橋元くんと柳さん
おはこんばんちくわ。
このヒロインのイメージですか?
私ですよ?^p^
俺の名前は橋元雫。
とある高校の3年生だ。
新しいクラス、新しい教室。
これが最後の学級になるわけで、俺の心も多少は踊っていた。
もともと俺は、友達だとかを率先してつくるタイプではないのだが、やはりこの状態はさすがにダメだ。
現在の『友達』と呼べるヤツがひとりもいないなんて。
これは絶対に成人式とかで「お前誰?」的な雰囲気になるだろうが!
まあとにかく、これはヤバい。
・・ということで、俺は高校生活で初めて、隣の席のヤツに話しかけてみようと思う。
隣の席なら名前くらい覚えていてくれる・・だろう、たぶん。
そして今日、それを決行することに決めたのだ。
よし、俺ならやれる!
橋元雫、男を見せます!!
「・・ねぇ、橋元ぉ」
「はへっ」
「理科のワークの答え、持ってるー?私忘れたからさ~・・・」
「あ、ぇ、はい」
「せんきゅーでーっす」
これは思わぬ窮地。
回避したはしたものの、コイツはちょうど俺の隣の席だ。
理科ワークを糧にして、どうにか仲良くなれないものか・・!
「ていうか橋元ってさ~」
「ん?」
「前々から思ってたんだけど、童顔だよねー」
「そ・・そう、か?」
「うんうん、結婚したーい」
「ファッ!?!?」
え?
・・え??
いやいや、何を言ってるんだこの女。
あ、頭おかしいんじゃないのか。
童顔⇒結婚の流れなんか聞いたことねぇよ!
「え、は?おおおおお前何言って・・・」
「あは、橋元ヤバいじゃん、そんな赤面してくれなくてもジョークだってば!ジョーク!」
「あ、あぁ、そう・・・・」
「だいじょぶだいじょぶ、私、12歳から上は興味ないから」
「へー・・・・・・・・・へぇ!?」
12歳から上は興味ない・・だと・・・!
・・ってことは12歳から下は興味ありまくりなのかよ!!
ただの変態だよ!
変態という名の淑女だよ!
「あ、ワークの答えありがとねー・・・っと、そんじゃあ」
「わわわわわわわちょっと待て!!」
「何ー?」
「今日、とか・・その、用事とかあるのか?」
「幼児なら好きだけど?」
「そーゆーこと言ってんじゃねぇよ!!」
「あー用事ね、別にないけど?」
「じゃあその・・・・おっ、俺さ、今日の放課後に出し忘れてた宿題出しに行くんだけど・・一緒に行かね?」
「うん、いいけどー・・・・・急にどうしちゃったの?デレ期?」
「いや断じて違うけど・・・あ、あと、遅くなったけど、お前の名前は?」
「えぇ~、橋元ってば私の名前覚えてくれてなかったの~?何かショックぅ・・・」
「ごめんって!悪かった悪かった!」
「じゃあ今度は覚えてね?私は柳莉子!なんていうか~・・よろしくね!」
「ああ・・柳、だよな・・・・覚えた!」
なんだかんだでコイツも優しいじゃないか。
ショタコンだけど。
友達なんて感覚、久しぶりだ。
ショタコンだけど。
「・・・・・ねえ、橋元」
「何?」
「アンタも結構面白いヤツだよね!」
「な、何だ急に」
「最初は私に対してキモいくらい挙動不審だったのに、態度違いすぎじゃん!」
「キモいってお前・・ショタコンに言われたかねぇよ・・・・」
「それも十分心外だと思うけど~・・・ま、そういうヤツ、嫌いじゃないよ!」
「そうですかそうですか」
こんなショタコンを可愛いと思ってしまった俺は、バカなんだと思う。
無性にショタコンが書きたくなっちゃって。
反省も後悔もかなりしてます。