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秋田より愛を込めて

作者: 涙乃明日

あなたへ。


お元気ですか。


私は今、秋田の森の中をローカル鉄道に乗って走っています。そうです、あなたが勧めてくれたあの電車です。


電車の中は秋田犬の写真がびっしりで、あなたと乗れればよかったのにな、なんて思ってしまいます。


そちらはどうですか。私がいなくても職場は回っていますか。


回っていますね、きっと。あなたがいれば大丈夫なのでしょう。


東京の天気はどうですか。こちらは降ったり止んだりと忙しい空模様です。昨日の夜は霰が降ってきました。東京も寒暖差が激しいと聞いてます。風邪に気をつけてください。


こうして旅先で手紙を書くのは初めてなんです。普段なら寂しくはならないのですが、今日はどうしてもあなたに会いたくて、その気持ちを書き記したいと思いました。


そういえば秋田って何が美味しいんでしょうか。出発前に聞きそびれました。


あなたの幸せが何か。昨日はそんなことを考えてました。もしもここにあなたがいたら幸せな顔をしてくれているのかと。


答えは出ないまま眠ってしまいました。でも私を見ることなく秋田の景色に笑顔を向けるあなたが想像できてしまって。景色に嫉妬しそうです。


寂しくて会いたくて。こっちに来てから想いは募るばかりです。私、すっかりダメになってしまいました。

帰ったらあなたに話したいことがたくさんあるんです。鬱陶しいと思っても聞いてください。


手紙は初めてでどうにも話題が続かないので、今回はここまでにします。


それではお元気で。お仕事頑張ってください。


あなたのことが大好きな後輩より。

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