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失った光

グレッグの二つ名、神の猟犬という名前は冒険者と神官長から名付けられたが、冒険者たちから名付けられたものはグレッグが元神官というところから二つ名として付けられた。

もう一方の神官長から名付けられたものはその使命に携わる者のコードネームである。


同じ神の猟犬ではあるがたまたまそうなっただけで、前任の神の猟犬は冒険者たちからは連撃のアッシュと呼ばれ、皆から好かれていた。


神の猟犬は闇に生き闇に死んでいく。

屍を葬られる事もない。

ただ、例外として連撃のアッシュはその屍が発見されると冒険者たちに手厚く葬られた。


グレッグは冒険者としても神の猟犬としても人殺ししか行っていないので、怖れられてはいるが冒険者たちからは孤立している。


本人も骨を拾って貰おうとは思っていない。

ゆえに生活は非常に質素であり、稼いだ金は武器の購入か孤児院に寄附してしまう。


昔は神に仕えるに相応しいと言われた美形の上級神官であったが今では薄汚れた服に薄汚れた防具をその身にまとう。


ただ、その手に持つ剣は分不相応に輝く。


グレッグに対峙しアレイシア(本郷)は感じる。


生きる気も無い男だと。

人殺しに特化した戦闘しかして来なかった男。

殺す以上殺される覚悟を持つ男。

組で生きてきた最初の頃の俺に似てるなと。


ただ、自分には神竜組の親分、養父母の若頭に姉さん、兄貴分に弟分、店の仲間がいた。

死んでしまったが、俺を相棒といって良く面倒を見てくれた兄貴分がいた。

今はアレイシアもいる。


もし自分がこの世界で生まれていたら、この男のような煉獄に生きて居たんだろうと思う本郷。


神に仕えていた男が人殺しをし続ける。

何十回死刑になっていてもおかしくない本郷。


本当の意味での神の猟犬を組織から知らされている本郷は、虚ろな目にかつての自分を見たような気がした。







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