第14話 エロ可愛い
今回は短めです。
私は本来、早起きできる人なのだ。
それも目覚まし無しで
昨日の寝る前にこう言って自分に暗示を掛けた。
しめしめ成功だ。
まだ目覚ましは鳴っていない。
昨夜はセンパイにベッドをお譲りして、私はその脇に布団を敷いた。
ふふふふ
ここはセンパイの寝顔が見られる特等席なのだ。
そお~っと頭をあげて
覗いてみる。
可愛い!!!
まつげ、長い!
ほんのり微笑んでいる
私がオトコの子だったら…
一目惚れ!
あれっ?
オトコの子でなくても
一目惚れだったりして…
なんて、寝顔を眺めながらニヘラニヘラしている。
と、センパイが薄っすらと目を開けた。
「?!!」
慌てて、布団を被ったりしてしまう。
ポンポンと布団の上からセンパイに肩を叩かれた。
私はカメみたいに布団から首を出す。
「杏ちゃん。おはよう」
「お、おはようございます」
今度はセンパイが覗き込んでくる
「何を見ていたのかな?」
「えっと! それはですね…」
ドギマギしている私にセンパイはクスクス笑った。
「私は杏ちゃんの寝顔、見てたわよ」
「わ、私もです」
「じゃあ、おあいこの 仲良しさんね」
「はい」
--------------------------------------------------------------------
「まずこれを」とお母さんは昨日渡された紙袋をセンパイに差し出した。
「これは…」
「実は、この画集は当時私が自分で買ったものなの。まさか完売になるとは思ってなかったけれど。だからよしのさんの持っていた物と交換という事になるわね」
お母さんは袋から画集を出してページを繰り、後ろの見返し紙をみせた。
奏ちゃんとよしのさんへ
愛をこめて
紅一女
とサイン書きしてあった。
「ありがとうございます」とセンパイは画集をだきしめた。
「さて、次は」
とお母さんはキャンバスバッグから絵を1枚抜き出した。
私のベッドにちょうど今朝の様にセンパイが居る構図。
寝乱れた上掛けから素足が外に片方出ていて
起き上がったセンパイが私がやるようにTシャツを半脱ぎにしている。
Tシャツがザックリ(多分男物)しているのと頭だけ抜いた状態なので、体の線がそこはかとなく“見えている”。
私がやると、単なる行儀の悪い日常なのだけど
絵の中のセンパイの長いまつげから覗いている瞳は、さっき私がドキッ!とした色っぽさがあった。
センパイはこんな格好をさせても絵になる! あっ!なっているのか
「キャーッ!」とセンパイは飛び上がった。
「私、こんなにエロ可愛い??」
私は大きく頷く。
「そうなんです!私! 薄っぺらだから すきま空くんです。こんな風に! それをこんなに可愛く描いてもらって…絶対、部屋に飾ります」
お母さんを見ると ホントに嬉しそうだ!
良かった
「あと1枚はまだラフだから仕上がったら渡しますね…」と出して見せた。
フィールドだ!
ユニフォーム姿のセンパイがまさにボールを捉えようとしている。
現実にはあり得ないけれど、拡がった長い髪が大きな羽のようだ。
「私は試合見たことがないのですけど…杏ちゃんってこうだったんですか?」
「うん、杏の一番いい瞬間!」
お母さん! センパイ!
ありがとう
そう言えば。ここのところ影日向くん、出ていない(^^;)
ご感想、レビュー、ブクマ、ご評価、切に切にお待ちしております<m(__)m>




