、今日もう、この話題が話されることはなかった。


ちなみに、愛在はと言うと授業が終わると同時に、教室を出ていって、俺の会話には入ろうとしなかった。

読んで下さった方々ありがとうございます。


後編、少し遅くなってしまいました。

お1人でも楽しみにしてくださる方いたのなら幸いです。


私は、一話5分以内で読めるものをポリシーに書いているので、これからも前後編成にすることがあると思うので、よろしくお願いします。


P.S.

決して長い文章が書けないわけではないと私は信じたいです…


それでは次話も読んでいただけることを願っています。

ご意見ご感想お待ちしております。

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