かみたお
星が煌めく美しい夜。
俺は一人ビルの上に立っていた。
蓮。それが俺の名前だ。だが、その名前も数分後に消えるだろう。
俺はいじめを受けている。それに耐えれずにここまで来た者だ。
だから、俺は今からー
刹那、俺は体を投げ出した。 そして....そして....そして....
自然の香りがする。まるで天国だ。小鳥の鳴き声もする。
となれば今は朝だろうか その疑問よりも先に俺は現状に驚きを感じた。
何で生きているのか。いや、違う。もうここは天国なのか...?
そして、怖かったがゆっくり目を開けーる前にもう1つの疑問が生じた。
俺は今仰向けで倒れている状態のはずだが、頭に妙な違和感がある。
なんというか...柔らかくて、暖かい。とりあえず触って確かめよう。
「~...んっ、ひっゃあ...く、くすぐったいですぅ...」
ん?喋った?つまり俺は誰かに膝枕されていると...
恐る恐る目を開ける。そこには、同年代くらいだろうか...?
15歳くらいの女の子がいた。
「えっと...大丈夫ですか?」
「えーと...大丈夫だけど、何で膝枕してくれてたの?」
少女の体は柔らかく、離れるのに抵抗が少しあったが、俺はゆっくり体を起こした。
「え、えっと...先程ここを通っているときにあなたが倒れていたので心配で...」
「え...?俺ビルから飛び降りて死んだはずじゃ...」
は? と頭がおかしい人を見るような目でみられた。
やめて...そんな目で見ないで...!
その後、俺はゆっくり立ち上がり彼女と歩きながら会話をするのであった。