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新たなる鬼 おんなの目は武器編

アレイシアに怒られた後に素直に謝ったアンドリュー。

アレイシアはニッコリ笑うとアンドリューの涙を拭うと優しく抱きしめた。


「アンドリュー様、私はもう怒っていません。良い子になったアンドリュー様には美味しいお菓子を召し上がって頂こうと思います」


ぽーっと真っ赤になるアンドリュー。

綺麗なお姉さんに抱かれて嬉しくない子供はいない。


「アレイシアのお菓子は美味しいから大好き」


「そう言って戴けて嬉しいです」


嘘のない子供の評価にアレイシアの頬が更に緩む。

美しいヒトミと甘い香りにドキドキするアンドリュー。


「アレイシア」


「はい」


「ずっと一緒にいてくれる」


「私はまだ王宮には上がれませんので、ずっとと言うのは難しいですがお菓子は何時でもご用意致しますので、何時でもいらっしゃってくださいね」


「王宮に来れるようになったらずっと一緒に居られるんだね」


「うーん、アンドリュー様のお嫁さんにならないと一緒には居られませんね」


「じゃあ、アレイシアは僕のお嫁さんにしてあげる」


「私は良い子のお嫁さんにしかならないですよ」


「分かった、良い子になってアレイシアにお嫁さんになってもらうから」


「じゃあ、これからはみんなに優しく出来ますか」


「うん」


「いたずらした人に謝れますか」


「謝る、約束する」


「わかりました」


幼児の言う事だとアレイシアや他のみんなも思っている。

いずれアレイシアの顔も声も忘れるだろうと。

これから幾らでも可愛い女の子の友達も現れるであろうと。


だが基準がアレイシアになった事でハードルが思いっきり上がってしまったとまでは誰も気付かなかった。


女の人と付き合う経験に乏しいが故に空気が読めない男が一人。


「ア、アレイシア嬢。私はずっと良い子でした」


受けると思っていたフェリックス第二王子。


誰にも渡すもんかとアレイシアを抱き締めるアンドリュー。


「え、え。冗談に決まってるじゃないですか。アレイシア嬢はまだまだ14歳ですよ。はっはっは・・・」


ハア、適当に流しておけばいいのに。本気にさせてどうするのよ、責任取れるんでしょうねというマリアンヌやメイドたちの視線がフェリックス第二王子に突き刺さる。


ははっと力無く笑うアレイシア。


仕事一筋できたフェリックス第二王子に好感を抱く本郷。


『何でみんなあんなに鬼みたいな目で見てるんだ。仕事一筋の不器用だが堅気で一本気な男だとオレは思ってるぜフェリックス第二王子』


何の役にも立たない硬派な武闘派任侠博徒の心からの応援。

アイススケート競技場で声をはりあげる応援団のようなものである。


「そ、そろそろ帰るよアンドリュー。外は少し冷えているだろうから早く行こうか」


リビングの外からこの様子をナンダカナーという顔を覗かせるアレックスであった。





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