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鷹は舞い上がった。
「行ってしまったわね、彼女たち」
「うん、一時はどうなるかと思ったけど助かったよ姉さん、そしてサラさんにも礼をしないと」
聖女たちは嵐のように来て風のように去っていった。
実は聖女たちは女子学生から好かれていた。
目的意識を持ち、ハッキリとした態度、無理強いしない優しさ、明るい性格、どんな相手でも同じように接し美人を鼻にかけない。
しかもいつまでもアレイシアを気にかける男子に現実を突きつけ、女性に対する過剰な憧れを打ち砕いていったお陰で高望みをしなくなった。
そわそわし始める男子。
そんな様子を見て、確かに聖女だけはあると思う校長であった。
本郷も彼女たちがなぜあんなに男を作りたがるか分からなかったが、結構気に入っていた。
理由は女子学生とほぼ同じだった。
『姉さんも仕事に関してはあんなんだったよなー。若頭、元気にしてっかなー。まあ、姉さんがいるから大丈夫か』
出来る男の陰には出来る女がいるっていうのは多分どこでも変わらないんだと思う本郷であった。
『お嬢』
『なんです本郷さん』
『すまんな。俺がこんなんでお嬢を』
『本郷さんはそのままで良いんです。私は今の私が大好きですよ』
やはりお嬢は聖女なんだろうと思う本郷であった。




