74/74
【番外編・第三話】
翌朝。昨日の雨が嘘のように晴れる。
コーヒーを飲みながら、無言で片付けるふたり。
もう、昨夜のことは水に流したような空気感。
インカムを繋ぎ、ツーリング。
桜が散り始めた田舎道を、ハンターカブとマグナがのんびり走る。
途中、秩父神社で参拝。
「お前、願い事しろよ」
「事故らず家に帰れますようにってな」
「それ、マジ大事」
昼飯は有名店安田屋で名物わらじカツ丼。
分厚いカツが二枚、丼からはみ出すほど乗っている。
「見ろよ、これ。お前と同じでデカくてしつこい」
「誰がしつこいだ、バカ」
ふたりで笑いながら、完食する。
帰路、またのんびりと走る。
ハンターカブとマグナ。
昔と違い、無理してスピードを出すことはない。
「次はどこ行く?」
「伊豆とかどうよ。のんびりで」
「のんびり限定な」
「当然だろ」
「というか遠出なら俺はZを出す」
「おま……のんびりじゃないだろ!」
ツーリングは終わっても、友人関係はまだまだ続く。
──完。
今回、読んでいただきありがとうございます。「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、評価をよろしくお願いします!




