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Rock Around The Clock

みんなの力をオラにくれやー!とはいかず土下座しまくって何とかひと山乗り切ったダメダメな生活を送る作者より希少で大切な読者様へ。


クライマックスに向かっていますとか大見得をきっておいておきながら投稿間隔も空いた上にどんどん横道にそれてしまっているのに読者様にお付き合い頂けて大変感謝しています。


ちなみに話の中に映画『ティファニーで朝食を』とか『雨に歌えば』とか『シェルブールの雨傘』とか『マイフェアレディー』っぽいものも入れてみたいのですが、嗜好や技量的にオシャレは無理なので諦めました。


どうしても『チッチッチ、○○じゃあ二番だ』というセリフを・・・。主人公が登場するときにギターをひかせて狼狽える悪役と下っ端を書きたくなるのですがそれだと県立地○防衛軍みたいになっちゃいそうなのでちゃんと恋愛作品を書いていこうと思います。


今後ともよろしくお願いします。


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ライトニングのステージもクライマックスに近づく。

舞台の幕がいったん閉じられ暫く時間があく。


客席の中央にアレックス・マーベリック伯爵一行が陣取っている。

ハーシュレイ侯爵がマーベリック伯爵と家族、使用人全てを招待したからだ。


アレイシアが周りを見渡すとみんな感動にうち振るえている。

本郷はこの多くの観客の中にいつかヘヴィメタルを理解してくれる者が出てくる事に期待している。

そのために小さな物置のようなライブハウスを作ったり冒険者ギルドでロックを口ずさみ興味を持った者に話を持ちかけたりと着々と準備は始めている。


エレキギターが無くてもロックは作り上げられる。


queenのウィー・ウィル・ロック・ユーという曲、Guns N' Rosesのスウィート・チャイルド・オブ・マインという曲。iron maidenのランニングフリーでさえやってやれないことはない。


意志があれば不可能ではないとライトニングが教えてくれた。

なにが足りないか答えをみんなで考え、また足りないものを埋め合わせられるものを考えればいいのだと。


ハードロック、ヘヴィメタルは固定化された理不尽で筋の通らない事を拒否する生き様を音楽と言うものであらわしたロックンロール。


学生時代や組員として生きた歌舞伎町という狭い世界であったが悲しい出来事ややるせない事に多く出会った。

出会えば人としての繋がりが生まれる。

つい泣き寝入りしそうになった人がいた。

つい見ない振りをしそうになった時もあった。

本郷はその全てにNoを突きつけた。

何人殺し、何人救ったか口が裂けても言えない。

傷ついた人を元の姿に戻すことなど出来なかったからだ。


悲しみに沈む人と知り合えば何とか幸せになって欲しいと思いながらも自身は暴力の海に沈んでいった。


血の海の中で立っていた牧健吾は任侠というものはそういうもんだと言いながら、俺がお前の分まで背負ってやると自首したこともあった。

最後はお前は堅気になれと言って死んだ。

牧が死に修羅になった本郷。

養父の若頭に殴られながら何で牧の気持ちがわからねーんだと言われた。


闇の世界の住人であったが最低限人としてやっちゃあならない嘘やごまかし、イジメに違法薬物、女性を食い物にするような真似だけはしない人達だった。

だから相手の立場が何であろうとも筋違いに対して楯突き務所に入る者も多かった。

いくら体格がよくても、いくら喧嘩が強くても性根は優しく心の弱い男たちが縋ったのが神竜組の親分だった。

組長や若頭は頭も良くない、言葉一つに傷つきどうしていいか分からない体格ばっかり良いガキどもに躾をし処世術を身に付けさせていた。

そして組に正式に入る時に言われる言葉が『組員である前に任侠であれ』であった。

法律の外で生きる最後の任侠博徒が集まった神竜組はロックであった。

生き様がロックンローラーな男や女のいる組が神竜組であった。



舞台の幕が上がると同時に客席にも光が降り注ぐ。


魔物除けの笛の甲高い響きのあとにサンバのイントロが始まり目を奪うようなステージングが始まる。


「さあ!みなさん立って!立ち上がってくださーい!」


ライトニングの威勢のいい声で全員立ち上がり体を揺らす。

最初はおずおずとしていたが曲が進めばいてもたってもいられなくなって踊り始める。


この世界に来ても暴力からは逃れられなかった。


アレイシアには本当に申し訳無く思っている本郷。


だがこの時だけは全てを忘れていられる。


本郷はやっと自分が何をしたかったか知った。


だからここで今自分が好きなヘヴィメタルやハードロックを1から始める。

諦めない意志を持つ事こそロックンローラーの生き方である。


演歌もサンバもアイドルソングもヘヴィメタルも音楽だ、それを忘れちゃなんねーよな、どーせやるなら派手にやるか相棒!と思う本郷であった。







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