5-3
~これまでのあらすじ~
チキチキ☆次期皇太子は誰だ争いが開催中だよ☆
候補は三人!
血筋と年齢は良いけど頭と性格には期待できない第四皇子!
血筋が良くて賢いけどまだ3歳な第五皇子!
産まれたてで何もわからない次期皇太子待望の第一皇子!!
個性的な3人! 偉い人達は誰を推しているのか!?情報を制する者が世界を制する!頑張れロゼア!
現皇帝には五人の妃がいる。
ライト公爵家の出身である方が、第一妃殿下。
第二妃殿下と第三妃殿下はライト公爵家分家のご出身で、第一妃殿下の部下みたいな感じ。第一妃殿下の意見から大きく枠を外れることはないだろう。
シャイアの生母第四妃殿下は亡くなっておられるので、意見力のある女性は、第一妃殿下と皇后陛下のお二人となる。
「それがねえ……」
お母様が悩まし気に頬に手を当てられる。
「第一妃殿下はレイジェーン第五皇子殿下を、皇后陛下はクロノライナス第一皇子殿下を支持されているようなのよ」
「え?」
父が驚いて声を上げる。お兄様もぽかんとしている。そしてシャイアは、眉間にしわを寄せている。
普通なら、第一妃殿下は自分の息子のハチルズ第四皇子殿下か、孫であるクロノライナス第一皇子殿下を。皇后陛下は自分の息子のレイジェーン第五皇子殿下をそれぞれ希望されるだろう。
それが、まさかの反対。
私はチラリとシャイアに目線をやる。
眉間のしわが深い。
そんな顔でも絵になるのが腹が立つけれどもそれで確信した。
皇后陛下がレイジェーン第五皇子殿下を支持しない理由は、レイジェーン第五皇子殿下が皇帝陛下の子どもじゃないから。
そして実の父親は、隣にいる私の夫、シャイア・サウス。
源氏物語のキーマンでもある「冷泉帝」。
皇后藤壺と光源氏の不義の子でありながら東宮の、そして皇帝の座に就き、自身の出生の秘密を知り苦しむ苦労人。
この冷泉帝がレイジェーン第五皇子殿下であると考えるのが自然じゃないかな。
そうなるとレイジェーン第五皇子殿下の実の父親は、光源氏ことシャイアということになる。
やっぱりシャイア、皇后陛下にまで手を出していたのね……。
前世の記憶が蘇った時まさかとは思ったけど……そこまで馬鹿とは信じたくなかったのに……。
通りでレイジェーン第五皇子殿下とシャイアがそっくりなわけよね……。
冷泉帝って確か第十皇子だった気がするけど、半分になったのね……なんて現実逃避をしてしまう。
あれ?
ということはもしかして、ハチルズ第四皇子殿下は八宮じゃない?
八宮といえば光源氏の弟で、宇治十帖で登場する姉妹の父親で、勢力争いに負けて隠居して宇治に引きこもっている人……。
てことは、レイジェーン第五皇子殿下が皇太子になって、ハチルズ第四皇子殿下はおだてられて負ける役ね。
未来見えたわ。
誰にも言えないけれど。
「まとめると、皇帝陛下、皇太子殿下、皇太子妃殿下、第一妃殿下陣営はレイジェーン第五皇子殿下を、皇后陛下はクロノライナス第一皇子殿下を、宰相殿やライト公爵家はハチルズ第四皇子殿下を候補に挙げている形でしょうか」
「ライト公爵家はまだ迷いがあるがな。今後の事を考えているとはいえ、末の娘は未だデビュタントもしていない。不確定すぎる」
「ライト公爵家は先を読む家ですからね。かといって僅かな希望にかけるようなことはしない。恐らく近いうちに、クロノライナス第一皇子殿下を支持すると表明するでしょう」
「我が家としては、どこかに肩入れしないスタンスに変わりはありませんか?」
お兄様の問いにお母様が一瞬目を閉じる。
「基本的なスタンスは変えません。ただ、傀儡に玉座は似合わないでしょう」
それはつまり、ハチルズ第四皇子殿下が皇太子になることは認めないということ。
もしもライト公爵家がハチルズ第四皇子殿下を推すとしたら、正面衝突になってしまう。
ライト家が皇帝の右腕ならば、我がサウス家は皇帝の左腕。
二国を守り育ててきた誇りが、お互いにある。
お互いの忠誠心は国にあるけれど、時には意見が食い違い、争いになる事もある。
そうなると国全体が揺らぐ大事件になるので、なるべくは避けたい。
そんなわけで友好のあかしとして、時々お互いの本家に嫁入り・婿入りしたりしあっている。
最近ではマリーお姉様がその役目を担っていたのよね。
当主交代したから分家に嫁入りになっちゃったけど。
「ライトと対立をしたくはないが、致し方あるまい。ただの愚か者ならいざ知らず、真の愚か者を制御することはできないからな」
お父様が頷く。
真の愚か者は予想できないから真の愚か者なんだものね。
皇后陛下に手を出す、とかさ。
もうこれ以上人は増えないはずなので…はい…本当すみません。
皇帝には5人の妃と5人の息子がいます。
5人の息子は、長男が皇太子スザークス。次男がロゼアの夫のシャイア。三男はロゼアのお茶飲み友達ファイラ。四男が学生ハチルズ。五男が3歳のレイジェーンとなっています。長男と四男だけ母親が同じです。五男の父親はもしかしたらシャイアかもしれません。
次男三男は成人して独立しており、皇族からは外れています。
長男は皇太子として皇族に残っていて、一人息子クロノライナスがいます。
男ばっかりですね!!むさくるしい皇族!!
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